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【京都市上京区】歴史都市として、風情ある町並みや市民・観光客を守る「防災まちづくり」に注力

 
京都御所上京区の東部に広がる京都御所

上京区は京都市のほぼ中央に位置し、東は鴨川(賀茂川)を挟んで左京区に、西側は紙屋川(天神川)を挟んで北区に、南は丸太町通り付近で中京区と接しています。京都府庁や京都府警本部があり、隣接する中京区や下京区とともに京都府の中心地を形成。京都御所をはじめ、千本釈迦堂、相国寺、北野天満宮など歴史的遺産が多数あります。

北区にまたがる西陣では平安京の頃から発展してきた西陣織などの織物産業が盛んなほか、茶道の家元三千家があり、上七軒には花街が軒を連ねるなど、伝統的な文化や工芸品を継承するエリアです。区内は17学区に分かれ、学区ごとに自主防災組織などの地域活動が行われています。

災害時に必要な情報が集約された「京都市防災ポータル」

市内の災害、避難、気象、交通など災害時に必要な情報が集約された京都市防災ポータルサイトが便利です。現在の災害情報、ライフラインの確認、ハザードマップの閲覧ができるほか、市内のAED設置施設を検索できる「AEDマップ」など災害発生時に役立つコンテンツが充実しています。震災対策、一般災害対策、事故対策、原子力災害対策、資料編に分かれている京都市地域防災計画も電子ブックで閲覧できます。

京都市防災ポータルサイト トップ画面京都市防災ポータルサイト トップ画面

京都市は2011(平成23)年、東日本大震災を踏まえて防災対策の成果と課題を検証。原子力発電所の事故対策や地震被害想定を見直しました。京都市から最も近い原子力発電所は福井県の大飯発電所で、半径32.5㎞圏内をUPZ(緊急防護措置を準備する区域)として防護措置を定めています。

直線距離で50km以上離れている京都市の市街地に該当区域はありませんが、大飯発電所や高浜発電所で事故が起き住民の避難が必要になった場合、京都市は舞鶴市からの避難者を受け入れることになっています。

上京区ホームページでは、住所や収容可能人数が掲載された(広域)避難所リストをダウンロード可能です。大規模火災から逃れるための広域避難場所には二条城や京都御苑、一時的な避難に使う避難所には小中学校が指定されています。

 

各種災害に対応したweb版とエリア版 2つのハザードマップ

ハザードマップは、各エリアの情報に特化したマップと、さまざまな情報を確認できるweb版の2種類があります。

京都市は2008(平成20)年から浸水被害の最小化を図る雨に強いまちづくり」を推進しています。水害ハザードマップは上京区と中京区共通のもので、水害時の指定緊急避難所や冠水しやすいアンダーパスなどが示されています。避難の注意点などを載せた情報面も用意されています。

最大被害を想定して作成されている地震ハザードマップは上京区版があり、情報面には断層の説明や地震発生時の対応などが載っています。区役所では印刷したものを配布しています。災害時はインターネットがつながらない可能性もあるので、いざという時のために手元に用意しておくと安心です。

京都市水害ハザードマップ 地図面 上京区・中京区(令和3年5月発行)京都市水害ハザードマップ 地図面
上京区・中京区(令和3年5月発行)

京都市Web版ハザードマップでは、水害、土砂災害、地震の防災情報を重ねて閲覧可能です。河川ごとの浸水深や浸水継続時間、京都市周辺の8つの断層に起因する地震と南海トラフ地震についての断層ごとの震度、防災拠点や帰宅支援ステーションなどを確認できます。なお、上京区には土砂災害警戒区域、雨水出水浸水想定区域はありません。

 

古い木造家屋や小道など風情ある町並みを残しながら防災を推進

伝統的な建築物が立ち並ぶ京都市には、古い木造住宅や道幅が4mに満たない細街路が多く、火災時の延焼拡大、災害時の避難や救助の妨げとなることが危惧されてきました。

そこで2012年、京都市は「歴史都市京都における密集市街地対策歴史都市京都における密集市街地対策等の取組方針」および「京都市細街路対策指針」を策定。防災性の向上を図ってきました。

2021(令和3)年には、全国共通の指標に京都市の特性を加味して「優先的に防災まちづくりを進める地区」を選定しています。京都らしい風情や地域コミュニティを維持しながら防災に配慮したまちづくりに取り組んでいます。

選定された6地区のうち翔鸞学区、仁和学区、正親学区、出水学区の4学区が上京区にあり、各学区でさまざまな防災まちづくりのための取り組みが実践されています。

優先的に防災まちづくりを進める地区優先的に防災まちづくりを進める地区

地域主体の取り組みや豆知識、魅力的な路地の紹介など、防災まちづくりに関する情報は「ろじマチ通信」でも確認することができます。京都市ホームページからPDFをダウンロードできるほか、 市役所や区役所で配布されています。

 

約37万人の帰宅困難者を想定し、社寺などと連携して対策

京都市では大規模災害時、観光客や市民など約37万人が帰宅困難者になると想定されています。そこで一時的な滞留場所となる緊急避難広場として、寺社など50施設と協定を締結しています。また、緊急避難広場の利用者が休憩・仮眠する一時滞在施設として124の宿泊施設と協定を締結するとともに、帰宅困難者の誘導などを行う団体として、22団体と協定を結んでいます。

上京区は災害発生時の避難者の受入れ・支援物資の供給拠点の充実を図るため、区内の社寺等11施設と「防災拠点としての協力に関する協定」を締結しています。また、学校法人同志社とも協定を結んでおり、区内の活動拠点として設置される上京区災害ボランティアセンターとして、同志社大学今出川キャンパス内にある学生食堂とグラウンドを提供することになっています。

同志社大学今出川キャンパス同志社大学今出川キャンパス

大規模災害発生時に交通機関の運行状況や避難先への経路案内などを提供する京都市帰宅支援サイトを、スマートフォンにブックマークしておくと安心です。緊急避難広場は、京都市防災ポータルサイトからダウンロードできる「京都市帰宅困難者ガイドマップ」にも載っています。

京都市災害時帰宅困難者ガイドマップ京都市災害時帰宅困難者ガイドマップ
避難計画、防災訓練、防災体験などの自助・共助で、日頃から備える

京都市では毎年3月11日に、市内全域を対象に「京都市シェイクアウト訓練(一斉防災行動訓練)」を実施。準備不要で誰でも参加できる1分間の訓練で、地震発生時の3つの安全行動「姿勢を低く保つ」「頭を守る」「動かない」を確認しています。

「マイ・タイムライン」作成リーフレット「マイ・タイムライン」作成リーフレット

日頃の備えに活用できるツールや施設もチェックしておきましょう。京都市では各自の防災行動計画「マイ・タイムライン」の作成を推奨しており、「マイ・タイムライン」作成サイトが用意されています。

京都市ホームページからは電子ブック「マンション防災ハンドブック」をダウンロードでき、マンションならではの日頃の備えや地震発生時の初動対応、断水時のアイデアや災害時のトイレの使用方法など、自宅にとどまる上で役立つ情報が掲載されています。南区の「京都市市民防災センター」には、子どもが楽しみながら防災学習できる無料の体験施設もあるので、家族で訪れてみるのも良いでしょう。

掲載日
2025/04/30

本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。

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