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不動産投資・収益物件 > 不動産投資の最新動向 > 不動産投資の成否を握る!? 管理会社の見分け方(1ページ目)
不動産投資の物件選びのポイントや不動産投資の出口戦略、利回り・不動産価格・マーケット情報など不動産投資に関する最新動向をわかりやすく解説いたします。
2013年5月17日
「滞納がゼロと紹介されたから1棟マンションを買ったのに、途端に複数の入居者の滞納が始まった。どうしてくれるんだ」
ある時、こんなクレームをいただいたことがあります。もちろん、物件調査をした時は、実際に滞納はゼロでした。入居者も変わっていません。そこで、なぜ滞納が増えたのかを調べてみると、その新オーナーが「新しい管理会社」に切り替えたためでした。その会社は、管理委託費は安いのですが、集金管理の対応がよくなかったといえます。
また、その逆のケースもあり、「紹介された管理会社に変更したら空室率が下がりました」と喜ばれたこともあります。
このように、管理会社の対応次第で賃料収入に大きな差が出ることがあるのです。賃貸経営がうまくいくかどうかの鍵は、管理会社が握っていると言っても過言ではないかもしれません。
そこで今回は、管理会社の良し悪しの見分け方を紹介しましょう。まずはじめに「投資物件の管理とは何か?」について整理します。
投資物件の管理には、「建物管理」と「賃貸管理」という2つの種類があります。「建物管理」は、建物の物理的なメンテナンスのこと。共用部分や敷地内の清掃、各種設備の保守点検などです。ハード面の管理といってもいいでしょう。分譲マンションで「管理」といえば、主にこの建物管理を指します。
もう一つの「賃貸管理」は、投資物件ならではの要素です。その内容は、居住用物件なら入居者の募集から始まり、賃料の集金代行や滞納の督促、入居者からのクレーム対応などが含まれます。こちらはいわばソフト面の管理で、賃貸経営を左右する重要な業務です。不動産投資で「管理」といえば、通常は賃貸管理を指すといってもいいでしょう。
もちろん建物管理のほうも、建物の資産価値を維持すると同時に住環境を良好に保って入居率を維持するという面で大切ですが、賃貸管理のほうは賃料収入に直結するという点で、より重要なポイントといえます。
これらの業務をオーナーから受託して代行するのが、管理会社です。管理会社への委託料は、賃料収入の3~5%が多いようです。
賃貸経営を専業で行っているオーナーの場合は、建物管理を自分で行い、委託費を節約するケースもあります。自分で清掃したり、管理会社を通さずにシルバー人材センターなどを通して清掃を依頼したり、設備の保守点検を専門業者に直接発注する、などです。
しかし、会社員や会社経営など別の仕事を持ちながら不動産投資をする場合には、管理会社に全面的に委託するケースがほとんどでしょう。
賃貸管理の基本的な業務は、入居者募集と集金管理です。管理会社にこれらの業務代行を委託しても、空室や家賃滞納のリスクはオーナーが負います。そのリスクを負わずに済むシステムが「サブリース」です。
サブリースとは、管理会社がオーナーの持つマンションやアパートを1棟丸ごと借り上げ、各部屋を個別に転貸する仕組みです。空室や滞納の有無に関わらず、毎月一定の賃料が支払われるため、賃貸経営は安定します。「家賃保証システム」とも言われます。サブリース会社の手数料は賃料収入の15%~20%が一般的です。
土地オーナーが住宅メーカーにアパート建設を依頼するケースでは、サブリースを採用することが少なくありません。土地代の負担がない分、高めの管理委託費を払っても収支が合うからです。しかし、土地と建物を合わせて購入し、ローン支払いの負担がある不動産投資の場合は、サブリースにすると経費がかさむため、あまり利用するオーナーはいません。
賃貸ニーズが高いエリアで空室率の低い物件を選び、しっかりした管理会社に委託すれば、必ずしもサブリースを頼まなくても、安定した賃貸経営をすることは可能でしょう。