不動産サイト nomu.com > ノムコムタイムズ > Vol.36 終の棲家のマンション選び
Vol.36 2011.11.10
終の棲家(ついのすみか)とは「人生のしめくくりをここで過ごす」と決めた家のこと。今回は「自宅」を終の棲家と考える方の中で、戸建ではなくマンションを選ぶ人が増えているという現象に注目します。
終の棲家としてマンションを選ぶ人たちは必ずしも最初からマンション暮らしだったわけでなく、それまで住んでいた戸建てを売却して住み替えるケースも多いようです。そこで今回は「終の棲家」としてのマンション暮らしの利点を検証し、合わせて豊かで安全な老後を過ごすために必要な住まいの条件とはなにかについて考えてみましょう。

終の棲家としてマンションを選ぶことは、今では珍しいことではなくなりました。
マンションを終の棲家に選ぶ人が増加

【図1】国土交通省「マンション総合調査」より。永住意識の高まり、高齢化、小世帯化の傾向が見てとれる。
上図は、国土交通省が平成15年6月に行った「マンション総合調査」のうち、平成11年から平成15年の間に起こった変化をまとめたものです。
これによると、マンションに住む人の「永住意識」は年々増えており、平成11年では39.6%だったのに対し、平成15年度には48%の人がマンションを「終の棲家」として考えるようになっていることが分かります。(【図1】A)。
マンションの世帯主の年齢は平成11年度から15年度の間に50才代以上の割合が約51%から60%へと増加しており、居住者の高年齢化もうかがえます(【図1】B)。
また、この間の世帯人数の変化をみると「1人」及び「2人」の割合が約23%から約43%へと大きく増加しているのに対し、「3人以上」のファミリー世帯は約77%から約57%へ減少しています(【図1】C)。
このことから、マンション居住者の高齢化、小世帯化が進み、それととともに「終の棲家」としてマンションを選んでいる方が増えていることがわかります。