【芦屋市】六甲山麓に広がる邸宅街、芦屋市の防災対策
芦屋川芦屋市は兵庫県の南東部、大阪と神戸とのほぼ中央に位置し、南北に細長い市域を持っています。阪神間を結ぶJR神戸線、阪神本線、阪急神戸線が通過し、交通利便性の高さから、古くから住宅地として開発されてきました。現在も阪神間有数の邸宅街として知られています。
地形は北部の山地、中部の扇状地、大阪湾岸の平地や埋立地に大別できます。山地部では六甲山系の豊かな自然に恵まれ、登山やハイキングなどを楽しめます。六甲山麓には芦屋川や宮川などが形成する扇状地が広がり、この付近を中心に住宅地の開発が進みました。
これらの河川周辺には並木が美しい遊歩道が整備され、六甲の山並みや川面と一体になった景観は芦屋の象徴として親しまれています。大阪湾に面した芦屋浜などでは、埋め立てが進むとともに、新たな住宅地も形成されました。
「芦屋市洪水防災情報マップ」芦屋市ではハザードマップとして、土砂災害、津波、高潮、洪水、内水の被害を想定した『防災情報マップ』を作成しています。
「土砂災害防災情報マップ」は大雨によるがけ崩れ・山崩れや土石流で住民に危害が及ぶ可能性がある土砂災害特別警戒区域や土砂災害警戒区域、土砂災害が起きる可能性がある場合に利用できる避難所の場所を記したものです。
「津波防災情報マップ」は大規模地震による津波で浸水が予想される場所と深さ、津波一時避難施設の場所を示しています。「高潮防災情報マップ」では想定される最大規模の高潮により浸水が予想される場所と深さ、その時に利用できる避難施設を表示しました。「洪水防災情報マップ」は芦屋川、宮川、夙川、堀切川が氾濫した際の浸水想定区域と家屋倒壊等氾濫想定区域をまとめて地図にしています。
『防災情報マップ』の使い方や活用方法を分かりやすく解説した動画も作成されました。この動画は、市の公式YouTubeチャンネル『芦屋市広報チャンネル』で公開されています。
『防災情報マップ』は紙版が市内全戸に配布されているほか、「芦屋市Web版防災情報マップ」も作成されています。Web版では土砂災害、津波、高潮、洪水、内水といったそれぞれの災害別にリスクを表示できます。
災害時でもスマートフォンやタブレットから閲覧でき、GPS機能を使えば現在地と避難所などの位置関係が簡単に分かります。住所による検索や、航空写真への切替え、縮尺の変更も可能です。Web版は日本語のほかに英語、韓国語、中国語に対応しており、外国人でも災害リスクを把握できます。印刷すると「わたしの避難プラン」を書き込めるシートが自動で付いてきます。
芦屋市では、さまざまな防災情報を集約した「あしや防災ポータル」の運用を、2025(令和7)年3月に開始しました。ここでは気象警報・注意報や雨量、水位といった気象関連情報、震度など地震に関する情報を一目で確認できるほか、災害時には避難情報と開設されている避難所の情報も掲載されます。天気予報や鉄道運行情報、ライフラインといった平常時でも役立つ情報もあります。「芦屋市Web版防災情報マップ」や防災に役立つWebサイトへのリンクもあり、日ごろから確認しておきたいWebサイトです。
「あしや防災ガイドブック」市民の防災知識を向上し、災害への備えを進めてもらうことを目的に「あしや防災ガイドブック」も作成されました。地震・津波、風水害、土砂災害について、実際に起きた災害や発生する可能性がある災害の具体例を示し、予想される被害や災害が起きた際の避難方法などを説明しています。さらにそれぞれの家庭や地域で必要な備えや防災対策の解説を加えています。
芦屋市では災害時に迅速に行動できるようにするため、各種の防災訓練を実施しています。市内の各小学校を会場に行われる『芦屋市総合防災訓練』では、防災BOXを利用して校門を開け、避難所となる体育館までのルートを確認します。その上で、実際に避難者の受け付けを行います。防災倉庫資機材や飲料水兼用耐震性貯水槽を展示し、使い方などを説明します。さらに、炊き出し、心肺蘇生法、初期消火、車両展示、防災物品の展示・啓発、マンホールトイレ設置など各小学校で独自の内容が加わります。参加者には備蓄食糧、携帯トイレの配布もあります。
避難生活の体験を行う「お泊り訓練(避難所宿泊体験訓練)」も行われています。2026(令和8)年は「芦屋市立山手小学校」が会場となり、パーティションなどで避難所を設営し、備蓄食を使った食事を摂るなど、発災直後の避難所環境を体験しました。
芦屋市は地域の防災訓練に対して、さまざまなサポートも行います。自主防災組織の防災訓練では資機材貸し出しのほか、資金補助も実施します。自主防災組織では防災倉庫の開放と保管されている資機材・食料などの確認、炊き出し、心肺蘇生法、煙体験、初期消火訓練、防災知識向上研修などそれぞれの地域で必要な訓練が行われています。
防災訓練で活用できる「楽しく学ぶ防災ツール」が準備されていることも特徴です。「家具転倒防止間違い探しシート」は2枚のシートを見比べ、家具転倒防止の間違い探しを行なうものです。「スタンプラリーセット」では、スタンプラリーをしながら土砂災害や津波の知識を学べます。自宅に用意しておくとよい防災グッズをクイズ形式で学べるグッズや、的に当てて消火器の使い方をゲーム形式で楽しみながら学ぶことのできるグッズもあります。
災害対応を学ぶゲームには、災害時に選択を迫られるさまざまな「ジレンマ」について考える「クロスロード」、避難所運営者になって避難所で起こる状況を整理していき、適切な対応や課題を学ぶ「HUG(避難所運営ゲーム)」、自分で命を守るために正しい防災の知識を得られるように作られた「やさしい防災・減災カルタ」があります。
芦屋市では防災情報をまとめて分かりやすく提供するとともに、防災知識の啓発に役立つグッズもそろえ、市民の防災対策を促しています。
- 掲載日
- 2026/09/15
本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。





