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宮田範子さんインタビュー

ベランダ菜園セラピスト 宮田範子さん
大阪市在住。小学生2人の子育てと自営業の仕事をしながら、自宅マンションのベランダにて野菜を栽培。2007年に現在のマンションに引越し、本格的にベランダ菜園をスタート。2008年からその生長をつづったブログ「大好き☆ベランダ菜園」が大人気。ブログをもとにした書籍「ベランダでわんさか野菜」と「ベランダ菜園セラピー」の2冊を発刊。その他、テレビ出演、新聞、雑誌などのメディアでも活躍中。

野菜を育てることは、ココロとカラダのセラピーです。

家族の写真1
家族の写真2

マンションのベランダで農園顔負けの野菜を育てている宮田範子さん。家族の写真や子どもたちが描いた絵、部屋に置かれた植物の数々……。そんな清々しいリビングの向こう側には、すくすくと育つ野菜が常時70~80種類並んでいます。マンションという限られた条件の中で、その数にただ驚くばかり。
日当たりの良い南側でたっぷりと太陽を浴びせて、狭いスペースを有効活用。日々、野菜たちと向き合いながら、創意工夫を重ねてきました。そんな宮田さんの菜園にいると、つい深呼吸せずにはいられない心地よさがあります。

宮田さんにとって、ベランダ菜園は独身時代から想い描いてきた夢でした。「ずっと野菜を育ててみたいと思っていたんです。結婚前は実家暮らしで、ベランダは洗濯物を干す場所だから、勝手に野菜づくりやプランターを置けませんでした。結婚してその翌年です。まずはじめは、ミニトマトや夏野菜を植えたんです」。現在のように家庭菜園の本も多くなかった時代、最初はできるか不安だったそうです。

ベランダ菜園セラピスト 宮田範子さん

それがびっくり、意外にもミニトマトやキュウリが大成功。
「できるやん!と思ってますますのめりこみました。その後は『タキイ友の会』というのに入って、大根の種を取り寄せたんです。さすがに大根は畑じゃないとできないだろうと思っていました。秋に種を撒いたら、これまたできた! これだったら、1年中畑と同じようにできるかもって自信がついたんです」。

その後、現在のマンションへ引っ越すまでにさまざまな野菜やハーブを育てました。「もっと本格的にベランダ菜園をはじめようと、2007年に引越しを決意したんです」。子どもたちのことを考え、同じ小学校に通わせたかった宮田さん。校区を変えずに、かつベランダ菜園に最適な南向きのベランダを探すことに。「運よくいい物件にめぐり合いました」と、引越しと同時に、ブルーベリーやイチゴなど、フルーツ系の苗木も買って挑戦。さらに菜園の規模を拡大しました。

「次は自分がやっている奇跡みたいな話をブログにしてみよう!と思ったんです」。宮田さんがブログをはじめたのは2008年。そこからいろんな人との交流ができ、アドバイスをもらったり、情報交換をするようになります。 ブログを更新するたびに、コメントは増えていき「家庭菜園ブログランキング」の上位常連になるほど人気になりました。それから出版社から連絡が入り、書籍化へと話が進みます。「自分の好きなコトをして、取材に来てもらえたり本を出版できたり、そういう喜びを味わえる人って少ないと思います。その中に自分がいるっていうのは、ものすごい感謝すべきことです」とステキな笑顔。

野菜の写真
家族の写真3

収穫した野菜で料理を作ると、その笑顔はみんなにひろがっていきます。「主人はバジルが好きで、トマトとバジルでブルスケッタを作ってあげました。子どもは、きゅうりをそのままガブっと食べていますね。あとは、ジャガイモをジャガバターやチップスにしたり。ブルーベリーやイチゴは全員好きで、ヨーグルトにかけてデザートにしています」と、宮田さんのベランダ菜園は家族みんなの元気の素。しっかり節約もできて、レシピのレパートリーも自然と増えたのだとか。

一番うれしい瞬間は収穫の時です。「子どもと一緒に収穫したことをブログにアップすると、やっぱりコメントが多いですね。『子どもさんの嬉しそうな顔、すごくいいですね!』とか『とてもいい子育てをしていますね』など、家族のほのぼのした空気感を、見ている人もステキだと思ってくれているんです。私はベランダ菜園を通して、本当にたくさんのことを学びました」。

「これからおうちで菜園をやろうとしている人には、失敗しても気負わずにやってほしいと思います。ズボラな私でもこんなにできたんですから」と、まずは楽しむことを教えていただきました。

最後に、宮田さんにとっての野菜作りについてお聞きしました。
「まさに人生そのもの。私のライフワークですね」。まぶしいほどの笑顔で答えていただきました。

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