<今回のポイント>
「住みたい街」など、人気の街のランキングはたくさんあります。ランキング上位の常連となっている街はいくつかありますが、「恵比寿」もその一つです。複数の調査で1、2を争う順位に顔を出しています(図1)。
また、グルメ雑誌やマーケティング調査のランキングでも、恵比寿は上位にランクされています。新しいレストランやバーなどの飲食店が進出し、常に新鮮なグルメが楽しめる街としての魅力も、住みたい街のランクを押し上げている一因なのでしょう。
「住む街」としての恵比寿のアドバンテージの一つは、何と言っても"足回り"の良さでしょう。図2を見るとわかるように、恵比寿駅はJR山手線と東京メトロ日比谷線が通るクロスポイントにあります。オフィスエリアだけでなく、代官山や中目黒、六本木など遊びに行く街への出やすさも兼ね備えているわけです。
恵比寿駅は、JR山手線では「渋谷」と「目黒」の間にあり、JR埼京線・湘南新宿ライン各線も停車します。「新宿」駅や新幹線のターミナル「品川」駅へのアクセスもスムーズです。
東京メトロ日比谷線では、「広尾」「六本木」駅、「中目黒」駅へ、いずれも5~6分程度の乗車時間です。タクシーでは、1,000円台から2,000円前後で行き来できる距離圏にあります。首都高速へも出やすいため、自動車での移動が多い人にも便利でしょう。
恵比寿がハイグレードなマンション立地として注目されたキッカケは、1994年に開業した「恵比寿ガーデンプレイス」でしょう。サッポロビール工場跡地に、オフィスから商業・飲食施設、マンションまでを採り入れた複合再開発です。美術館や映画館、ホテルも備えており、恵比寿駅周辺の喧噪から離れ、一つの街ともいえる規模感です。
◆恵比寿ガーデンプレイス内「恵比寿ガーデンテラス壱番館」
人気のグルメタウンといえば賑やかな場所が多いと思われがちですが、恵比寿周辺には少し足を伸ばすと、落ち着いた街並みが広がります。
たとえば、恵比寿ガーデンプレイスのすぐ南側には、「城南五山※」と並び称される高級住宅地「長者丸」があります。現在は長者丸という町名は残っておらず、品川区上大崎2丁目のあたりです。距離的な最寄り駅は「目黒」である物件が多いのですが、目黒駅からのアクセスよりも、「恵比寿ガーデンプレイスから徒歩○分」というイメージで捉える人も少なくありません。
※城南五山:城南エリアで、旧地名に「~山」とついた代表的な高級住宅地。八ツ山(港区高輪3~4丁目)、御殿山(品川区北品川3~6丁目)、島津山(東五反田1・3丁目)、池田山(東五反田4~5丁目)、花房山(上大崎3丁目)。花房山と同じ上大崎の長者丸も、同じ高級住宅地ゾーンに含まれる。
恵比寿駅西口から恵比寿銀座通りを抜け、ゆるやかな坂を上ると中低層マンションの多いエリアとなります。このあたりの丘は、江戸時代には富士山の眺めが優れた景勝地として知られていたという史跡看板が出ています。行政区画でいえば、「渋谷区恵比寿南3丁目」と「目黒区中目黒1~2丁目」の境界周辺です。
◆恵比寿南のマンション「プラウド恵比寿」
◆中目黒2丁目のマンション:「テラス恵比寿の丘」