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社会動向の話題

2013/07/01Vol.273社会動向

ビンテージマンション人気?築30年超物件の成約が増加傾向

公益財団法人 東日本不動産流通機構が公表する「築年数から見た首都圏の不動産流通市場」によれば、 2012年1~12月に成約した首都圏中古マンションの平均築年数は18.97年で、前年に比べて0.70年上昇している、との事です。中古マンション流通市場において、成約している物件の平均築年数が上昇している事について調べてみました。
※図1・2のグラフは公益財団法人 東日本不動産流通機構の「レインズトピック」のデータをもとに野村不動産アーバンネットにて作成。

各年ごとの平均築年数をグラフ化してみると、2002~2008年にかけて中古マンションで16~17年、中古戸建で17~18年の築年数で推移していました。2008年を過ぎたところで、右肩上がりに平均築年数が上昇しています。(図1)2008年といえば、世界的金融危機が起こった年ですから、それ以降マーケットが変化し、成約物件がより低価格化した事が想像できます。ところが、同じグラフに平均成約価格を重ねてみると、価格の低下傾向と築年数の推移とは一致していない事がわかります。つまり、必ずしも低い価格を求めた結果で成約物件の平均築年数が上昇したわけではない、と言えるのです。

図1:首都圏成約登録物件の平均築年数の推移

図1:首都圏成約登録物件の平均築年数の推移公益財団法人 東日本不動産流通機構 公表データに基づき野村不動産アーバンネットにて作成

図2:中古マンション築年帯別構成率

図2:中古マンション築年帯別構成率公益財団法人 東日本不動産流通機構 公表データに基づき野村不動産アーバンネットにて作成

また中古マンションの築年帯別構成率(図2)を見ると、築5年までの物件の成約が減少傾向であるのに対し、築31年超の物件の成約が伸びている事がわかります。2002年から2012年のデータですので、その間に10年分年数は増えるわけですが、それ以上に築31年超の部分が延びているのです。築26~30年の部分は、あまり変わっていないのと対照的です。

一般社団法人 不動産流通経営協会が2012年に実施した「既存(中古)住宅購入に対する意識調査」によると、住宅購入に関し、新築住宅購入者であっても新築住宅特有の理由(新築の方が気持ちが良いから)での購入は2009年度の70.1%から、2012年度では58.8%に減少しています。いっぽうで、既存(中古)住宅購入者は、より立地や質を重視する傾向が強く、既存住宅を購入した理由として「希望エリアの物件だったから」が最も多く(73.5%)、次いで「良質な物件だったから」(52.2%)となっています(2012年度)。築年数が多く経過した中古住宅であっても立地の良さや良質な物件であれば、マーケットで積極的に選ばれてきている、という事が言えます。

これらのように築年数だけで判断せず、希望の立地や好みの質感等で判断している傾向が、「ビンテージマンション」人気の一因になっているのかもしれません。

(担当:伊東 秀二)

企画・編集:野村不動産アーバンネット株式会社 営業推進部 情報戦略課

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