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不動産コラム vol.85
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■住宅取得資金等の贈与の特例
新制度は4月1日より施行されています。しっかり選んで活用しましょう! |
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現在、住宅取得資金等の贈与の特例を利用する場合、従来からの550万円まで無税の特例と新税制の3,500万円まで非課税の特例のふたつの特例のどちらかを選択して利用することができます。それぞれの特例について整理してみます。 |
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平成15年度の税制改正において、相続税と贈与税を一体化させた「相続時精算課税制度」が創設されました。65歳以上の親から20歳以上の子への贈与が2,500万円まで非課税となり、それを超えた場合は一律20%の贈与税がかかります。その後将来相続が発生した場合には、それまで贈与を受けた財産と相続時に相続した財産を合計した価格をもとに相続税を算出し、その相続税から既に支払った贈与税額を控除するという仕組みです。(詳細は不動産コラムvol.70、vol.71をご参照下さい)
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この「相続時精算課税制度」には住宅取得資金の贈与の特例も設けられています。上記2,500
万円の非課税枠に1,000万円が上乗せられ、非課税枠が3,500万円となっています。この特例を受けるには一定の要件を満たしていなければなりません。
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また、この特例とは別に従来から存在している贈与の特例があります。一定の要件にあてはまれば550万円までの贈与には贈与税がかかりません(この場合は将来相続が発生しても、3年超なら精算されません)。さらに1,500万円までの部分について贈与税の軽減を受けることができます。(贈与金額を5分の1にして税額を計算して、その税額を5倍して納税額を算出する、いわゆる5分5乗方式です)
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ふたつの「住宅取得資金等に係る贈与の特例」の特徴について整理してみます。
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【住宅取得資金等に係る贈与の特例比較表】 |
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従来型「贈与」(5分5乗方式) |
新税制「住宅取得資金等に係る
相続時精算課税制度」 |
非課税枠 |
非課税限度額550万円
1,500万円までは贈与税軽減 |
3,500万円(累計) |
適用期限 |
平成17年12月31日まで |
平成17年12月31日まで |
贈与をする人 |
親・祖父母
(年齢制限なし) |
親
(年齢制限なし) |
贈与される人 |
子・孫
(年齢制限なし) |
子
(20歳以上) |
贈与される人の所得制限 |
合計所得1,200万円以下 |
なし |
利用回数 |
生涯に1回限り |
何回かに分けての利用も可
(一旦本制度を選択したら、 |
従来型の利用は不可能) |
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条件 |
●自己居住用家屋取得
新築または中古住宅
(木造20年以内・耐火建築物25年以内)
規模:50m2以上
●一定の増改築
工事費用1,000万円以上または増改築等による床面積の増加が50m2以上 |
●自己居住用家屋取得
新築または中古住宅
(木造20年以内・耐火建築物25年以内)
規模:50m2以上
●一定の増改築
工事費用100万円以上かつ増改築後の床面積が50m2以上 |
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どちらの制度を利用すべきかについては、ご家庭によりケースバイケースですが、現時点でも将来も相続税はかからないという人は「相続時精算課税制度」を活用した方が良いかと思います。逆に、相続税対策を検討する必要があるという人にとっては、「従来制度」の利用にもメリットがあります。
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