【宝塚市】武庫川と丘陵地の緑に抱かれた「歌劇と温泉のまち」宝塚市の防災対策
宝塚大劇場・宝塚バウホール兵庫県南東部に位置する宝塚市は、南北に細長い市域を持ち、南側は住宅地が形成され、北側は緑豊かな田園風景が広がります。市の中心地である「宝塚」駅から「大阪梅田」駅や「神戸三宮」駅へはともに約30分でアクセス可能という立地に恵まれています。
宝塚温泉が湧き、安産祈願で名高い「中山寺」や、かまどの神様として有名な「清荒神清澄寺」など歴史を持つ神社仏閣が多く、古くから行楽の場となっていました。大正時代には今に続く宝塚歌劇団のルーツ、少女歌劇がはじまり、以降「歌劇と温泉のまち」として知られるようになります。
災害発生時の情報提供は様々な方法で行われます。その中でも防災情報を集約したWebサイト『宝塚市防災ポータルサイト』は便利です。平常時は気象警報、注意報などを配信します。災害が発生し、避難が必要になった際は、避難情報の発令区域や開設中の避難所が掲載されます。これらの避難情報、開設中の避難所とその混雑状況は地図上にも表示され、避難の必要性や避難できる場所が一目でわかります。その他、市からの緊急情報、被害情報などのコーナーも作られています。
メールで災害情報、避難情報を発信する登録制の「安心メール」もあります。このメールでは気象情報、防犯情報なども提供しています。
市内各地に「すみれ防災スピーカー(防災行政無線)」を整備しました。災害発生時はこのスピーカーから災害情報や避難情報を放送します。この放送内容は防災放送アプリ「CosmoCast(コスモキャスト)」でも送信されます。
「エフエム宝塚」は宝塚市を中心に放送するコミュニケーションFM局です。平常時には宝塚市周辺の話題をとりあげた番組などを放送していますが、災害発生時には「すみれ防災スピーカー」で放送した内容など災害情報に切り替わります。
たからづか防災マップ 洪水・土砂災害 地図面(想定最大規模降雨)宝塚市はハザードマップや災害発生時の行動、事前の準備などをまとめた『たからづか防災マップ』を作成、配布しています。PDF版は宝塚市のWebサイトからも閲覧、ダウンロードできるほか、スマートフォンなどでも確認できるWeb版もあります。『たからづか防災マップ』は地図面と記事面の2本立てです。2020(令和2)年のリニューアルで記事面の文字が拡大され、使いやすくなりました。
地図面には100年に1度起きると想定される計画規模降雨と、1000年に1度起きると想定される想定最大規模降雨の2パターンの大雨で浸水するエリア、浸水の深さ、土砂災害が予想されるエリアを示しています。これらの大雨で災害が予測される場合に利用できる指定避難所や「すみれ防災スピーカー」設置場所も記載されています。
記事面では、災害情報の確認方法、避難の必要性を判断するためのフローマップ、備蓄すべき食料品や物資、非常持ち出し品リスト、避難時の注意点などを解説しています。災害発生時の行動を書き込める「マイ避難カード」のページもあります。平常時にチェックして、災害リスクや災害発生時の行動、必要な準備を確認しておきましょう。
「宝塚防災ラジオdeウォーク 2025」のスタート地点となった「宝塚ゆめ広場」宝塚市では市民の防災意識を高めるため、様々な防災イベントが開催されています。そのひとつ「宝塚防災ラジオdeウォーク 2025」は発災から30年が経過した阪神・淡路大震災を風化させないために行われました。「宝塚」駅前の「宝塚ゆめ広場」から「末広中央公園」の4.7kmを市内の阪神・淡路大震災被災地や防災施設を巡るウォーキングイベントです。
「エフエム宝塚」ではイベント中に生放送が行われ、歩いている間にラジオを聴きながら防災知識も学べるようになっていました。さらに、自衛隊の災害支援による足湯コーナーや防災グッズの展示・販売コーナー、防災食の試食コーナーも用意されています。
将来の防災を担う子ども向けのイベントもあります。「子ども会~親子で楽しく学ぼう災~防災まちあるき2025in宝塚市」は子どもが大人と一緒に地域を歩き、防災施設などを見学します。これにより、災害に強い街や暮らし方を住民の立場から考えることを目的としています。防災食の試食や防災ボードゲーム体験もあり、子どもも楽しめる内容とされていました。
災害発生時には障がい者の避難も考えられます。障がい者だけでなく、高齢者なども安心して避難できる避難所のあり方を考えるイベントが「誰しもが使いやすい避難所へ~障がい者の方と一緒に考える避難所バリアフリーデザイン」です。ここでは、福祉防災をテーマにした講話が行われ、「避難所運営HUGゲーム」を使って、避難所運営の方法を学びました。
高司小学校区まちづくり協議会(ポルトガル語)防災マップ災害発生時には住民による対応も必要です。そこで、宝塚市では地域防災力向上の取り組みも進めています。
とくに住民がその地域の避難場所や避難経路を把握することが重要です。住民が聞き取りや街歩きでなどで、避難場所を調査して作成する「地域版防災マップ」は有効なツールになります。そこで、「地域版防災マップ作成補助金」を用意し、自治会、まちづくり協議会などが主体になって行う防災マップの作成を促しています。
対象は作成した「地域版防災マップ」の印刷製本費用、デザインやWebサイト構築費用の2分の1です(ただし、1件につき上限5万円)。例えば、高司小学校区で「地域版防災マップ」が作成されています。この地域には外国の居住者がいることから、防災マップの多言語化にも取り組み、ポルトガル語版も作成されました。
また、突然の災害発生時には指定避難所ではなく、身近にある自治会館などに避難せざるを得ない場合も考えられます。このような自治会館を自主的に開設する避難場所として登録する制度が「届出避難所」です。対象は自治会で所有する自治会館、集会所などで、土砂災害警戒区域や水害危険予想箇所などに該当しない地域にあるものです。「届出避難所」に登録されると毛布5枚と備蓄食料10食が提供されます。
住民の防災知識向上の取り組みも行われています。「ぼうさい出前講座」では自治会やオフィスなどへ市が講師を派遣します。「阪神・淡路大震災の教訓を踏まえた自助・共助・公助」「洪水と土砂災害のメカニズムを知ろう」「地区防災計画の策定支援」など地域の特性に合わせた解説が行われます。
宝塚市では風水害や地震など多様な災害を想定して、地域防災力向上を含めた災害対策が進められています。
- 掲載日
- 2026/03/15
本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。





