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不動産投資の最新動向

不動産投資の物件選びのポイントや不動産投資の出口戦略、利回り・不動産価格・マーケット情報など不動産投資に関する最新動向をわかりやすく解説いたします。

宮澤 大樹
野村の仲介+
資産コンサルティング部
1998年から不動産業界に携わり、首都圏のマンション販売・投資用マンションの販売を経験。
その後、2005年より主に一棟マンション・ビル等の投資事業用不動産を中心とした仲介業務に従事。
はじめての不動産投資

新築か中古か、アパート経営で有利なのはどっち?

2019年3月27日

投資対象として見た場合、「新築」アパートというのはどのようなメリットがあるのでしょうか。新築と中古、築年帯別のメリット・デメリットを分析してみましょう。



アパートオーナーになるには、いくら必要?

日本ではまだまだ「中古より新築がいい」という新築志向が根強くあります。
「新築VS中古」というよりは、もう少し大きな区切りで築年数(帯)で考えることがポイントになります。築年数が新しいか古いかは、融資の受けやすさ(=買いやすさ)や、買った後の収支を左右するからです。

まずは、不動産投資で大切な3点、「物件価格」「利回り」「選択肢の多さ(売り出し物件数)」について、新築と中古、築浅と築古の傾向を見てみましょう。
※築浅(ちくあさ)と築古(ちくふる)の厳密な定義はありません。ここでは築5年以内など新築に近いものを築浅、耐用年数に近づくほど「築古」としています

<1.アパートはいくらで買える?価格帯の平均は?>
まずは、新築・中古を問わず、アパートの価格はどの程度なのかを見てみましょう。





不動産投資サイト「ノムコム・プロ」に掲載されている「売りアパート」の平均価格は1億1,000万円(2019年1月17日時点)(※1)。価格帯別のシェアで最も多いのは「5,000万円超~1億円以内」(29%)の物件です(表1)。

※1.ノムコム・プロ掲載データを基にしており、首都圏のアパート市場全体の傾向を反映しているとは限りません

<2.アパートの利回りについて>
不動産投資の表面利回りは「年間賃料(満室想定時)÷購入価格」で計算します。賃料が一定なら、購入価格が上がると表面利回りは下がり、購入価格が下がると表面利回りは上がるということです。

一般的に、築年数が古くなるほど、賃料も価格も下がります。しかし、賃料より価格の下がり方のほうが大きい傾向があるため、古い建物ほど表面利回りが相対的に高くなっていくわけです。

<3.アパートは築何年くらいの売り物件が多いか>
表2は、不動産投資サイト「ノムコム・プロ」の築年帯別の掲載物件数の割合を示したものです。




もっとも割合が高いのが「築1年以内」です。次に多いのが「築2~10年」です。築年数の比較的新しい物件が豊富であることがわかるでしょう。

ここまでの内容を整理すると、売りアパートは一般的に次のような傾向にあることがわかります。

・価格は、築年が新しいほうが高い
・表面利回りは、築年が古いほうが高い
・売り物件の量は、築年が新しいほうが多い

さて、この一般的傾向では、物件数の豊富さを除けば、価格が安くて利回りの高い築年数の古いアパートが有利に見えます。しかし、実際に収益不動産を買って経営していくには、もっと他に、大事なポイントがあります。



不動産投資の最重要ポイント「融資条件」と築年数の関係を理解しよう

売りアパートを選ぶ際に、価格や利回り以上に重要なのが、不動産投資ローン(アパートローン)の融資条件の違いです。なかでも返済期間が長く取れるかどうかは大きな影響を与えます。

たとえば、A銀行の場合、木造アパートの最長返済期間は、新築が35年以内、中古は「40年-築年数」で計算した年数となります。




表3の通り、借入金額と金利が同じでも、築年数が古くなるほど返済期間は短くなり、1年間の返済額は高くなります。

金融機関によって細かい条件は違いますが、「中古より新築の返済期間が長い」というのはどこも同じです。中古なら築年数が新しいほうが有利です。なかには、築15~20年を超える物件には融資をしない金融機関もあります。

築年数が古い物件は融資条件がよくないということは、将来の売却にも不利になることを意味します。例えば、築12年の物件を購入して5年後に売るとすると、売却時点では築17年になります。融資が厳しくなって買い手が付きにくくなるおそれがあるわけです。

不動産投資は数年後に売却することを考えておくに越したことはありません。「投資の出口」を想定しておくというのも、物件選びの大事なポイントです。



賃貸運営を始めたあとの「収入と支出」も築年数で違う

<収入が多いのは新築や築浅>
同じ立地で比べた場合、賃料(家賃)は中古より新築のほうがやや高い傾向があります。ただ、「新築」として募集できるのは築後1年未満で最初の1組のみです。最初の入居者が出てしまうと、たとえ1年未満でも新築物件としての募集はできなくなります。その後、築年数が古くなるほど、家賃は下がりやすくなっていきます。

また、収入額は、空室率にも左右されます。築年数が古くなるほど、一般的に表面利回りは高くなりますが、その半面で空室が増えるおそれもあります。

もちろん、新築だからといって満室にできるとは限りません。入居者が定まっていないという点では、新築は不確定要素が多いともいえます。その点、既に稼働中の中古のアパートは、現状の入居状況や賃料、さらに履歴を記録した「トラックレコード」を確認した上で選べるというメリットもあります。

<支出が多いのは築年が古いもの>
賃貸運営には、維持管理の経費がかかります。その中で築年数と関係が深いのが修繕費やリフォーム代でしょう。新築の場合は、自然災害でもない限り、数年間はほとんど修繕費がかかりません。入居者が入れ替わる際に行う原状回復も、最初のうちはクリーニング程度で済むことも多いでしょう。そのほかのメンテナンスの手間もほぼかかりません。

一方、築年数が古くなるほど建物は劣化していくため、修繕費が増えていきます。築10~15年を超えると、外壁や屋根などの大規模修繕も必要になり、金額もかさみます。原状回復にかかる費用が大きくなるでしょう。ニーズの変化に対応したリフォームも検討しないといけないかもしれません。

また、空室対策の手間・コストも、築年数が古いほど増えるといえるでしょう。



<まとめ>築何年のアパートが「買い」なのか

ここまでの話のポイントを整理してみましょう。

アパート投資の築年数のポイント(傾向)

利回りの高さ  新築<築浅<築古
融資条件の良さ 新築>築浅>築古
収支のよさ   新築>築浅>築古
賃貸運営コスト 新築<築浅<築古
不動産の投資初心者の方には、購入しやすくて賃貸運営の手間・コストが少ない新築アパートに軍配があがります。ただ、新築は価格も高くなるため、予算に合わないという人も多いでしょう。そういう意味では、築5年以内など、なるべく築年数の新しい築浅がおすすめといえるかもしれません。

とはいえ、価格の安い築古のアパートを購入して、オーナーの経営努力と工夫で満室経営を継続して収益を高めているケースもあります。立地の良い古いアパートを、土地を手に入れるつもりで購入するというオーナーもいます。

築年数と融資、コストの一般的な関係を知り、そのうえで、目的や投資スタイルによって自分はどのような収益不動産を買うのか、判断が分かれてくることになるでしょう。

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