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2019.05.08

Kantei eye 2018年 新築マンションPERの概況(中部圏)

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2018年の中部圏平均は 22.10で6年連続の上昇、対象駅数は減少続く

マンション PER が最も低かった駅は「浜松」の13.75、最も高かった駅は「いりなか」の31.82

JR 名古屋駅の東側エリアでも価格水準が上振れ、名古屋中心部には依然割安な駅が存在

2018年における新築マンションPER(=マンション価格が同じ駅勢圏のマンション賃料の何年分に相当するかを求めた値)の中部圏平均は22.10(対象 42 駅)と前年から0.44ポイント上昇し、上昇傾向にシフトする前の2012年当時と比べて回収期間は4年以上も長期化している。

新築マンションの平均価格(70m2換算)は前年比+6.6%の4,322万円、分譲マンションの平均賃料(70m2換算)は+4.7%の164,073円と、ともに上昇した。価格高騰が著しい首都圏に比べれば賃料見合いでの割安感があり、投資先としての魅力も依然としてキープしている。

各駅のマンションPERを色分けした路線図を見ると、前年と比べて各色の分布状況に目立った変化はなく、赤色や桃色で示された駅が名古屋市営地下鉄名城線の内側~東側にかけて多く分布しているほか、名古屋市の近郊エリアや三重県の「桑名」周辺でもマンションPERが高めの駅を確認することができる。

賃料見合いで強い割安感を示す青色(18 未満)や表面利回り換算で5%以上を維持している緑色(18以上20未満)の合計シェアは、2016年に46.3%と過半数を割り込み、この2年間では30%台まで低下してきている。

これらの駅のほとんどは名古屋市中心部の商業地区や東山エリアからやや外れて立地しており、他にも中部圏の近郊~郊外エリアなどで散見される程度となっている。

一方、中部圏平均のマンションPERを概ね上回っている桃色(22以上24未満)やさらに強い割高感を示す赤色(24 以上)の合計シェアはマンションPERの集計開始から初めて 50%の大台に達しており、赤色に関しては最も大きいシェアを占める区分となった。

これらの駅が分布しているのは東山エリアが中心で、他にもJR名古屋駅の東側エリアや近郊~郊外エリアに位置するターミナル駅などが挙げられる。

PERランキングの第1位は「浜松」、物件バイアスによって"見かけ上"割安に映る駅も散見

中部圏で最もマンションPERが低かった(割安感が強かった)駅はJR東海道本線「浜松」の13.75で、2016年に大手デベロッパーの駅近大規模タワーマンションが複数分譲され、それらの物件から中部圏平均を上回る高額な賃料事例が発生し続けている。

当時のマンションPERも16.52とかなり低い水準を示していたのだが、2018年に分譲された物件は徒歩9分の小規模マンションのみで、その価格も3,169万円と2016年比で550万円ほど安価になった結果、賃料見合いで著しく割安な駅となった。

ランキング上位には「浜松」を含め、新築マンション価格が4,000万円を下回る駅が多数登場しているのだが、そのほとんどが中部圏の近郊~郊外エリアに位置している。

これらのエリアでは競合する一戸建てに対して分譲マンションにもある程度の価格訴求力が求められることから、賃料見合いや購入検討者の予算レンジに見合った買いやすい価格設定を余儀なくされている状況にある。

また、特定の物件から高額な賃料事例が発生したことでマンションPERが低い値となっていた駅としては、「伏見」「高岳」「車道」「矢場町」「大曽根」の5駅が該当する。

一方、最もマンションPERが高かった(割高感が強かった)駅は名古屋市営地下鉄鶴舞線「いりなか」の31.82で、中部圏平均と比較して回収には10年近くも余計にかかる計算となる。東山エリアをはじめ、名古屋市営地下鉄名城線の東側に位置する駅は地元住民から住宅地としての人気を集めている。

これらの駅では比較的資金に余裕がある購入層をターゲットにした分譲マンションが主に供給されているために、デザインや建材などを含めて高スペックな物件が多くなりがちで、新築マンション価格も結果的に高額化してしまう傾向にある。

しかし、賃料水準自体は一部の"ピン立地"を除けば中部圏においても決して高いというわけでもなく、賃料見合いでマンション価格を推し測ると自ずと割高感が強くなる。

これら以外の駅としてはJR名古屋駅の東側エリアから「久屋大通」「丸の内」「上前津」の3駅が登場しているが、いずれの駅においてもタワーマンションや投資ニーズをターゲットとしたコンパクトマンションが分譲されており、地元の一般的な勤労者の購入予算に合わせた値付けというよりも、国内外の投資家などを対象として表面利回りで4%~5%の範囲内に収まるような価格帯に設定されていると見る方が妥当であろう。

この他には、近郊~郊外エリアに位置しながらも大手・準大手デベロッパーが分譲を手掛けたことでマンション価格が上振れた「上小田井」「桑名」「三河安城」なども散見される。

PERが前年から最も低下した駅は「近鉄富田」、駅近物件からの高額賃料事例の増加が大きく影響

前年に比べて最も割安感が強まった駅は近鉄名古屋線「近鉄富田」で、マンションPERは27.39→22.07と賃料換算での回収期間は5年ほど短くなって中部圏平均と同程度を示している。

新築マンション価格自体は3,500万円前後でさほど変化はなかったものの、駅近物件からの賃料事例が増えた影響によって、月額賃料が134,406円と前年に比べて28.7%、約3万円も上昇しており、額面通りに賃料見合いで割安感が強まったとは言い切れない。

同じく、特定の物件バイアスによって月額賃料が前年から10%以上も上昇していた駅としては「矢場町」「桑名」「大曽根」が該当しており、「桑名」に至ってはマンション価格がやや上昇しているのにもかかわらずマンションPERが低下するといった事態になってしまっている。

実質的に割安感の強まりが目立った駅は「高岳」や「瑞穂区役所」のみで、第9位以下の駅に至ってはマンションPERの差分が1ポイント以内に収まっていることから、前年からの割安感の強まりは極めて限定的であると言えよう。

一方、前年から最も割高感が強まった駅は名古屋市営地下鉄鶴舞線「いりなか」で、マンションPER21.62→31.82 2017年に比べて回収までに10年以上も余計にかかる状況となっており、中部圏で唯一マンションPERが30ポイントを上回ってしまっている。

月額賃料が166,758円→153,714円に低下したことに加えて、新築マンション価格が5,869万円と1,500万円以上も上昇したことで、割高感が一気に強まる結果となった。

第8位までの駅ではいずれも新築マンション価格が上昇していることから、これらの駅では純粋に賃料見合いでの割高感が強まったものと判断しても差し支えない。

ただし、下位3駅の「いりなか」「久屋大通」「総合リハビリセンター」を除けばマンションPERの差分は小さく、また第9位以下の駅に至ってはその差は1ポイントも開いていない。

この特徴は中部圏に限って見られるのだが、これらの駅はランキングに登場してはいるものの、賃料見合いでの新築マンション価格の割高感自体は前年から大して変わっていないと言っても問題ないだろう。

首都圏PER 2018
近畿圏PER 2018
中部圏PER 2019

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提供:東京カンテイ
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