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不動産投資・収益物件 > 不動産投資の最新動向 > 夢ではない? サラリーマンから「メガ大家」への道(2ページ目)
不動産投資の物件選びのポイントや不動産投資の出口戦略、利回り・不動産価格・マーケット情報など不動産投資に関する最新動向をわかりやすく解説いたします。
2016年4月22日
――白井さんが最初に投資した物件の種類は何ですか。
白井:区分ワンルームです。当時は、サラリーマンとして買える不動産は、自宅の他にはワンルームしかないと思っていたからです。給料から引かれていた税金の還付があるだけでうれしいという感じでしたね。会社を辞めて働かなくなったときにローンが完済できていて、そのマンションからの家賃で余裕のある暮らしができたらいいなと思って、買い始めました。
――区分ワンルームは、投資金額が小さくて失敗しても痛手は少ないというイメージがあるので、手始めとしてやりやすいのは確かですね。実際、今でも物件数として一番売れているのは区分ワンルームです。
白井:でも、やっているうちに「何か違うな」と感じ始めたんです。区分ワンルームを2戸買って借金総額が4,000万円になったのに、月々1万数千円しか手元に残らなかったからです。2戸のうち1戸でも何か月か空いたら、年間では完全に赤字です。これでは会社を辞めても生活できない、と。
――それで方針を切り替えたわけですか。
白井:そう、途中から、目標とするキャッシュフローを主に見ながら不動産を買うようになりました。最初は『月100万円の小遣いがあったら楽しいに違いない』という目標を立てて、それに貢献してくれるかどうかで物件を買うか買わないか決めることにしたんです。具体的には、エクセル(表計算ソフト)で収支計算をして、実質利回りで3.6%という基準を作りました。1億円の物件で月々30万円、年間360万円のキャッシュフローが入るということです。それを3件買えば1ヵ月100万円の目標に達しますから。100万円の目標が達成できてからは、次は200万円...と、ステップアップしていきました。
――そうすると、白井さんがメガ大家になれたのは、何億円の資産を持つという保有額を目指したからではなくて、「キャッシュフローを追求した結果」ということですね。
白井:資産規模が何億円といっても、それは銀行のお金ですからね。不動産は、物件によっていろいろとチャーミングなところもあれば、そうじゃないところもあります。ですから"物件に惚れるな、エクセルに惚れろ"というのが信条です。
――現在は資産規模も22棟・25億円と大きくなりましたね。ここに至るまでに売却したり購入したり、物件の内訳は変わっていると思いますが、購入を検討するタイミングはどのように判断していますか。
白井:私が不動産を買えるのは、金融機関が融資してくれるからです。複数の金融機関と取引がありますが、銀行によって、どういうタイミングでどんな物件ならいくらまで貸してくれるのか、が違います。それを金融機関の営業担当者に確認して、それに合った条件を仲介会社に伝えて物件を探してもらうという流れですね。
――冒頭に、サラリーマンには"3億円の壁"があると言いましたが、銀行のほうでも個人の融資枠を超えると「しばらく貸せません」と様子見になりますよね。白井さんにも、そこの壁がありましたか?乗り越えたコツはありますか?
白井:会社を辞めるタイミングがちょうど"壁"でしたね。そこを乗り越えられたのは、法人を設立していたからです。個人で買っていたサラリーマンのときに法人を作って、この法人にサブリースをさせ、税金対策をしていました。その後、3期が終わったタイミングで退職しましたが、サブリース料がこの法人の収益源となっていたため、3期の黒字決算が実現できました。そこでこの法人を使って、更に融資を拡大できるようになったのです。
――法人化して間もない融資は、金融機関によって慎重なケースもありますね。
白井:その時は、検討していた物件が良かったという面もあります。物件の売主さんが借りている銀行と、私が融資を受けやすいタイミングになっていた銀行が同じだったんです。それで売主さんと一緒にその銀行に行って『融資をつけてください』と交渉したわけです。
――売主の抵当権抹消をする銀行と、買主が借りる銀行が一緒ということですね。
白井:担当営業も一緒でした。その担当営業からすれば、そこでノーと言ってしまうと、元のオーナーさんに貸していたお金が返済されて終わり。イエスなら、前のオーナーさんの残債より私が買う金額のほうが高いので、融資金額も増える。金利などの融資条件もリセットされて、銀行側で新たに設定できる。いろいろな条件が重なって、一般的には大変といわれている法人に対する最初の貸付も、窓が開いたわけです。