バックナンバー

おうちで簡単!梅干しを作ってみよう

梅の種類は南高、白加賀、古城、養老など約300種あるといわれています。その中で梅干に最適なのが南高梅。梅干しの代表格ともいえる存在です。知るよりもまずは実践!6月中旬~下旬が梅干しづくりの旬の時期。実際に梅干しを作ってみましょう!

はじめに、用具の準備をしておこう

梅仕事は強力な酸を伴います。金属素材の道具の使用はさけ、ガラス、ホーロー、陶器製のものを使用しましょう。次に大きめの保存容器を用意。熱湯消毒をして、水気を完全に乾かします。さらに、焼酎で殺菌すれば完璧です。用意するものはこれだけなのです。

  • 梅干しをつける時は大きめのガラス容器に漬けましょう。中身の漬かり具合や色の変わり方が観察できるのでおすすめです。
  • また、内側を焼酎などのアルコールで殺菌する場合は、きれいなガーゼなどに含ませて行います。

おうちで簡単! いざオリジナルの梅干し!

【材料・用意するもの】
完熟梅(※黄色く熟した梅)……3kg
塩(粗塩)……540~600g
(※梅1kgに対し、塩180~200g)
殺菌した保存容器
ビニール袋 2枚
※樹上で熟したもの。お店で確認くださいね。

作る人や梅の種類によって、微妙に味が違うと言われる梅干。自分のオリジナルの梅干しが作れたら、毎日の食事がもっと楽しくなるはず。6月中旬からが梅干しの作りどきです。健康のために、家族のために梅干しを作ってみませんか?

【1】まずは塩漬けからはじめよう

  1. 1.完熟梅は、丁寧に水で洗い、水気をしっかり拭き取る。なり口のホシ(軸)を、竹串などで丁寧にとり除く。
    1.完熟梅は、丁寧に水で洗い、水気をしっかり拭き取る。なり口のホシ(軸)を、竹串などで丁寧にとり除く。
  2. 2.殺菌した保存容器に、完熟梅と 塩(全量の2/3)を交互に入れていく。
    2.殺菌した保存容器に、完熟梅と 塩(全量の2/3)を交互に入れていく。
  3. 3.完熟梅をすべて入れ終えたら、残りの塩(全量の1/3)を、最後に上に置く。
    3.完熟梅をすべて入れ終えたら、残りの塩(全量の1/3)を、最後に上に置く。
  4. 4.ビニール袋を二重にかさね(水漏れを防ぐため)保存容器の中に広げる。
    4.ビニール袋を二重にかさね(水漏れを防ぐため)保存容器の中に広げる。
  5. 5.ビニール袋の中に、静かに水を注ぎ入れ、重石の代わりにする。こうすると、重しが均等にかかり、良い具合に漬けあがる。
    5.ビニール袋の中に、静かに水を注ぎ入れ、重石の代わりにする。こうすると、重しが均等にかかり、良い具合に漬けあがる。
  6. 6.水が漏れないよう、しっかりとくくる。
    6.水が漏れないよう、しっかりとくくる。
  7. 7.これで、第一段階「塩漬け」は完了。1~2日で、梅酢が上がってくる。
    7.これで、第一段階「塩漬け」は完了。1~2日で、梅酢が上がってくる。
  8. Point
    まれに白いカビが出てきますが、白カビは産膜酵母と言われ人体に悪影響はありません。天日干しまで放置していても大丈夫ですが、気になる場合は取り除きましょう。

【2】梅酢をとっておこう

工程の中で出てくる梅酢。いろんな使い方ができます。

  1. 1.塩漬け後、1日経った様子。梅酢が良い具合に上がってきた。
    1.塩漬け後、1日経った様子。梅酢が良い具合に上がってきた。梅酢活用法 サラダ油と混ぜてドレッシングにしたり、魚類の酢じめ、そうめんの付けだれなど、料理に幅広く使えます。さらに、殺菌作用があるのでうがいにも使えます。
  2. 2.2~3日で、梅酢が上がりきる。 あくまでも、重石は軽めに! 梅が沈み込んでしまう様なら、 重石を軽く調節する。 このまま、梅雨明けまで大事に保管する。
    2.2~3日で、梅酢が上がりきる。 あくまでも、重石は軽めに! 梅が沈み込んでしまう様なら、 重石を軽く調節する。 このまま、梅雨明けまで大事に保管する。

【3】仕上げの天日干し

  1. 1.梅雨が明けたら、天気の良い日を選び、梅を取り出して「天日干し」する。
    1.梅雨が明けたら、天気の良い日を選び、梅を取り出して「天日干し」する。
  2. 2.梅同士がくっ付き過ぎないように、適度に間隔を空けて、ザルに並べていく。
    2.梅同士がくっ付き過ぎないように、適度に間隔を空けて、ザルに並べていく。
  3. 3.梅を干す時の注意点があります。「風通しの良い場所に干す」「ザルの下も、風通しを良くする」「基本的に太陽の光に直接当てるが、日差しが強すぎる時は、日向(ひなた)でなく、半日陰で干す」です。
    3.梅を干す時の注意点があります。「風通しの良い場所に干す」「ザルの下も、風通しを良くする」「基本的に太陽の光に直接当てるが、日差しが強すぎる時は、日向(ひなた)でなく、半日陰で干す」です。
  4. 4.レンガなどを利用してザルの下の、風通しを良くする。 暑さで蒸し上げるのではなく「風で乾かすこと」を心がけよう。
    4.レンガなどを利用してザルの下の、風通しを良くする。 暑さで蒸し上げるのではなく「風で乾かすこと」を心がけよう。
  5. 5.天候にもよるが、晴天なら「大粒で2日、中粒で1日半」を目安に裏返す。
    5.天候にもよるが、晴天なら「大粒で2日、中粒で1日半」を目安に裏返す。
  6. 6.裏返す前と後ではまったく違います。違いを見分けながらオセロのようにひっくり返しましょう。
    6.裏返す前と後ではまったく違います。違いを見分けながらオセロのようにひっくり返しましょう。
  7. 7.あとは、1~2日満遍なく干し上げる。
    7.あとは、1~2日満遍なく干し上げる。
  8. 8.生梅(塩漬けする前の梅)時の半分ほどの重さになったら 干しあがり。 これで「白梅干し」の出来上がり。あとは、冷暗所で保存する。
    8.生梅(塩漬けする前の梅)時の半分ほどの重さになったら 干しあがり。 これで「白梅干し」の出来上がり。あとは、冷暗所で保存する。
  9. 豆知識[梅干は武士の携帯食品!] 梅干は武士の携帯食品!江戸時代に記された「雑兵(ぞうひょう)物語」には、いくさに明け暮れる武士が梅干しを携帯していたと書かれています。古くから梅干は保存食として重宝されてきたことがわかりますね。

梅干しのいろいろな漬け方アレコレ

ひとくちに梅干しといえども、漬け方にもさまざまな種類があります。食べ比べてみると、同じ梅でも味も香りも変わります。出来上がった梅干しを前に、いろんな漬け方も試してみましょう!

赤じそ漬け
赤じそ漬け
赤紫蘇に塩を振り入れ、全体に馴染ませて両手で押すように揉みます。濁った汁が出てくるので捨て、再度塩をまぶし、よく揉みます。汁を絞ったら出来上がり。赤紫蘇をいれるタイミングは梅干しから梅酢が浮かび上がってきた時。梅酢を少量取り出し、その上に赤紫蘇を乗せ、あとは梅雨明けまで待つだけ。
かつお梅
かつお梅
梅干しをひと晩水につけて塩抜きをします。鰹節をフライパンで炒り、だし汁、砂糖、醤油、焼酎、みりん、食酢を合わせひと煮たちさせます。よく冷ましたら塩抜きした梅干しと混ぜて漬けこみます。
昆布梅
昆布梅
だし用昆布を焼酎に漬けて柔らかくしておきます。入れるタイミングは梅干しを塩漬けする際。塩と一緒に梅の間に交互にいれていきます。浮き上がってきた梅酢に昆布の香りがついて奥深い味わいになります。
はちみつ漬け
はちみつ漬け
調味液の素となるみりん、砂糖、はちみつを混ぜ合わせます。ひと晩水につけて塩抜きした梅干しと調味液を混ぜ合わせ、1週間程度漬けこんだら食べごろです。

参考:梅干博覧会より

私のお気に入り時間 - バックナンバー

GO PAGE TOP