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#マンションの間取り考

2018.08.06

マンション間取り図の読み方、見方とチェックポイント

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前回は主な間取りのタイプや、略語についてご紹介しました。間取り図からは、住戸の向き(方位)、住戸の形、部屋の構成、各室の広さ、窓や扉の位置と開き勝手、バルコニー形状、家具や家電を置くスペースなどの情報を読み取ることができます。今回は、イザという時役に立つマンションの間取り図の読み方、見方とチェックポイントを解説します。

次の【図1】は一般的なファミリータイプのマンションの間取り図です。まずは住戸の向き(方位)と形を確認しましょう。

間取り図から住戸の方位と形を確認する

【図1】間取り図の例

図中「17.方位記号」を見ると、北を示す「N」が右方向を指しているためバルコニーは東向きで、すなわちこの住戸は「東向き住戸」ということになります。

一般的に日本では日当たりのよい南向き住戸が好まれる傾向がありますが、最近では、朝早くから活動する人は東向き、洗濯物を遅い時間に干し始める人は西向き、夫婦共働きで家には寝に帰る程度という人は北向きなど、ライフスタイルによって好む向きはさまざまになっています。

【図1】の住戸の形に注目するとバルコニー面(間口)が短辺となる長方形をしています。この間口が狭い長方形の住戸は低層~高層の外廊下型マンションの中住戸によく見る形です。住棟の両端にある角住戸はもう少し複雑な形が増えてきます。

部屋の広さの確認方法

間取り図には、各室の広さが明記されています。和室の場合、1帖(畳)の広さは不動産の表示ルールで1.62m2以上とされており、今回の間取り図のように5.5帖と明記されている場合は8.91m2以上あることを示しています。間取り図ではこの和室には畳が6枚あるように見えますが、面積としては5.5帖分ということになります。一枚当たりの畳の大きさが基準より小さい等の理由が考えられます。

窓や扉の位置と開き勝手、バルコニー形状

間取り図で黒い太線の部分は壁を示し、白抜きの部分は窓や扉、もしくは手すりやパネルなど壁以外のものを示しています。窓や扉には開き戸と引き戸があり、図の表現方法の違いで見分けます。

【図2】扉の種類

例えば「5.引き戸」は扉が開く軌跡を示した1/4円が描かれておらず、横にスライドして開く引き戸であることがわかります。「6.(10.)開き戸」は、浴室方向に90度の角度で開く開き戸がついていると読み取ることができます。「13.引き違い扉」は左右どちらでも開閉できる引き戸が2枚あることを、「14.3本引き戸」は引き戸が3枚あることを示しています。開き戸の場合、扉の軌跡上にはモノが置けないので注意が必要です。

ウォークインクローゼットの引き戸
浴室の方に90度開く開き戸
和室とリビングを仕切る3本引き戸(写真左)

最近では、バルコニーは単なる物干しスペースではなく、植物や野菜を植えてガーデニングを楽しんだり、イスやテーブルを置いてアウトドアリビングとして活用する人もいます。その場合は、バルコニーの形状や広さなどもチェックしてみてください。

家具や家電を置く場所のチェック

【図3】家具や家電を置く場所

マンションの間取りは、家具や家電を置く場所をある程度想定してスペースを取っています。例えば「8.洗濯機置き場」「21.冷蔵庫置場」「22.食器棚置場」などが該当します。実際に内見すると、洗濯機置き場には給水のための蛇口と洗濯パン、冷蔵庫置場には冷蔵庫用のコンセントが設置されています。食器棚置場のスペースは空間だけで何もないことも多いのですが、炊飯ジャーや電子レンジを置く予定の人は、コンセントが近くにあるかどうか確認したいところです。

洗濯パン参考

間取り図のチェックポイント1:動線(どうせん)

動線とは、日常の生活で人が動く経路のことです。例えば、毎日の洗濯と食事作りを同時にする人は、洗濯機置き場とキッチンが近くにあると便利ですし、買い物に行く回数が多い人は、玄関と冷蔵庫の距離が近いほうがいいでしょう。このように、よく使う動線の経路が短いと、家事時間を短縮し、効率的に行うことができます。

間取り図のチェックポイント2:家具のレイアウト

先ほど、洗濯機や冷蔵庫、食器棚など、必要最低限の家具家電の設置スペースについては触れましたが、そのほかの家具、例えば、リビングセットやダイニングセット、テレビや本棚、ベッド、勉強机などについてはご自身で置けるかどうかチェックをしてみてください。

特に、一戸建てからマンションに引っ越す場合は以前使っていた家具が入り切れないケースも多々見られます。

地震対策の面からみても、置き家具はなるべく減らしたいところです。せっかく新居に引っ越すのですから、スッキリ暮らせるように家具は厳選してみてはいかがでしょうか。

ノムコムのVRホームステージングではモデルルームのように家具をバーチャルコーディネートしている

より詳細な図面もしくは内見時には詰めのチェックを忘れずに

今回は間取り図の見方を中心に解説をしました。新築マンションのパンフレットに掲載される間取り図では、梁の位置やエアコン、コンセントの設置位置など、より詳しい情報が盛り込まれていることがあります。

インターネット上では見やすさを重視して簡略化することが多いため、分譲時の詳細な間取り図を入手することができるのか営業担当者に確認をしたり、内見時に位置やサイズをチェックしておくこともポイントです。

間取り図の読み方がわかると、そこでの生活がより具体的にイメージできるようになりますね。住まい探しの際にも、間取り図を読み解くことで、ご自身の求める暮らしが実現できるかどうか、有力な判断材料となりうるのではないでしょうか。

井上恵子(いのうえ・けいこ)

井上恵子(いのうえ・けいこ)

住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所主宰/一級建築士/インテリアプランナー
総合建設会社の設計部で約14年間、主にマンションの設計・工事監理、性能評価などを担当。2004年の独立後は生活者の視点から「安心・安全・快適な住まい」「間取り研究」をテーマに、webサイトでの記事執筆、新聞へのコラム掲載、マンション購入セミナーの講師として活動。
著書に「住宅リフォーム計画」(学芸出版社/共著)「大震災・大災害に強い家づくり、家選び」(朝日新聞出版)などがある。夫と子ども2人との4人暮らし。
住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所 http://atelier-sumai.jp/

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