中古マンションの現地見学には、2つのアプローチがあります。1つは、インターネットの物件検索やチラシなどで見つけた気に入った物件に、現地見学の申込みをして不動産会社の営業担当者に案内してもらう方法です。
2つ目は、予約なしで自由に見学できるように部屋が開放されているオープンルーム(オープンハウス)に訪問する方法です。マンションの前に「オープンルーム開催中。○日(土)・○日(日)・午前11時から夕方6時まで。お気軽にご来場ください」などと書かれた立て看板が立っています。新築マンションのモデルルームのようなイメージといってもいいでしょう。
今回は、実際にオープンルームを開催していた中古マンションを例に、現地見学のポイントを紹介していきましょう。
1.日当たり、眺望をチェック
最初にチェックしたいのは、自分の目と身体で感じないとわからない日当たりや眺望、騒音です。
見学する時間帯によって日当たりは変わります。東向きなら午前中、南向きならお昼前後に訪問すると一番良い状況を確認できます。
間取り図でバルコニー側が南向きになっていたとしても、正面に高い建物が建っている可能性もあります。実際にその物件の各部屋に入ってみないと、どの程度の日当たりがあるのか、眺望の見え方はどうか、外部から部屋が覗かれる心配がないか、などはわかりません。窓を開けて、風の通り方、周辺の騒音の程度も確認しましょう。
2.部屋の立体的な空間の広がりをチェック
実際に住戸内に入らないと確認できないポイントとしては、空間的な広がりも重要です。間取り図にも各部屋の広さや形は記載されていますが、その場に身を置かないと実感が湧きません。柱や梁の出っ張りが思ったより大きくて圧迫感があるとか、逆に予想していたより気にならないなど、人によって感じ方は違うからです。
中古マンションでは、新築マンションのモデルルームのように家具が配置されていることはほとんどありません。
そのため、ガランとして広く感じやすいので、なるべく家具を置いた状態をイメージしてください。事前に手持ちの家具のサイズを控えておき、メジャーを持参して測定してみるとなお良いでしょう。
また、同じ広さでも天井の高さによって、空間的な広がりが変わります。築年の古いマンションでは2.2~2.3m程度が少なくありませんが、新しいものでは2.5m以上あるタイプも珍しくありません。ソファに座って下からの視線で見ると、ゆったりした部屋の雰囲気が感じられます。
収納スペースについても、平面的な広さだけでなく、奥行きや高さ、棚やハンガーパイプの有無などを併せて確認しましょう。
3.上下左右の住戸やスペースも調べておこう
部屋の内部だけでなく、その住戸が何階のどこに配置されているか、上下左右の住戸との関係についても確認しておきましょう。
たとえば、2階住戸で真下の1階部分がエントランスだったり、駐車スペースだったりする場合もあります。なかには、人の出入りの状況、クルマの入出庫の音が気になるのではないかと心配する人もいるでしょう。そんなときは、営業担当者に協力してもらい、エントランスのオートロックを開けて出入りしたり、機械式駐車場の操作をしたりして、その音を部屋の中で確認することもできます。