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不動産投資・収益物件 > 不動産投資の最新動向 > 不動産投資物件の価格はどうやって決まるのか(2ページ目)
不動産投資の物件選びのポイントや不動産投資の出口戦略、利回り・不動産価格・マーケット情報など不動産投資に関する最新動向をわかりやすく解説いたします。
2014年10月27日
前頁で解説したように、投資物件の価格を査定するためには、いくつもの要素を検討しなければなりません。不動産市場や金融機関の融資姿勢に係る最新情報、現場調査の経験なども不可欠です。
そのため不動産会社の情報力や現場調査のやり方によって、査定価格に大きな差が出ることも珍しくありません。現地調査が不十分な場合、後から瑕疵(欠陥)が見つかるなどのトラブルや、想定外の多額の修繕費が発生するおそれもあります。
また、売主が実際に売り出す価格は、必ずしも査定価格をそのまま反映しているとは限りません。市場動向を判断する参考として査定価格を聞きつつ、最終的には「どれくらいの利益が出るか」という売主自身の希望条件によって決まることが多いといえます。
仮に、価格が割高だと感じても、売主が「これ以下の価格なら売る必要がない」と考えていれば、値下げ交渉は通りません。条件の良い物件なら、額面通りの金額で複数の申し込みが入ることもあります。売り出し価格の背景を知っておくことも大切です。
居住用の区分マンションでは、売り出し価格が「適正かどうか」「割安か割高か」は、ほぼ共通の基準で判断ができます。地域ごとに「坪○○万円」といった価格相場が形成され、類似物件と比較検討しやすいうえに、購入者の中心が実需層であるという前提条件があるからです。
しかし、投資物件の場合は、物件ごとの個別性が高いだけでなく、購入者の目的や価値基準が千差万別です。キャッシュフロー重視の資産形成が目的なら、利回りが重要でしょう。利回りを指標にする場合でも、何パーセントまでを「買い」と判断するかは、購入者によって分かれます。国内では、都心部でも表面利回り4%台が下限と一般には考えられています。しかし外国人投資家から見れば、2~3%台でも本国に比べると魅力があると映るようです。
また、相続税対策を目的とする購入者なら、利回りよりも相続税評価額の低減効果が重要になります。たとえ利回りが10%以上と高くても、評価額があまり下がらなければ購入する意味はありません。逆に利回りが4%以下と低くても、相続税評価額を大きく下げられる物件であれば購入する可能性があります。
購入目的に合致し、希望条件を満たしているなら、その人にとって、その物件の価格は適正といえるでしょう。他の目的を持った人が「割高だ」といっても、その人にとって「購入する」という判断は間違っていません。
単純に物件価格の額面だけを見て高いか安いかと言えば、現在はリーマンショック後よりは高い水準にあると言ってよいでしょう。その一方で、ローン金利は明らかに以前より低下しています。物件の利回りが下がった分を吸収できるほどの低水準です。
そのため、この超低金利で資金調達して購入すれば、キャッシュフローも物件価格が低かった時期に比べても悪化しないケースが多いでしょう。手取り収入の高さを最終的な価値判断の基準にしている人なら、良いマーケット状況にあると言っても良いのではないでしょうか。
とはいえ、「少しでも低価格で購入したい」という心理的なこだわりを持っている人も少なくありません。現状では、都心部に近いほど売主が価格に関して強気な姿勢のため、値下げ交渉は難しい状況です。
しかし、「利益を出す」ことが目的の一般的な売主とは別の理由で売り出される物件もあります。「相続税の納税期限が迫っている」「法人が本業の資金繰りのために早期に現金化が必要」などの場合には、多少の価格交渉ができることがあります。たとえば、現金で即支払う、決済時期を相手に合わせる、瑕疵担保を免責するなど、売主にとってメリットになる条件を提示することによって譲歩を引き出せることがあります。
こうした交渉をするには、売却の理由を知る必要があります。それはインターネットで物件検索をしているだけでは判断できません。そのような物件の売主は、収益物件の売却実績がある不動産会社に、広告などはせずに売却することを求めるからです。こうした物件情報を豊富に持つ不動産会社を通じて物件探しをする必要があります。
結論として、収益物件の「適正価格」はいくらとはっきり言うことはできないということになります。また、居住用の不動産と比べて、その振れ幅も大きいといえます。査定価格の計算方法を知った上で、購入したい物件の売出価格について納得できる背景があるか、自分の購入目的や価値基準に合っているか、もちろん、情報収集と現場を見て決めるのが「正解」といえるでしょう。