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2018年大予想!住宅ローンの金利はどうなる?

2018年01月29日

昨年に続き、新年最初のコラムは住宅ローン金利の大予想です。2018年の住宅ローン金利の動きを、経済アナリストやファイナンシャルプランナーの方にアンケートをご協力いただき、大胆にも予想をしてみました。予想はあくまでも予想。実際のご判断はご自身でお願いします。

アンケートにご協力くださったのは、こちらのお2人です。

小松英二氏(CFP、経済アナリスト)
深野康彦氏(ファイナンシャルプランナー。有限会社ファイナンシャルリサーチ代表)

2017年の予想を振り返ってみよう

まずは、昨年の住宅ローンの予想を振り返ってみましょう。

そもそも変動金利は、一般的に短期プライムレート(金融機関が優良企業に1年以下の短期で貸し出す際の最優遇金利)に連動します。短期プライムレートは「政策金利」とも呼ばれており、金融政策の一環として日銀が実質的に金利をコントロールしています。つまり、変動金利の変動要因は日銀の金融政策によるということです。

変動金利については、昨年は「金利はほぼ変わらない」という予想で一致していました。理由は次の通りでした。
「日銀が、オランダ、ドイツの議会選挙やフランスの大統領選でEU離脱派が勝利した場合の金融マーケットの激変の可能性まで考慮しているであろうと考えられる」(小松氏)
「日銀が短期プライムレートに影響するような政策変更をすることはないと予測している」(深野氏)

実際のところ、両者の予想通り、変動金利のベースになる短期プライムレートに変化はありませんでした。

図表1 短期プライムレートの推移(2017年、最頻値 日銀サイトなどより)

一方、10年固定以上の固定金利期間選択型(以下10年固定金利と表記)や全期間固定については、2016年9月に、日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入し、長期金利(10年物国債金利)も0%程度で推移するよう国債の買入れなどを行っています。つまり、長期金利も金融緩和策としてコントロールされている状態です。

10年固定金利や全期間固定の金利については、小松氏が「2017年は上がらない」と予想し、ピタリ合致しました。深野氏は「上下動を繰り返しながら緩慢な上昇トレンドを描く」との予想でした。金融緩和の出口戦略を探る可能性から年内に長期金利が上昇し始めるのではないかと考え、私も賛同させていただきましたが、時期は少し早かったようです。深野氏からは、「ほぼ予想していた金利の展開と見ている。米国や欧州では着実に金融緩和の出口戦略が進んでいる」とのコメントをいただきました。

2017年は終わってみれば、変動金利も10年固定金利や全期間固定も、大きな動きはなかったことになります。

図表2 10年物国債金利の推移(2017年、財務省データより)

2018年、日銀が金融引き締めに転換するXデーがカギ

では、お待ちかねの2018年の住宅ローンの金利予想にいってみましょう。
前述の通り、変動金利は短期プライムレートの影響を受け、10年固定や全期間固定は長期金利(10年物国債金利)の影響を受けます。いずれも現在は、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」と呼ばれる金融政策によってコントロールされています。そのため、2018年の住宅ローンの金利がどう変動するかの予想のポイントは、日銀の金融緩和策が今後どうなるかを予想することでもあります。

小松氏は、「2018年は欧米が金融引き締めに向かう中で、日銀が金融緩和政策の出口戦略に踏み出すかどうかがポイントとなる」と述べています。出口戦略としては、まずは長期金利の水準を少しづつ引き上げ、その後に長期金利のコントロールを解除し、通常の状態に戻す流れが想定されます。そうなれば、短期の政策金利もいずれかの段階で引き上げる可能性が出てきます。

2018年最大の注目は、日銀が金融緩和→金融引き締めに方向転換するXデーがいつになるかです。深野氏は「欧米は金融政策を転換しているものの、日銀の黒田総裁は消費者物価指数の上昇率が緩慢なため当面は金融政策を変更しないと明言していることが予想の背景にある」と述べ、Xデーを予想することの難しさがうかがわれます。

次に、変動金利と10年固定や全期間固定ごとの予想を見ていきましょう。

2018年の変動金利は「変わらない」!?

変動金利について、小松氏は「日銀政策金利のマイナス金利水準の維持により、変動金利も変わらず」と予想。その理由は、「物価上昇率2%を目指すも、なかなか結果が出せない日銀が政策金利を動かすことはかなり難しいと見るため」。

深野氏も、「変動金利の水準は2017年と変わることはないだろう」と予想しています。「日銀が2018年中に量的・質的金融緩和を変えることはないと考えているので、2017年と水準は変わらないとした」と理由を述べています。

変動金利の金利水準は、2017年同様、両氏とも「変わらない」との予想で一致。個人的にも同感です。たとえXデーが2018年内に来ても、政策金利の引き上げはすぐには行われないだろうと思われます。

図表3 2018年の変動金利はどうなる?
名前小松英二氏深野康彦氏
変動金利はどうなる? 日銀政策金利のマイナス金利水準の維持により、変動金利も変わらず。 変動金利の水準は2017年と変わることはないだろう。
理由 変動金利は、物価上昇率2%を目指すも、なかなか結果が出せない日銀が政策金利を動かすことはかなり難しいと見るため、変わらずと予想。 変動金利は日銀の政策が変わらない限り変更されることは考えにくいため、日銀が2018年中に量的・質的金融緩和を変えることはないと考えているので、2017年と水準は変わらないとした。

2018年の全期間固定の予想は?

続いて、10年固定や全期間固定の住宅ローンの金利動向の予想を見てみましょう。

小松氏の予想は「2018年後半頃から緩やかに上昇する」。理由としては、「日銀の出口戦略の第一歩として、年後半頃から長期金利の水準を少しづつ引き上げていくことを想定して、緩やかながら上昇を予想」と回答しています。さらに、「日銀が異例に低い長期金利水準を引き上げ、その後コントロールを解除するタイミングは限られる。日銀の金融引き締め転換は、歴史的にはFRB(連邦準備制度理事会)が利上げを続けるか、少なくとも利下げ局面にない環境で行われている」と分析しています。米国が景気後退で利下げに入ってしまうと、日銀の出口戦略の第一歩はタイミングを逸することになる可能性があるといいます。

一方、深野氏は「2018年前半は2017年の金利水準とほとんど変わらないだろう。2018年後半あるいは終盤に日銀がイールドカーブコントロール(長短金利操作)の水準を0.1%から0.2~0.3%に引き上げるかもしれない。仮に引き上げた場合、10年固定、全期間固定の金利の同様の水準か、それ以上上昇する可能性がある」と予想しています。「米国の景気が予想以上に好調な場合、年2~3回の利上げ予想回数が4~5回に増えて米国の長期金利も上昇すると、日本の長期金利も引っ張られる形で上昇する可能性があるため。その時、日本の景気も好調を維持していれば、日銀総裁はイールドカーブコントロールの水準の引き上げを小幅に容認すると推測する」というのがその理由です。

10年固定や全期間固定の住宅ローン金利については、両者とも2018年後半以降の上昇の可能性で一致しています。上がり方は、生活者の生活が激変しないよう配慮する意味でも、「緩やか」に上がってほしいと願います。

図表4 2018年の10年固定や全期間固定金利はどうなる?
名前小松英二氏深野康彦氏
10年固定、全期間固定はどうなる? 2018年後半頃から緩やかに上昇する。 2018年前半は2017年の金利水準とほとんど変わらないだろう。長期金利は多少上下するため0.10%前後の上下はあるだろう。2018年後半あるいは終盤に日銀がイールドカーブコントロール(長短金利操作)の水準を0.1%から0.2~0.3%に引き上げるかもしれない。仮に引き上げた場合、10年固定、全期間固定の金利の同様の水準か、それ以上上昇する可能性がある。
理由 固定金利は、日銀の出口戦略の第一歩として、2018年後半頃から長期金利の水準を少しづつ引き上げていくことを想定して、緩やかながら上昇を予想。日銀が異例に低い長期金利水準を引き上げ、その後コントロールを解除するタイミングは限られる。
日銀の金融引き締め(利上げ)転換は、歴史的にはFRB(連邦準備制度理事会)が利上げを続けるか、少なくとも利下げ局面にない環境で行われている(つまり、米国が景気後退で利下げに入ると、日銀の出口戦略の第一歩はタイミングを逸することになる)。
10年固定、全期間固定は、2017年中も長期金利の動きに合わせて見直されていたので、その動きを踏襲すると思われる。
年後半あるいは終盤にイールドカーブコントロールの水準を引き上げる可能性があるとしたのは、米国の景気が予想以上に好調な場合、年2~3回の利上げ予想回数が4~5回に増えて米国の長期金利も上昇すると、日本の長期金利も引っ張られる形で上昇する可能性があるため。その時、日本の景気も好調を維持していれば、日銀総裁はイールドカーブコントロールの水準の引き上げを小幅に容認すると推測する。

終わりに

2018年の予想をまとめると、変動金利はあまり変わらず、10年固定や全期間固定は2018年後半以降、上昇に転じる可能性がありそうです。長期金利のコントロールを辞めるタイミングは、米国の景気など環境的な要因もあり、まだ先になりそうです。しばらくは、ほぼ毎月行われている金融政策決定会合のニュースに注目です(日銀のサイトでも講演録などをチェックできます)。

あくまでも予想にすぎませんが、これらを前提に考えると、現在、(とりあえず)変動金利で借りていてタイミングを見て固定金利に切り替えようと考えている人は、そろそろ本気で準備を始める時期にあるかもしれません。新規で住宅ローンを借りる方も、金利タイプの選択をしっかり検討する必要がありそうです。

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執筆者:豊田 真弓(とよだ まゆみ)

ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー
FPラウンジ ばっくすてーじ代表。経済誌・女性誌等のライターを経て94年よりFPとして独立。「家計の永続性」をテーマに、個人相談や講演・研修、雑誌や新聞、サイトへの寄稿、監修などを行う。「住宅ローン賢い人はこう借りる」(PHP研究所)、「50代家計見直し術」(実務教育出版)など著書多数。座右の銘は「今日も未来もハッピーに」。

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