オフィスマーケットレポート(2026年7月)
【東京都心5区 大規模ビル】

アナリストの視点

オフィス需要は引き続き活発な状況にあるが、新規供給と吸収需要の乖離を表す需給ギャップは2期連続でわずかな水準に止まっている。既存ビルの大口の募集床は限定的なことから、吸収需要は新規供給以上には伸びにくいことが背景にある。第3四半期にはまとまった面積の供給が予定されているが、いずれのビルも順調に内定が進んでおり、今後も引き締まった需給バランスが続くとみられる。
(基準日:2026年6月30日)


※東京都心5区: 千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
※大規模ビル: 1フロア面積200坪以上の賃貸オフィスビル
※空室率: 貸付総面積に対する「現空面積」の割合
※潜在空室率: 貸付総面積に対する「募集面積」の割合。既存ビルにおいて、テナント退去前を含む募集床が対象
※募集面積: 各統計日において公開されているテナント募集面積の合計
※統計開始: 1994年1月1日

Ⅰ.実質GDP成長率

26年度0.5%、27年度1.1%の予測

2026年1-3月期の実質GDP成長率(内閣府)2次速報を受け、ニッセイ基礎研究所は2026年度の成長率見通しを0.5%、2027年度を1.1%と予測した。2026年度後半以降は年率1%程度の成長が続くと予想するが、中東情勢の混迷が長期化した場合は、スタグフレーションの様相が一段と強まるとしている。(図表1)

Ⅱ.失業率

前月から横ばい。就業者数4月の大幅増から更に増加

5月の完全失業率(労働力調査 総務省)は前月から横ばいの2.5%となった。有効求人倍率(厚生労働省)は前月から低下(=悪化)、その先行指標である新規求人倍率は前月から横ばいだった。就業者数は4月の大幅増から小幅ながらも更に増加しており、労働需要の強さを示している。(図表1)

【図表1】主要経済指標データ
202607_08_5ku_image01.jpg出所:ニッセイ基礎研究所

Ⅲ.空室率

前月からほぼ横ばい。今年に入ってからはわずかな動きが継続

空室率は前月比マイナス0.01ポイントの1.11%となり、前月からほぼ横ばいだった。湾岸エリアの募集床が現空となった一方、館内増床等で空室の消化が進んだ。今年に入ってからはわずかな動きが続き、空室率は横ばい傾向にある。成約に向けた話が進む募集床も多く、空室率が示す以上に品薄感が強まっている。潜在空室率は前月比マイナス0.06ポイントの2.50%となった。

【図表2】空室率&潜在空室率
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Ⅳ.募集賃料

8ヵ月連続の上昇。上昇傾向が継続

募集賃料は8ヵ月連続の上昇となった。上昇傾向が継続し、2008年9月以来の34,000円台が視野に入りつつある。引き締まった需給バランスを背景に、オーナー側には新規・継続賃料ともに条件の引き上げを積極的に進める強気な姿勢が目立っている。

【図表3】募集賃料&募集面積
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Ⅴ.ネット・アブソープション(吸収需要)

2022年第2四半期から17期連続のプラス

ネット・アブソープション(吸収需要)はオフィス需要の指標であり、一定期間におけるテナント入居面積(稼働面積)の増減を表す。直近2026年第2四半期は需要が新規供給を上回っており、プラスの吸収需要は2022年第2四半期から17期連続となった。

【図表4】ネット・アブソープション&新規供給
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Ⅵ.エリア別募集賃料(円/坪)

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※規模
(1フロア面積)
・大規模(200坪以上)
・大型(100坪以上200坪未満)
・中型(50坪以上100坪未満)
・小型(20坪以上50坪未満)

※「-」は、調査時点においてテナント募集を行ったビルが少なかったため、適正データが算出できなかったエリアです。

Ⅶ.空室率の推移(6大都市 大規模ビル)

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Ⅷ.募集賃料の推移(6大都市 大規模ビル・主要駅前地区)

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※募集賃料:共益費込
※外税表示

提供:三幸エステート株式会社

会社HP:https://www.sanko-e.co.jp/
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