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オフィスマーケットレポート(2026年6月)
【東京都心5区 大規模ビル】
アナリストの視点
中東紛争の長期化で景気減速の可能性が高まっているものの、オフィス賃料が下落局面に移行する際には、先行してフリーレントの期間が長くなる傾向にある。そのため、定量データに影響が出るまでタイムラグが生じやすい。加えて、募集賃料を対前年同月比で見た場合、トレンドは比較的安定しており、賃料の上昇傾向は今後も続くとみられる。
(基準日:2026年5月31日)
| ※東京都心5区: | 千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区 |
| ※大規模ビル: | 1フロア面積200坪以上の賃貸オフィスビル |
| ※空室率: | 貸付総面積に対する「現空面積」の割合 |
| ※潜在空室率: | 貸付総面積に対する「募集面積」の割合。既存ビルにおいて、テナント退去前を含む募集床が対象 |
| ※募集面積: | 各統計日において公開されているテナント募集面積の合計 |
| ※統計開始: | 1994年1月1日 |
Ⅰ.実質GDP成長率予測
26年度0.5%、27年度1.1%
ニッセイ基礎研究所は実質GDP成長率を2026年度0.5%、2027年度1.1%と予測した。2026年1-3月期は2四半期連続でのプラス成長となった。今後は、中東情勢の緊張は徐々に和らぎ、原油価格の下落や物流の回復などを受けて、経済活動が正常化に向かうことを前提とした予測となっている。そのため、中東情勢の混迷が長期化した場合には、スタグフレーションの様相が一段と強まるとしている。(図表1)
Ⅱ.失業率
前月から低下(=改善)。就業者数は大幅な増加
4月の完全失業率(労働力調査 総務省)は前月から低下(=改善)の2.5%となった。有効求人倍率(厚生労働省)は前月から横ばい、その先行指標である新規求人倍率は前月から低下(=悪化)した。就業者数は昨年末水準を超える大幅な増加となった。(図表1)
出所:ニッセイ基礎研究所Ⅲ.空室率・潜在空室率
前月からほぼ横ばい。今後は低水準の新規供給のため低下傾向が継続
空室率は前月比マイナス0.03ポイントの1.12%となった。空室を抱えた新築ビルが竣工したことや二次空室が現空となった一方、比較的大口の館内増床等で空室消化が進んでいる。潜在空室率は前月比プラス0.01ポイントの2.56%となった。空室率・潜在空室率ともに前月からほぼ横ばいとなったが、今後は新規供給が低水準に止まることから、低下傾向が継続するとみられる。

Ⅳ.募集賃料
募集賃料の上昇は7ヵ月連続。募集床の品薄感は強い状況
募集賃料の上昇は7ヵ月連続となった。都心部では賃料水準が上昇し、募集床の品薄感は強い状況で、予算に合った移転先が見当たらない事例も散見される。加えて、中東情勢の悪化による原油の供給制約・価格高騰を背景に、移転時の入居前工事、原状回復工事等に要するコストが一段と上昇している。テナントは当初の想定を上回る費用負担が必要となり、意思決定が難しいケースもある。

Ⅴ.募集賃料 対前年同月比
2024年2月から28ヵ月連続でプラスを記録
募集賃料の対前年同月比は、2024年2月から28ヵ月連続のプラスを記録した。直近3ヵ月の上昇ペースは10%台であり、世界金融危機の影響が出る前、2008年2月並の水準となっている。

Ⅵ.エリア別募集賃料(円/坪)




| ※規模 (1フロア面積) |
・大規模(200坪以上) ・大型(100坪以上200坪未満) ・中型(50坪以上100坪未満) ・小型(20坪以上50坪未満) |
※「-」は、調査時点においてテナント募集を行ったビルが少なかったため、適正データが算出できなかったエリアです。
Ⅶ.空室率の推移(6大都市 大規模ビル)
Ⅷ.募集賃料の推移(6大都市 大規模ビル・主要駅前地区)
※募集賃料:共益費込
※外税表示
提供:三幸エステート株式会社
会社HP:https://www.sanko-e.co.jp/
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