マーケット
オフィスマーケットレポート(2025年10月)
【福岡市】
支店長の視点
博多駅の線路上における開発計画「博多駅空中都市プロジェクト」の中止が発表された。品薄感が強い博多駅前エリアの希少な開発計画で、マーケットの注目を集めていたが、施工の難易度が高いことに加えて、人件費や資材価格の上昇に伴う建設費高騰で採算の目途が立たない模様だ。当該エリアの建築中ビルは既に多くの引き合いを集めており、高稼働で竣工することが見込まれる。新規供給の下振れにより、需給バランスは今後も引き締まった状態が継続すると予想される。
(基準日:2025年9月30日)
| ※空室率: | 貸付総面積に対する「現空面積」の割合 |
| ※潜在空室率: | 貸付総面積に対する「募集面積」の割合。既存ビルにおいて、テナント退去前を含む募集床が対象 |
| ※募集面積: | 各統計日において公開されているテナント募集面積の合計 |
| ※統計開始: | 1995年1月1日 |
Ⅰ.空室率
前月から小幅な上昇。テナントの移転に向けた動きは活発
空室率は前月比プラス0.05ポイントの4.92%と、前月から小幅な上昇となった。新築ビルの竣工や自社ビルへの移転により空室が生じている。潜在空室率は前月から横ばいの6.36%だった。
テナントの移転に向けた動きは活発で、ビルグレードの改善や館内増床等の前向きな動きが目立つ。活発な需要を背景に新築大規模ビルでの成約も進んでいる。


Ⅱ.募集賃料
小幅な上昇。15,000円/坪台半ばでの動き
募集賃料は前月比プラス85円/坪の15,399円/坪となった。前月から小幅に上昇し、募集賃料は15,000円/坪台半ばでの動きが続いている。


Ⅲ.エリア別募集賃料(円/坪)


| ※規模 (1フロア面積) |
・大規模(200坪以上) ・大型(100坪以上200坪未満) ・中型(50坪以上100坪未満) ・小型(20坪以上50坪未満) |
※「-」は、調査時点においてテナント募集を行ったビルが少なかったため、適正データが算出できなかったエリアです。
Ⅳ.空室率の推移(6大都市 大規模ビル)
Ⅴ.募集賃料の推移(6大都市 大規模ビル・主要駅前地区)
※募集賃料:共益費込
※外税表示
提供:三幸エステート株式会社(福岡支店)
会社HP:https://www.sanko-e.co.jp/
当レポートは情報提供を目的とし、情報の正確性に十分配慮して作成されておりますが、その内容を保証するものではありません。使用にあたっては貴社の責任と判断にてお願い致します。
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