【横浜市港南区】緑豊かで成熟したベッドタウン、横浜市港南区の防災対策
「上大岡」駅前の街並み
横浜市の南部に位置する港南区は、1969(昭和44)年に南区から分区されて誕生しました。地形は丘陵地が多く、この間に流れる大岡川と平戸永谷川の谷が形成されています。
長い間、丘陵地は雑木林に覆われ、谷間に農村が点在していましたが、高度経済成長期前後からベッドタウンとして大規模な宅地開発が進み、現在は成熟した住宅都市へ変貌を遂げました。とくに「上大岡」駅や「港南台」駅周辺はショッピング施設が集まり、ターミナルとしてにぎわっています。
さまざまな災害情報を素早く、まとめて確認できる「横浜市 防災情報ポータル」と「横浜市避難ナビ」
災害発生時はいち早く情報を得て、安全な場所に避難するなど適切な行動を取る必要があります。そこで、横浜市ではさまざまな防災関連組織から発信される防災情報をまとめたWebサイトとして「横浜市 防災情報ポータル」を構築しています。
ここには、気象警報・気象注意報、台風進路図、地震の震度・津波情報、避難情報、避難所の開設状況が集約され、必要な情報をすぐに得ることができます。さらに「大雨が降っている時」「地震が起きた時」「川の様子が知りたい時」など、状況に応じた情報を得られるWebサイトへのリンク集があり、より詳しい情報へ簡単にアクセスできます。電気・ガス・水道、鉄道・バス・道路といったライフライン情報へのリンクも設置されています。交通情報は平常時から活用できるでしょう。
災害時の避難行動をサポートするアプリとして、「横浜市避難ナビ」が用意されています。このアプリは平常時から防災意識を向上させる機能が充実していることが特徴です。例えば、ARを使って浸水した時の風景が表示され、疑似体験ができます。さらに、ハザードマップから今いる場所の災害の危険性を直感的に知ることができる機能、最寄りの避難所やそこへのルートを確認できる機能もあります。さらに、これらの情報から風水害時にどのように行動するか事前に考え、「マイ・タイムライン」としてまとめることもできます。
災害の危険が高くなってきた場合には、事前に作成した「マイ・タイムライン」と連動し、避難情報がプッシュ通知されます。また、開設されている避難所や現在地から最寄りの避難所へのルートも表示できます。他にも安否情報の登録、防災学習コンテンツといった災害時に役立つさまざまな機能が盛り込まれています。
今いる場所の災害リスクを確認できる各種ハザードマップ
「洪水・内水ハザードマップ」
港南区では各種災害が発生した時の危険性を示す地図として、「土砂災害ハザードマップ」と「浸水ハザードマップ」が作成されています。
「土砂災害ハザードマップ」は大雨により土砂崩れや土石流など土砂災害の危険が予想される場所を示したもので、土砂災害警戒区域と土砂災害特別警戒区域、土砂災害のリスクが高い時に使用できる指定緊急避難場所が表示されています。
「浸水ハザードマップ」は、「洪水・内水ハザードマップ」と「高潮のハザードマップ」をまとめたものです。それぞれの災害が起きたときに、浸水が予想される場所と深さ、風水害時の避難場所を表示しています。
これらのハザードマップの内容は、横浜市行政地図情報提供システム「わいわい防災マップ」や横浜市の防災アプリ「横浜市避難ナビ」でも確認できます。平常時からハザードマップで、身の回りの場所の災害リスクを確かめておきましょう。
楽しみながら防災を学べる「港南区ひまわり防災イベント」と「防災トランプ」
「港南消防署・市民防災センター」
災害時に適切な行動を取るためには、災害に対する知識の向上も重要です。港南区では市民の防災意識を高めるための取り組みも積極的に行っています。
夏休み期間中に「港南消防署・市民防災センター」で開催される「港南区ひまわり防災イベント」もそのひとつです。これは、体験を中心に構成されたイベントで、子どもだけでなく大人も楽しみながら防災を学べます。
「港南消防署」では放水体験ができるほか、消防車両と一緒に写真を撮ることもできます。「市民防災センター」では地震シミュレーター、火災シミュレーターで災害時の疑似体験ができ、災害シアターでは防災をテーマにした映像を視聴します。さらに減災トレーニングルームで災害時の行動を学びます。
港南区では、遊びながら防災知識を得られる「防災トランプ」を作成し、貸し出しも行っています。このトランプでは、通常のトランプのルールを基本にゲームを進めます。あるタイミングで「緊急地震速報が発令された」や「危険生物に遭遇した」などカードに記載されているテーマについて話をします。すると、ゲームで有利になるボーナスがもらえるというルールが追加されています。
「防災ライセンスリーダー」や「こうなん災害時協働隊」を活用して地域の防災力を高める
災害時には行政や防災関連組織の活動には限界があります。とくに大規模災害発生直後は地域住民による対応が重要です。
横浜市では、災害時に小・中学校などを地域防災拠点とし、ここを中心に住民による救助・救護活動が行われるほか、被災した住民の避難生活の場所にもなります。この地域防災拠点を開設し、実際の運営を担う中核的人材を養成するため、資機材取扱講習を行っています。この講習で生活資機材や救助資機材の取り扱いを学んだ人を「資機材取扱いリーダー(防災ライセンスリーダー)」として認定しました。
こうなん災害時協働隊になっている「たまや 野庭店」
災害時には地域の企業の協力も大きな役割を果たします。横浜市では、「災害時協力事業所制度」として、大規模地震が発生したときに、応急活動や支援を行う企業を登録しています。これを「こうなん災害時協働隊」と名付け、「認定ステッカー」と「のぼり旗」を配布しています。
「こうなん災害時協働隊」は災害時に障害物の撤去、負傷者の搬送支援、帰宅困難者の休憩場所として事業所内の施設やトイレなどの開放など事業所の特性や保有する資格・技術を活かして、さまざまな活動を行います。
港南区では、楽しみながら防災を学べるイベントを行うなど区民一人一人の防災意識を高めるほか、地域の総合的な防災力を向上させる取り組みも進めています。さらに、災害発生時に速やかに情報を伝える手段を整備し、災害時のリスクをできる限り減らす努力をしています。
こうなん災害時協働隊になっている「たまや 野庭店」- 掲載日
- 2026/05/31
本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。





