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【不動産価格の動向を探る】 湾岸物件、選手村控え発売時期模索

2018年09月20日

18年都道府県地価調査が発表され、地価公示に続き全国的な地価回復が示された。いま話題のエリアに目を向け市場動向を追う。第1回は、東京五輪・選手村の大規模マンション群の供給を控える湾岸エリア。

東京湾岸の新築マンション市場は、20階建て以上の超高層タワー物件が中心だ。現在販売中の物件には、住友不動産の「シティタワーズ東京ベイ」、三井不動産レジデンシャルらの「パークタワー晴海」がある。そんな中、大和ハウス工業は、地上15階建ての板状で暮らし方提案に軸足を置く「プレミスト有明ガーデンズ」(総戸数258戸)を10月中旬にも売り出す。大規模修繕工事を含め、将来的に超高層は管理の負担が重くのしかかるという面を重視した。

「プレミスト」は、7月上旬に販売を開始する予定を延期した。大和ハは「週30組くらいの来場はあった」と話し、反響が悪かった訳ではない。同物件は東京臨海新交通臨海線・有明テニスの森駅から徒歩2分の立地。20年の東京オリンピック・パラリンピック大会を見据え、商業施設やインフラなどの開発が進展し、開発後の現地の風景は一変する。販売の追い風になるとみていた。しかし一時期、エリアの基幹的なインフラである環状2号線やBRT新交通システムの開通と、運行の開始時期に不透明感が強まった。五輪後に様変わりする現地の姿が顧客に浸透せず「判断をもらえない状態だった」(同社)。

さらに販売中物件に加え、10月下旬に野村不動産が「プラウドシティ東雲キャナルマークス」を売り出す。競合物件とじっくり比較検討したいという顧客が多く、販売時期をずらした。「プレミスト」は販売平均坪単価を約350万円で想定していたが、ある競合物件と同程度の価格となり、差別化を図るため約320万円での売り出しを計画する。

湾岸の新築市場に影響を与えるのではとささやかれているのがオリンピック選手村の住戸販売だ。五輪終了後に改修し、分譲マンションは最終的に約4000戸が市場に供給される。販売開始は来春、販売平均坪単価は270万~290万円、いやもっと安くなる、と業界予測はかまびすしい。事業主となる特定建築者が比較的安価に都有地を取得した事情もあり、周辺の新築相場に比べ50万~60万円ほど低くなることは確実とみられる。

大和ハ担当者は「いま新築物件の購入を検討するお客にはそんなに影響しない」と話す。「引き渡しは今から5年後。来場者の反応をみても、実需での購入を検討する人からは実感がわかない」と指摘。むしろ、「五輪のレガシーなどどう付加価値を与えて販売するか考えないといけない」という。

ある大手不動産会社は選手村について「湾岸の新築供給は現状で年間1~2千戸。選手村も供給は分散化するので年間の需給バランスを崩壊させるようなことにはならない。大量供給という認識はない」と受け止める。

◎中古は分譲価格以上の成約が常態化

豊洲や東雲、有明、勝どき、晴海を中心とするといわゆる「湾岸マンション市場」は、90年代から本格的に供給が始まり、これまで41物件・47棟、3万1043戸のストックが集積する(不動産経済研究所調べ)。中古の流通が活発になり始めたのは15年ごろで、大手系の仲介会社が次々と出店した。ある大手仲介会社の調査では、08年の湾岸は月間の売買成約件数が10件程度の市場だったが、足元では月50件を超える。

15年に豊洲に出店した住友不動産販売は、「開店以来成約件数は右肩上がり。成約価格も12年から2~3割は上がっている」(首都圏流通第一営業部・大德真也副部長)と話す。都心へのアクセスが良く、高騰する都心物件に比べ手が届きやすい価格という点が評価され、人気が落ちない。

価格は「市場の中心である豊洲の中古成約価格は坪単価288万円。17年には売り物が多い時期もあったが、成約単価は落ちず、今は売り物が足りない」(三井不動産リアルティ・ららぽーと豊洲センター・佐藤達也所長)。周辺地域を含めても、いま湾岸の中心価格は坪300万円弱が相場だ。

売り物件の多くが、新築分譲時より高い価格で取引されているのが湾岸中古の特徴だ。総戸数1660戸の大規模分譲で話題になった「スカイズタワー&ガーデン」(14年竣工)、「ベイズタワー&ガーデン」(16年)。ごく築浅にもかかわらず、新築時価格9000万円の住戸が1億2000万円で売れたケースが最近出た。湾岸物件の所有者は新築時の価格表を持っており、こうした売買事例を調べ相場を把握してから来店する。価格上昇を知る売主は総じて強気だが、それでも「新築より割安」とみる買主がまだついてくる。

湾岸物件をいま購入しているのは、従来から湾岸の市場形成の中心的担い手である「広域から新たに流入する30~40歳代のファミリー層」と、比較的資金に余裕があり同じ物件などでより広い住戸を求める「住み替え需要層」だ。

新築購入時から子どもが育って手狭になり、より広い住戸の需要が高まっている。新しい街の中古市場の活性化は続き、今後も「これから供給される新築は高く、価格で競合しない。成約価格も下がらず、成約件数も増えるだろう」(東急リバブル・豊洲センター・藤岡正センター長)との見通しだ。

今後の市況をみるうえで、選手村については、中古業界も大きな脅威とはとらえていない。「選手村によって中古を買う人が減って相場に影響するという懸念は全くない。中古のほうが選手村より立地が良いものが多い」(三井・佐藤氏)、「選手村周辺の開発が進むことで、外部から新しい住民が入ってくるエリアがまたできる。

湾岸全体が注目され、中古市場も含めて活況になって良い」(住友不販・大德氏)。リバブルの藤岡氏は影響はあるが一時的との見方。「売主から選手村の影響をよく聞かれる。『選手村が売り出されると一時的に成約価格は落ちるかもしれないから、売りたいなら早めに』と伝えている」という。

岸の新築・中古、ともに選手村の影響は限定的とすると、選手村が「食う」需要はどこか。価格高騰により、坪単価200万円台中盤で駅近という物件は都内ではもう見つけにくい。価格だけでみれば、郊外物件が選手村の比較検討対象になる、との見方もある。

(提供:日刊不動産経済通信)

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