みなとみらい地区は近年の横浜の発展をけん引してきました。この街では新たな施設の整備が今も続いています。音楽特化のアリーナとして世界最大級の収容人数を誇る「Kアリーナ」が、2023（令和5）年秋に誕生したのは記憶に新しいです。2万人以上の座席数を誇るアリーナを中心に、周辺にはホテル、オフィス、展示施設などを備えたビルも建設されるなど、巨大なミュージック・パークとなっています。

みなとみらい21中央地区53街区ではオフィス、商業施設、ホテルなどを有した2棟で構成する大規模複合ビル「横浜シンフォステージ（YOKOHAMA SYMPHOSTAGE）」が2024（令和6）年5月に開業しました。また、いちょう通りの西端、首都高みなとみらい出入口の目の前には「ウェスティンホテル横浜」も2022（令和4）年6月に開業しています。

そのほかにも、企業のR&D（研究開発）系の施設が集積してきています。2020（令和2）年10月には「村田製作所みなとみらいイノベーションセンター」が竣工し、2021（令和3）年4月には都市型キャンパスとして「神奈川大学みなとみらいキャンパス」が誕生、2021（令和3）年11月には「LG YOKOHAMA INNOVATION CENTER」が完成するなど、多くのR&D系施設がみなとみらいに誕生しています。

みなとみらい21中央地区62街区では、地上14階、地下2階建てで、延べ床面積が約8万2700平方メートルという広大な複合施設の建設が始まっています。高級ホテルを中心に「最新デジタル技術と本物の海洋生物が融合する」というコンセプトの水族館、レストラン、店舗などの入居が計画されており、2026（令和8）年春に竣工予定です。

ホテル、エンターテインメント施設からオフィスや研究開発施設まで、都市機能を備えた多くの複合施設が誕生することで、みなとみらいの景観も大きく変わっていきそうです。

新たな再開発の計画も着々と進行中です。みなとみらい21中央地区60・61街区では、オフィス、ホテル、ミュージアム、商業施設で構成する地上26階、地下1階の複合施設と、地上13階、地下1階の専門学校が整備されます。2026（令和8）年3月に着工し、専門学校の西街区は2028（令和10）年8月、複合施設の東街区は2029（令和11）年2月の竣工予定です。

横浜市営地下鉄ブルーラインの延伸も計画されています。横浜市営地下鉄「あざみ野」駅（横浜市青葉区）から小田急線「新百合ヶ丘」駅南口付近（川崎市麻生区）までの約6.5キロメートルの区間の整備が進行中です。延伸区間となる嶮山付近、すすき野付近、ヨネッティー王禅寺付近、新百合ヶ丘駅南口付近には4つの新駅が誕生予定で、開業は2030（令和12）年予定となっています。

みなとみらい地区の南、みなとみらい線「馬車道」駅周辺でも多くの都市インフラ整備計画が進められてきました。「アパホテル＆リゾート横浜ベイタワー」は客室数2,400室と日本最大の客室数を誇り、世界屈指のビジネス街、観光地である横浜の象徴とも言えるホテルです。

近隣には地上58階地下1階のマンションのほか、スーパーマーケットなどが入るショッピング施設「北仲ブリック＆ホワイト」などもあり、日々にぎわいをみせています。

「馬車道」駅の南側には「横浜市役所」の新市庁舎も整備されるなど、横浜市の行政の中心地としての機能も果たしています。

また、山下ふ頭では2025（令和7）年以降に、約47ヘクタールという広大な敷地に、ショッピングや文化、エンターテイメント、リゾートなどの機能を持つ大規模集客施設を建設する構想があります。完成後の山下ふ頭は物流拠点からハーバーリゾートエリアに生まれ変わる予定です。絶えず発展を続ける横浜の街では、近い将来、さらに多くの魅力を提供してくれそうです。