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Vol.41 2012.04.12

災害時に危ない場所を地名から知る

自治体ホームページ、辞典に現地の掲示から古い地名を知る

一番面倒がなく、簡単に調べられるのはネット利用。自治体のホームページ内でその自治体の歴史、地名の由来などをチェックするというやり方です。ただし、このやり方の場合、自治体差が大きく出ます。たとえば、浦安市では19の大字(市町村の行政区画)の由来それぞれについて解説、いつ埋め立てられたかなどをまとめています。ここには猫実という変わった地名があり、どういう由来だろうと思っていたら、「鎌倉時代、大津波で大きな被害を受けた集落の人達が豊受神社付近に堅固な堤防を築き、その上に大きな松の木を植え、今後はこの松に根を波浪が越さないように願ったことから「根越さね」といわれ、それがいつしか「猫実」と称されるようになったといわれています」と詳細な説明。ところが、そもそも歴史、成り立ちなどについての記載がない自治体もあり、いつも調べられるとは限りません。

自治体が歴史博物館のような施設を作っている場合には、そうした施設に問い合わせて見るのも手。地元の歴史に詳しい学芸員の方がいらっしゃれば教えていただけるかもしれません。

地域の歴史、各種由来などは地元の博物館、教育委員会などに問い合わせて見ると良い。写真は府中市郷土の森博物館

ネット上の地名辞典を利用する手もありますが、地元で確認されていない、どこから言われ始めたかが分からない由来が掲載されていることもあるので、ネット上の資料は参考程度に思ってください。

もし、歴史的にきちんと調べるつもりなら、地名の図鑑に当たるのがベスト。少し古いものになりますが、近代以前の説明が豊富という点で平凡社が1979年~2005年に刊行した「日本歴史地名大系」がお勧め。ただし、町名変更などもあり、現在の町名から過去を調べるのが難しい地域もあります。

地域の図書館ではその地域の歴史、統計などをまとめたコーナーを作ってあることもある

23区に関しては公益財団法人特別区協議会が特別区自治 情報・交流センターという23区に関する資料を集めたスペースを作っており、ここで調べるのが手っ取り早いだろうと思います。

もうひとつの確認方法は現地を歩いてみること。町名は変わっていても交差点や橋、公園、小中学校名、出張所や各種施設などの名称に過去の町名が残されていることがあるのです。特に小中学校名は移転・合併などで無くなってしまわない限り、そうそう変わるものではありません。現地を下見に行く時に周囲の掲示に気を配ってみてください。

最近では公園や坂などに由来を記した案内板が立てられていることも多く、それを見ているだけでどんな土地だったかが分かる

地名は土地の高低や、過去にどんな場所だったかを知るための手がかりのひとつ。ただ、町域・町名の変更や合併などによって、地名の名づけの元となった地域が拡大、縮小していることもありますから、低地と思われるからダメという決めつけは選択肢を狭めてしまうことに。過去を知った上で現在がどうなっているか、現地を確認した上で考えるのが現実的だろうと思います。

[写真]中川 寛子(なかがわ ひろこ)

今月のガイド:中川 寛子(なかがわ ひろこ)

20年以上住まいの雑誌編集に携わる経験を生かし、実際に歩いて集めた街情報を紹介。

編集協力:All About

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