年末の大そうじは、おうちにとって1年の汚れを落とす大切なイベント。とはいえ、なかなか腰が重くてスタートが遅くなったり、寒いからといって明日に延ばしていたら、あっという間に年末が来てしまいます。
そんな方にぜひおすすめなのが風水の考えを取り入れたおそうじ法です。今回は「風水おそうじ」の本を何冊も出版されている中国命理学研究家の林秀靜先生に取材をし、どうして「おそうじ」をすることが人を、そのおうちを幸せにしてくれるのか、また金運や仕事運など目的別の「風水おそうじ」についてお聞きしました。
風水おそうじと普通のおそうじの違いって?!
「風水おそうじ」と普通のおそうじで何が違うのでしょうか。「それは、どう意識しておそうじと向き合うかです。面倒だな、と思ってやるのと、よし!運をあげるぞ、と思ってやるのではおそうじに対する気合の入り方がまったく違ってきます」。
「毎日キレイにしていくわけですから、その場所がどんどんピカピカになっていって、風水おそうじのポイントである『気』のエネルギー(詳細は後述)が流れやすくなります。そうなると気持ちまで変わってきて、ネガティブだった考えがポジティブになって、そこから運がどんどんよくなっていくんですよ」。
そもそも風水とはどういうもの?!
でも風水と一言で言っても、イメージがわきにくい、またはおまじないの一種と考えている方は多いかもしれませんね。「風水はおまじないでも何でもなく、古代中国で脈々と受け継がれてきた環境学です。昔は土地を選ぶ技術でしかなかったのですが、現代ではそれに限らずそこに住む人が快適に暮らすための知恵として広がっています」。
では「風水おそうじ」の一体何が幸運をもたらしてくれるのでしょうか。「風水の中で一番重要なのが『気』というエネルギーです。『気』は大地から噴出し、草木や動物などの生物、人間に影響を及ぼします。目には見えないものですが、この『気』の流れをおうちにうまく取り込むことで、住む人は元気になり、運をよくすることができるのです。その『気』の通り道を作っていくのが風水おそうじなんです」。
『気』のエネルギーの取り込み方
目に見えないというのはさらにわかりにくいですね。「そこはあまり真剣に考えずに専門家に任せて、実践することです。例えば『最近何をやってもついてないなあ』と思ったら、汚れているところを無心になってピカピカにしてみてください。淀んでいた『気』が流れ出して、運は確実に良くなります」。
汚れを落としたことで悪い『気』がなくなり、良い『気』のエネルギーをどんどん招き入れやすくなるということかもしれません。林先生自身も10年以上実践され、「実感」しているとも。
風水おそうじのコツとは
では「風水おそうじ」は一体どうやって始めたらいいのでしょうか。「いろいろ考えるよりも、トイレと玄関から始めてみてください。1日5分でいいんです。それを毎日。モノは決めた場所に必ず戻すことも大切です。床にモノを置かない、必要のないものはすぐ処分することも実行してみてください」。
これならおそうじが面倒だなという人も、嫌いな人も無理せず実行できそうですね。
聞けば聞くほど感じたのが、「風水おそうじ」というのは、面倒だなと思う心の改心法かもしれない、ということ。素直になることでいろんなことが受け入れやすくなり、知らないうちにおだやかな心の持ち主になれるような、そんな気がしました。
「年末に向かって、毎日コツコツと5分だけ「風水おそうじ」を実践していってくださいね。それが2013年をハッピーな年にする一番の近道です」。
見えない不思議な世界の話だからこそ、ぶしつけな質問が飛び交いましたが、それを先生はきちんとキャッチして、丁寧に一語一語噛み砕いて語ってくださいました。それはそのまま取材スタッフの心に響き、一同さっそく実践してみようと思わせてくれる力がありました。
林先生自身、風水体験が増えるにつれ、「それならこまめにおそうじをして、換気をして、明るく楽しい住環境をつくるようにすれば、運は確実に上昇するはず!と思うようになりました」。その経験と知恵をもとにした目的別風水おそうじ法を教えていただきました。
「風水おそうじ」を理解して、いざおうちの掃除をしようと思っても、1年かけてたまった汚れはなかなか落ちないもの。そんな汚れの落とし方のコツをNPO法人日本ハウスクリーニング協会の若林和子さんにお聞きしました。
- POINT1
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汚れを落とす要素とは?
こびりついた汚れをキレイに落とすには、「時間」「温度」「物理力(こする力)」「洗剤」の4つの要素をしっかり頭に入れてお掃除しましょう。
できるだけ力を入れずに洗剤も穏やかなものを使いたい場合は、「時間」と「温度」を上手に使うことが大切です。時間は「(洗剤液などに)つけ込む」、温度は「お湯を使う」というのがポイント。とくにこびりついた油汚れが気になるキッチンの五徳(ごとく)や換気扇の汚れには、50℃前後のお湯に重曹を入れて30分~1時間つけ込むと比較的ラクにキレイになります。 - POINT2
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汚れの性質に合わせて洗剤を選ぼう!
お掃除用の洗剤は「キッチン用」「お風呂用」「トイレ用」など様々なものがありますが、汚れの性質をしっかりと見極め、必要最低限の洗剤を用意しておけばいいのです。
洗剤は大きく分けて「中性」「アルカリ性」「酸性」の3つに分類できます。中性は食器などの汚れに向いています。アルカリ性の洗剤はキッチンのこびりついた油などの酸性の汚れに。酸性の洗剤は、水アカや黄ばみなどのアルカリ性の汚れを落とします。あらかじめ洗剤や汚れの性質を知っておけば人や地球にやさしい洗剤選びができます。 - POINT3
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汚れをラクに落とすには
適材適所の道具選びが大切!洗剤選びも大切ですが、汚れを効率よくラクに落とすには「掃除道具」の選び方も大きなポイントになります。キッチンやお風呂などの水まわりには、広い面をこする時はスポンジ、凸凹している面はブラシを使い分けるといいでしょう。ブラシも、タイルの目地など力を入れてこする時は硬くて短い毛のものがいいですが、照明や棚などについたホコリにはやわらかく毛先の長いものがおすすめです。
適材適所の道具を選ぶことで、お掃除の手間をぐんと減らせます。
場所や物によって汚れの性質は様々です。そんな汚れの性質に合わせたお掃除方法を紹介します。
電子レンジ
- 耐熱皿に重曹大さじ1とこぼれない程度の量の水を入れてレンジで約5分加熱。
- 庫内が温かいうちに硬く絞ったふきんで、蒸気と一緒に汚れを拭き取ります。
- レンジの外側や扉は重曹水をスプレーしふきんで水拭きを。スイッチまわりの細かいところは、エタノールをつけた綿棒でこすりましょう。
シンク
- シンク全体に水を打ち、重曹をふりかけます。
- 硬めのスポンジをシンクの目に沿って平行に動かし、汚れをこすり落とします。シンクの立ち上がり部分には、ぐるっと一周スポンジ洗いを。
- 最後に水で洗い流し、仕上げにお掃除クロスでから拭きするとピカピカに。
フローリングの床
- 重曹水をスプレーしてから硬く絞ったお掃除クロスで汚れを拭き取ります。
- こびりつきがひどい時は重曹ペーストをつけて歯ブラシでこすります。最後にクエン酸水で拭くとベタつきがなくキレイに仕上がります。
サッシ
- サッシブラシでたまったホコリをかき出しながら掃除機で吸い取っていきます。
- 最後に軽く水拭きをすると、砂ボコリの嫌な筋が残ることもありません。
水アカ、湯アカ
- クエン酸水をかけてラップし、30分以上置いておきます。
- ラップを外し、細かいすき間に歯ブラシを入れて汚れをかき出し、スポンジでこすり落としながら洗い流します。
黄ばみ・黒ずみ
- トイレットペーパーを便器の内側に貼りつけてクエン酸水をスプレーをし、2~3時間そのまま置いておきます。
- トイレットペーパーを流してから、重曹をふりかけブラシでこすり洗いし、最後にもう一度水で洗い流します。
- 取材協力
- NPO法人日本ハウスクリーニング協会
整理収納清掃(3S)指導員
若林和子さん
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