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【横浜市西区】「自助」や「共助」を促進する啓発を含め、多角的な取り組みを進める横浜市西区の防災対策

 
「横浜」駅西口「横浜」駅西口の様子

西区は横浜市のほぼ中央に位置し、面積は市内18区で最小です。地形は帷子川河口周辺の平地を取り囲むように、丘陵地や台地が広がります。東側は東京湾に面し、明治時代以降埋め立てが行われてきました。

1872(明治5)年に日本最初の鉄道が開通した際の「横浜」駅は現在の中区にありましたが、2回の移転を経て今の位置になりました。その後、多くの路線が乗り入れ、現在は6事業者が乗り入れる日本有数のターミナルに成長しています。「横浜」駅周辺には多くのショッピング施設やオフィスが集まり、中区とともに横浜市の中心地という役割も果たします。

「横浜」駅の東側は鉄道の操車場や港湾施設として使われてきました。「横浜」駅に近い地理的メリットを活用するため、1983(昭和58)年からこのエリアの再開発が始まります。現在はみなとみらい21地区として、オフィスビルや文化施設、MICE施設などが立ち並び、「横浜」駅周辺と関内エリアという横浜市の二大拠点を結ぶ重要な街になりました。一方で、区内には古い木造家屋が密集している地域も残ります。

洪水・内水・高潮による浸水予想をまとめた「浸水ハザードマップ」
「浸水ハザードマップ・情報面」「浸水ハザードマップ・情報面」

横浜市では「洪水ハザードマップ」「内水ハザードマップ」「高潮ハザードマップ」を1冊にまとめた「浸水ハザードマップ」を区ごとに作成しています。

西区洪水ハザードマップ」では、24時間で約390mmという想定最大規模の大雨が降り、帷子川水系の河川が氾濫した場合の浸水想定区域と浸水深を示しました。「西区内水ハザードマップ」は下水道の能力を超える大雨による浸水予想をまとめたもので、1時間に153mmという大雨が降った際の浸水想定区域と浸水深を地図にしています。「西区高潮ハザードマップ」では、国内観測史上最も大きな台風が最大の被害をもたらす経路で襲来した際の、高潮による浸水想定区域と浸水深をシミュレーションしました。

情報面ではそれぞれの浸水が発生するメカニズムや、災害情報の入手手段、必要な準備、警戒レベルごとの取るべき行動が説明されています。

このほか、大雨により土砂災害の恐れのある区域や避難場所を示した「西区土砂災害ハザードマップ」も作成されています。

いざという時に慌てないよう、平常時からこれらのハザードマップをチェックして、災害リスクを把握しておくとよいでしょう。

 

「わいわい防災マップ」や「西区防災マップ」に防災情報を集約
「横浜市行政地図提供情報システム」「横浜市行政地図提供情報システム」

横浜市が作成した地図がまとめて掲載されている「横浜市行政地図提供情報システム」には、防災関連の地図を集めた「わいわい防災マップ」もあります。ここでも「浸水ハザードマップ」や「土砂災害ハザードマップ」の情報を見ることができます。併せて、元禄型関東地震、東京湾北部地震、南海トラフ巨大地震が起きた際の震度や液状化危険度、津波浸水予測区域も掲載されています。

「洪水ハザードマップ」や「土砂災害ハザードマップ」の情報を重ね合わせた「西区防災マップ」も作成されました。このマップは地域防災拠点や広域避難場所、給水所などの場所も落とし込まれています。

地域防災拠点は震災が発生した際の指定避難所となる場所で、食料や防災資機材も備蓄されています。区内の小・中学校12ヵ所が指定され、原則として町会・自治会ごとに決められた地域防災拠点に避難します。広域避難場所は地震に伴い大規模な火災が発生した場合に避難する場所で、「三ツ沢競技場一帯」「紅葉ケ丘一帯」「野毛山公園」「久保山墓地」の4ヵ所が指定されています。

マップには津波が発生した際に早急な避難が必要になる地域を示した「津波避難対象区域図」と、津波の襲来が予想される場合に避難する津波避難施設の場所も記載されています。

横浜市内には外国人居住者が多いことから、「西区防災マップ」は日本語版のほか英語版・中国語版・韓国語版・ネパール語版・ベトナム語版も用意されています。

 

様々な世代に向けた「自助」啓発活動を推進
「パパ・ママのためのもしもにそなえる防災ノート」「パパ・ママのためのもしもにそなえる防災ノート」

災害から身を守るためには、市民の「自助」が欠かせません。そこで、西区では世代ごとの防災啓発に努めています。妊婦や小さな子どもがいる家庭向けには『パパ・ママのためのもしもにそなえる防災ノート』を作成し、母子健康手帳の交付時に無料配布しています。

この中で妊婦や乳幼児、子どもに必要な生活用品・グッズを紹介し、子どもを守る方法や心のケアの説明もあります。

将来の地域防災の担い手となる小・中学生向けの『僕たち・私たちにできること~横浜に大きな地震が起きたとき~』という防災ガイドも作られています。マンガ形式で、地震が起きた際の行動や子どもでもできる取り組みを分かりやすく解説しています。

2021(令和3)年3月には、シニア向けの防災啓発として『西区シニア世代のための防災リーフレット』が作成されました。ここでは、災害時の行動や必要な備えのほか、健康づくりや相談・交流の場の紹介など高齢者が求める情報が加えられています。

 

地域の「顔の見える関係づくり」を進め、「共助」力を向上
「あんしんカード」「あんしんカード」

大規模災害が発生した場合は地域の住民による「共助」が必要です。そこで、西区では自治会・町内会など地域の防災組織が行う自主防災活動に補助金を交付しています。対象は防災訓練、備蓄品の購入、防災のための講演会や研修会、防災マニュアルや防災マップの作成、AEDの購入やリース、防災パトロールなどの活動にかかる費用です。

「共助」を行ううえでは、日頃からの「顔の見える関係づくり」が大切になります。そこで、区では地域の交流を促す取り組みも進めています。その一つが「あんしんカード」で、一人暮らしの高齢者など地域の支援が必要な住民に配付されます。緊急連絡先や相談先、持病などの記入欄があり、災害時に駆け付けた人が必要な支援をすぐに認識できるようになっています。

災害時に区民を支援するために、住民主体の「西区災害ボランティアネットワーク」も組織されました。大規模災害時には「西区役所」の要請により設置される「災害ボランティアセンター」の運営協力を行います。

このように西区では、様々な防災情報を一括して提供するとともに、地域住民の「自助」や「共助」を高める取り組みを行い、災害対策を進めています。

掲載日
2026/09/09

本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。

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