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不動産投資・収益物件 > 不動産投資の最新動向 > 利回りだけに振り回されない不動産投資の物件選び(2ページ目)
不動産投資の物件選びのポイントや不動産投資の出口戦略、利回り・不動産価格・マーケット情報など不動産投資に関する最新動向をわかりやすく解説いたします。
2012年4月26日
個別物件を選別する際に、重要なポイントになるのは「換金性」、つまり「売りやすいかどうか」です。「長期的に安定収益を得ることが目的なので売却は考えていない」と思うかもしれません。しかし、最初は売る予定がなくても、何らかの理由でまとまった現金が入り用になるなど、売却しなければならない事情が起きることは十分考えられます。
そのタイミングでスムーズに売れないと、不動産を持っていることが大きなリスクとなります。逆に多少収益性は低くても、すぐに換金できる株や金融商品のほうが有利ということになりかねません。そこで、流動性が低いという不動産の最大のリスクを予め減らしておくために、換金性の高い物件を選ぶことが重要なのです。
では、換金性の高い物件は、どう見極めれば良いのでしょうか。ポイントは"銀行目線"でチェックすることです。つまり、「その物件に金融機関はいくらまで貸してくれるのか」という視点で考えるのです。物件価格に対する融資限度額の割合を「担保掛け目」といいますが、それが高いほど換金性も高くなります。そのポイントは自己資金です。
担保掛け目が高いということは、物件価格と融資限度額の差が小さいということです。たくさん融資を受ければ、購入検討者が用意しなければならない自己資金が少なくなります。購入検討者は、自己資金の少ない人のほうが数は多いという傾向があります。したがって、担保掛け目の高い物件のほうが売りやすいということになります。
なお、担保掛け目が同じなら、物件価格が小さいほうが換金性は高くなります。掛け目が8割とすると、1億円の物件なら必要な自己資金は2,000万円、2億円の物件なら4,000万円。必要となる資金が少ない前者のほうが売りやすいといえます。
金融機関の担保掛け目を知るにはどうすればいいのでしょうか。ある程度まで物件が絞れているなら、直接、銀行に融資の相談に行くのが早道かもしれません。投資用物件を扱っている不動産会社に問い合わせるのも一つの方法です。
おおよその目安なら、自分で調べることも可能です。金融機関が物件の評価をするときは「積算法」を用います。土地と建物それぞれの原価を出して、積み上げていく方法です。土地については相続税評価の基になる路線価をベースに、建物については再調達原価を基に割り出しているのが一般的です。
最近では賃料収入を基に評価する「収益還元法」も浸透してきました。ただ、あくまでも金融機関評価の基本は「積算法」です。これらの方法を身につけると、物件価格が適性かどうかを判断できるようになります。ぜひ勉強してみてください。