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不動産投資・収益物件 > 不動産投資の最新動向 > 利回りだけに振り回されない不動産投資の物件選び(1ページ目)
不動産投資の物件選びのポイントや不動産投資の出口戦略、利回り・不動産価格・マーケット情報など不動産投資に関する最新動向をわかりやすく解説いたします。
2012年4月26日
不動産投資に興味を持ち、これから購入を検討しようとする方にとって、最初にぶつかる問題は「どんな物件を選べばいいか」という点でしょう。迷わず「利回りの高い物件に注目する」という人も少なくありません。
もちろん、不動産投資は安定収益を得るのに向いていますから、利回りも物件選びのポイントの一つです。しかし、それ以上にチェックしておきたい重要な要素や、物件を絞り込むためのステップがあります。
そこで、どんな順番でどんなポイントをチェックすればいいかを解説しましょう。なお今回は、親が資産家ではない一般的な会社員が1棟物件のマンションやビルを購入することを主に想定しています。
「良い投資用物件はありませんか」と、いきなり聞かれることがよくあります。「儲かる株の銘柄は?」という感覚に近いかもしれませんね。しかし、不動産投資の場合は、誰にでも当てはまる「良い物件」はありません。投資をする人の目的や志向によって、良くも悪くもなるからです。
物件選びを始める前に、必ずチェックしたいポイントは「自分がいくらの物件を買えるか」を把握することです。購入能力を知らずにむやみに物件を探しても、無駄足に終わる可能性が高いでしょう。
一般的な会社員の方の場合、年収1,000万円以上なら、自己資金を1~2割用意できれば年収の10倍前後の物件は購入できます。たとえば自己資金1,000万円、ローン9,000万円で1億円の1棟マンションを購入するといったイメージです。
その他、ご自身やご家族の資産状況によって、予算を膨らませることはできます。個別の事情に合わせた資金計画を立てたい場合は、一度、投資用物件を扱っている不動産会社に相談してみるといいでしょう。
予算を決めたら、エリアを絞り込み、換金性や収益性をチェックします。いきなり個別物件の収益性を検討するより、購入するエリアを決めてから物件選びに入ったほうがスムーズに行きやすいと思います。それぞれのポイントについて、順を追って解説しましょう。
自宅用のマイホームを選ぶ場合、希望のエリアは自分が住んでみたい街だったり、通勤や通学がしやすいエリアだったりと、自ずと絞られてきます。
不動産投資の場合は、自分が住むわけではないため必ずしもエリアは限定されません。極端にいえば、どこに投資しても良いのです。大都市圏より地方都市のほうが相対的に利回りの高い物件が多いため、収益性を重視して自分とは縁もゆかりもない地方都市を狙う人もいます。
ただ、不動産投資をこれから始めるなら、最初は自分の目の届く範囲内で選ぶことをお勧めします。身近なエリアのほうが、不動産市況に関係する開発動向、街の変化、人々の動きなど、さまざまな地域情報もつかみやすくなるからです。
また、たとえ賃貸管理の実務は管理会社に委託するとしても、何か問題があったときに、自宅や勤務先から短時間で現地に駆けつけて、自分の目で確認できるような体制を整えておきたいという理由もあります。
実際、成功している投資家の多くは、自分の住む地元を中心に資産を拡大しています。仮に地元から離れた場所でも、実家が近い、かつて長く住んでいたことがある、など多少なりとも土地勘があるところが望ましいでしょう。
とはいえ、あまりエリアを限定し過ぎないようにしてください。居住用物件に比べて投資用物件の数は少ないため、選択肢が狭められてしまうからです。たとえば首都圏なら、都心5区内とか城南エリア、あるいは横浜市内といった括りで検討してみるといいでしょう。
エリアの選定に当たっては、賃貸の需要に大きな影響を与える「人口の転入・転出状況」などの統計情報に加えて、駅周辺の再開発や新線・新駅の整備状況などの「再開発・交通関連の整備状況」、「大学の移転動向」などの時勢のニュースにも敏感になることが大切です。
たとえば、JR中野駅北口で再開発が行われていて、3つの私立大学が進出してくることになっています。そうなると大学生の賃貸ニーズが高まるでしょう。これまで駅から徒歩15分で賃貸ニーズが弱かったところが、大学まで5分で行けるようになって人気が高まる、といった現象が起きるかもしれません。賃料や地価が上がる可能性もあります。
このように、駅周辺の人の流れが変われば、どこで投資用物件を購入すればいいかという見方も変える必要が出てくるわけです。
こうした情報を知るためには、不動産マーケットの専門雑誌を購読したり、投資家向けの情報交換会などに参加したり、情報を得るためにお金や手間をかけることも欠かせません。収益を出している投資家は、みなさん勉強熱心です。物件に投資する前に自己投資をして、有望なエリアを見極められる知識とノウハウを身に付けておきましょう。