【大阪市北区】『大阪北区ジシン本』配布をはじめ独自の工夫が光る大阪市北区の防災対策
「大阪」駅周辺の様子北区は「大阪市役所」がある中之島を擁する大阪市の行政の中心地です。「大阪」駅周辺には「大阪梅田」駅など多くの路線が乗り入れ、ターミナルとしてにぎわいます。「大阪」駅周辺から北新地一帯は「キタ」と呼ばれる繁華街でショッピング施設などが集まります。近年は「うめきたエリア」の再開発が進み、オフィスビルやショッピング施設、ホテルなどが誕生しました。近年は大規模マンションが建ち、住民の約9割はマンションに暮らしています。また、人口は増加傾向にあります。
北は淀川、東は大川、南は土佐堀川と三方を河川に囲まれ、大半は標高3m未満の平地となっています。大雨時の河川の氾濫や地震による液状化、津波の被害が懸念され、大雨と地震への備えが北区の防災対策の重要テーマとなっています。
北区では災害が起きた際の区と住民、事業者の役割を明確にするため「北区防災計画」を策定しています。この中で、過去の災害を振り返り、現在の区内で想定される災害として火災、地震・津波、河川氾濫、内水氾濫などをあげました。さらにそれぞれの災害に対する事前の備えや発災直後に区、住民、事業者が行うべき活動をまとめています。
『大阪北区ジシン本』表紙区内で想定されている災害に対する準備と災害時に身を守るための行動をまとめたガイドブック「大阪北区ジシン本」も作成されています。この本では「地震編」「風水害編」「マンション編」に分け、それぞれの災害の特徴と発生した時の対応を説明しました。「地震編」では区内に被害をもたらす可能性がある地震のメカニズムや想定される被害、地震対策や備蓄、避難方法などが解説されています。「風水害編」では想定される風水害のパターン、タイムライン、避難方法などに触れました。「マンション編」ではマンション防災のポイントやコミュニティづくりの重要性などが記載されています。「大阪北区ジシン本」は防災講座や区内で行われる「まち歩き」などのイベント参加者に配布されるほか、PDF版をWebサイトからダウンロードできます。
北区防災マップ一時避難場所や広域避難場所、津波避難ビルなど災害から身を守る場所を示した地図が「北区防災マップ」です。一時避難場所は地震が起きた際に一時的に避難し、次の行動を考える場所です。大規模な火災が発生した場合は広域避難場所に、津波や河川の氾濫が起きた際は津波避難ビルに避難します。災害時避難所は自宅で生活できなくなった人が避難生活を送る場所です。「北区防災マップ」には医療機関や飲料水用貯水槽の位置など災害時に役立つ施設の位置も記されています。
北区水害ハザードマップ区内では、河川の氾濫、内水氾濫、南海トラフ巨大地震による津波により浸水する可能性があります。これらの災害が起きた場合の被害想定を示した地図が「水害ハザードマップ」です。「淀川が氾濫した場合」「旧淀川流域等の河川(大川・堂島川・安治川、土佐堀川、木津川、尻無川)が氾濫した場合」「高潮が発生した場合」「内水氾濫した場合」「南海トラフ巨大地震が発生した場合(津波)」に浸水が予想される場所と深さが色分けされ、安全を確保するための津波避難ビルなどの位置も記載されています。
これらのマップは、自宅や通勤・通学先などの災害リスクを把握するとともに、避難場所や避難ルートなどのシミュレーションに役立ちます。日頃から目を通して、確認しておきましょう。
北区の防災情報は様々なツールで発信されています。なかでもスマートフォンやタブレット端末向けの「大阪防災アプリ」は多くの情報を簡単に得られ、便利です。以前は大阪市内を対象にした「大阪市防災アプリ」が配布されていましたが、バージョンアップで対象が大阪府全体に拡大され、名称も変更されました。アプリの市町村選択で大阪市を選ぶと、従来の「大阪市防災アプリ」と同様に利用できます。
大阪防災アプリこのアプリは、避難情報や気象警報が発令されるとトップ画面の色が変化し、重要な情報の見逃しを防ぎます。避難所や津波避難ビル、帰宅困難者向けの一時滞在施設、津波や河川の氾濫などによる被害想定は「防災マップ」で確認できます。地図はインターネットが利用できないオフライン状態でも閲覧でき、インターネットが利用できる場合は避難所や一時滞在施設の開設状況確認機能、現在地からのルート案内機能も使えます。備蓄品チェックリストや災害発生時の情報収集機能、ブザー・ライト機能など災害時に役立つ機能も充実しています。
パソコンでは「おおさか防災ネット」で大阪市内の防災情報をまとめて得られます。ここでは、大阪府内の気象情報、地震津波情報、避難情報が地図上で市ごとに把握でき、避難所や帰宅困難者の一時滞在施設の検索もできます。
また、「マップナビおおさか」でも、大規模地震が発生した際の震度分布予測図や「水害ハザードマップ」の浸水想定区域図、一時避難場所・災害時避難所や津波避難ビル・水害時避難ビルなどの防災関連施設が表示されます。
「大阪防災アプリ」や「おおさか防災ネット」では鉄道運行情報も表示され、平常時でも活用できます。防災関連ツールをいざという時にスムーズに使いこなせるよう、日頃から使って、慣れておきたいものです。
出張ジシン本北区では区民の多くがマンションに住んでいます。区では「マンションコミュニティ支援事業」として、マンションの住民に対して防災活動への取り組みを呼びかけ、防災組織づくりや防災講座・防災訓練の開催を支援しています。さらに、地域との防災合同訓練や町会加入の調整も行い、コミュニティを維持することで、地域の防災力強化を目指しています。
住民に加え、区内のオフィスや学校に通う人を含めた防災啓発の取り組みとして、「出張ジシン本」と名付けた「防災講座」が行われています。これは区内在住・在勤・在学の人が集まる会合やイベントなどにジシン本サポーターが出張し、「大阪北区ジシン本」のポイントやそれぞれに適した防災対策を考えるヒントを解説するものです。
北区では、とくに注意が必要な地震と風水害への対策を積極的に進めるとともに、マンションが多いという特徴からマンション防災に力を入れるなど、多角的なアプローチを行っています。
- 掲載日
- 2026/07/15
本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。





