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不動産投資の最新動向

不動産投資の物件選びのポイントや不動産投資の出口戦略、利回り・不動産価格・マーケット情報など不動産投資に関する最新動向をわかりやすく解説いたします。

宮澤 大樹
野村の仲介+
資産コンサルティング部
1998年から不動産業界に携わり、首都圏のマンション販売・投資用マンションの販売を経験。
その後、2005年より主に一棟マンション・ビル等の投資事業用不動産を中心とした仲介業務に従事。
はじめての不動産投資

アパート経営するなら「新築と中古」どっちが有利か

部屋を借りる身なら、同じ条件なら新築アパートのほうが気分がよいかもしれません。投資対象として「新築」アパートというのはどのようなメリットがあるのでしょうか。新築と中古、築年帯別のメリット・デメリットを分析してみましょう。

2018年5月 8日

<今回のポイント>

アパートオーナーになるには、いくら必要?

日本ではまだまだ「中古より新築がいい」という新築志向が根強くあります。不動産投資について考える場合も「新築か中古か」という見方をしてしまう人もいるようです。しかし、投資対象として検討する場合は、こうした見方は適切ではありません。

というのも、オーナーが「新築」として入居者を募集できるのは、築後1年未満かつ各部屋について最初のひと組目だけです。一度でも入れ替わるとその部屋を「新築」として広告することはできません。賃料も、最初の募集時と2回目の募集時では、それほど大きな差がつきません。

新築に全くメリットがないわけではありませんが、「新築VS中古」というよりは、もう少し大きな区切りで築年数(帯)で考えることがポイントになります。築年数が新しいか古いかは、融資の受けやすさ(=買いやすさ)や、買った後の収支を左右するからです。

まずは、不動産投資で大切な3点、「物件価格」「利回り」「選択肢の多さ(売り出し物件数)」について、新築と中古、築浅と築古の傾向を見てみましょう。
※築浅(ちくあさ)と築古(ちくふる)の厳密な定義はありません。ここでは築5年以内など新築に近いものを築浅、耐用年数に近づくほど「築古」としています

<1.アパートはいくらで買える?価格帯の平均は?>
まずは、新築・中古を問わず、アパートの価格はどの程度なのかを見てみましょう。


不動産投資サイト「ノムコム・プロ」に掲載されている「売りアパート」の平均価格は1億1,000万円(2018年4月6日時点)(※注1)です。平均値では1億円を超えていますが、価格帯別のシェアで最も多いのは「5,000万円超~1億円以内」(39%)の物件です(図1)。

※注1.ノムコム・プロ掲載データを基にしており、首都圏のアパート市場全体の傾向を反映しているとは限りません

比較対象として、区分マンションの平均価格は約3,800万円(平均面積42m2)、一棟マンションの平均価格は2億3,000万円です。一棟マンションの価格帯別の物件数で最も多いのは「1億5,000万円超~2億円以下」となっています(いずれもノムコム・プロの掲載物件数平均)。

イメージとして、アパートの価格は、区分マンションと一棟マンションの間くらいといえます(※2)。

※注2.地域や物件の規模・築年などによって価格は大きく異なりますので、個々の物件を比較した場合に当てはまるとは限りません


<2.アパートの利回り水準は?>
次に、アパートの表面利回りの水準を見てみましょう。図2は築年帯別の表面利回りの推移(2011年~2017年)を示しています。築年数によって利回り水準にかなり差があり、2017年では6%台~9%台にわたっています。



さらに、このグラフを見ると築年数帯が古いほど、表面利回りが高い傾向にあることがわかります。

不動産投資の表面利回りは「年間賃料(満室想定時)÷購入価格」で計算します。賃料が一定なら、購入価格が上がると表面利回りは下がり、購入価格が下がると表面利回りは上がるということです。

一般的に、築年数が古くなるほど、賃料も価格も下がります。しかし、賃料より価格の下がり方のほうが大きい傾向があるため、古い建物ほど表面利回りが相対的に高くなっていくわけです。


<3.アパートは築何年くらいの売り物件が多いか>
最後に、築年数ごとに流通量を見てみましょう。図3は、不動産投資サイト「ノムコム・プロ」の築年帯別の掲載物件数の割合を示したものです。



図3でもっとも割合が高いのが「築1年以内」です。首都圏全体では27.9%、東京23区内では42.4%と4割を超えています。次に多いのが「築2~10年」です。築年数の比較的新しい物件が豊富であることがわかるでしょう。

現在、東京23区内の新築の割合が特に高いのは、都心に近いエリアの賃貸ニーズが高いために、新規開発や古いアパートの建て替えが盛んになっているためだと考えられます。ここ数年、一戸建て住宅を手掛けていた事業者のアパート分野への進出が増えていますが、東京23区限定で供給している会社も少なくありません。

ここまでの内容を整理すると、売りアパートは次のような一般的傾向にあることがわかります。

・価格は、築年が新しいほうが高い

・表面利回りは、築年が古いほうが高い

・売り物件の量は、築年が新しいほうが多い

さて、この一般的傾向では、物件数の豊富さを除けば、価格が安くて利回りの高い築年数の古いアパートが有利に見えます。しかし、実際に収益不動産を買って経営していくには、もっと他に、大事なポイントがあります。

次のページでは、収支に大きく影響する融資や、修繕費の違いなどについてみてみましょう>>

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