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Vol.04 2009.02.05

暦のうえでは立春を過ぎても、まだまだ寒い日が続きますね。しっかりと断熱対策をしてある住まいでは、真冬でも室温があまり下がらず、少しの暖房で暖かく過ごすことができます。そこで今回は新築マンションを買うときにチェックしたい断熱材のお話をまとめます。

まずは、「断熱対策をしっかりしてあるマンション」「そうでないマンション」での暮らしぶりを比較してみましょう。同じマンションでも、物件によってこんなに快適性に違いがあるのかと驚きますよ。

真冬でも室内は薄着でOK。断熱のしっかりしているマンションでは快適に暮らせます。




	「寒い」マンション vs 「暖かい」マンション

東京都内のあるマンション。このマンションで暮らすAさんご一家は、幼稚園年少のお子さんと40代のお父さん、お母さんの3人家族です。

Aさんがこのマンションに引っ越してくる前に住んでいたマンションは、同じ都内にあるRC造（鉄筋コンクリート造）の賃貸マンションでした。この賃貸マンションでは冬場の冷え込みが激しく、Aさんの奥様は室内でも厚着をして過ごしていました。お子さんはまだ小さく、特に「夜中に布団をはがないだろうか」と心配でしょうがなかったそうです。冬になると風邪をひかせてはならないと、ずっと気にして過ごす毎日でした。また、朝起きるとすべての窓に結露がびっしり付いていました。冬になると結露やカビの掃除が大変な毎日を過ごしていました。

冬寒い家では子どもが布団をはがないか心配で夜安眠できません。

さて、そんな苦労をされたAさんは、今から3年前に分譲マンションを購入し、現在は快適な暮らしを送っているとのことです。一体何が変わったのでしょうか。

現在の住まいは冬でも暖かく、暖房を入れなくても室温は19℃を切ったことがありません。朝、床暖房を一時間ほど入れておくだけで室内は十分に暖かくなり、その後は暖房をつけなくても快適な室温を保っています。
窓やお風呂場の結露は全く見なくなりました。

以前は室内でも厚着をしていたAさんの奥様は、このマンションに引っ越してきてから薄着で過ごすようになりました。また、夜中でも一定の暖かさをキープしているため、お子さんが夜中に布団をはがないか、という心配もなくなり今では安心して眠れるようになりました。

Aさんのケースでは、賃貸か分譲か、という違いはありましたが、同じ地域に建つ同じRC造のマンションで、どうしてここまで冬の暖かさに差が出たのでしょうか？




	分譲マンションなら安心!?

Aさんが体験した「寒い」マンションと「暖かい」マンションは、何が違っていたのでしょうか。一般的に賃貸物件よりも分譲物件の方が性能が良いとも言われますが、分譲マンションでも冬場「寒く」「結露だらけ」という物件は、残念ながら存在します。やはりマンション選びをするときに、しっかりと確認して購入することが大切となります。




	断熱方法や断熱材の種類、厚さ、施工場所が重要

冬場暖かく過ごすことができるマンションは、実は夏場も涼しく快適に過ごすことができます。つまり一年を通して快適な室内環境が期待できるのです。

そのような居住性の高いマンションは、建物そのものがしっかり断熱されています。しっかり断熱されているとは、必要な箇所に必要な厚みのある断熱材が隙間なく施工されているということになります。

人間の防寒対策でも寒い部分を作らないことが大切。建物も同じです。

必要な箇所とは、屋根、外壁、床下など外気に触れる部分が該当します。
必要な厚みとは、断熱材の種類や施工場所によって断熱材の厚みが変わってくるため、それに準じて適切な厚みを配置してあること。例えば直接太陽が照りつける屋根と壁面では屋根面の方がより厚い断熱材が必要であるとされています。
隙間なく施工されているとは、断熱材が切れ目なくすっぽりと覆うように施工されていることを指します。

冬の寒い日に外出する時、コート、マフラー、帽子、手袋などで暖かくしていくことを想像してみてください。寒さに比べてコートが薄すぎたり、手袋を忘れてしまったりすると、楽しい外出も辛いものになってしまうでしょう。建物も同じで、適切な厚みの断熱材で建物をすっぽりと覆うことが大切なのです。

それでは簡単に見分けられる！寒さに強いマンションの見極め方を次のページで見てみましょう。