暑中見舞いを出す習慣が広まったのはいつ頃から?と疑問に思う方も多いはず。日本では、江戸時代から元旦と盆に、お世話になった人へ贈答品を持ってあいさつまわりをしていたそうです。この習慣が年賀はがきと暑中見舞いはがきの前身で、明治6年、はがき郵便配達が始まったのを機に「はがきで思いを伝えよう」という現在の形になりました。
安否をたずねたり、こちらの様子を知らせたりして、ご無沙汰になりがちな人との結びつきを深めてくれる暑中見舞い。ていねいな文章を添えて、相手を思いやる気持ちを届けましょう。夏らしいイラストやシールなどを貼って、手作り感のあるはがきを出してみるのもいいかもしれません。
暑中見舞いの「暑中」は、一年で最も暑さが厳しい時期を言います。一般的には7月20日前後の梅雨明けから「立秋(8月7日)」の前日までの約18日間を指し、その間に暑中見舞いはがきを送るのがよいでしょう。それ以降は残暑見舞いという言葉に代えて出します。
- ●目上の方に出す場合は縦書きするのが基本です。
- ●夫婦のあて名は同じ名字でも一人ずつに「様」という敬称を付けましょう。
- ●表書きも文面も一字間違えたからといって修正液で消すのはタブー。面倒がらずにもう一度最初から書き直しを。
暑中見舞いは形式にこだわるよりも、相手を思いやる気持ちを伝えることが大切です。文面に工夫をこらして、相手との親交を深めましょう。
- 「暑中お見舞い申し上げます」は、やや大きめに書きます。
- 遠方に住んでいる人や、ふだん顔を合わせる機会が少ない人に対しては、近況を問うことばを添えましょう。日頃のご無沙汰のあいさつも添えて。
- 一言でも構わないので、こちらの近況を簡単に報告。元気で暮らしていることを知らせると好感のもてる文面になります。
暑中見舞いを受け取った時、表書きがていねいに書かれていると書く人の思いが伝わり好感度がアップします。
- あて先は、はがきの右端に余裕を持たせて書きます。住所が長いときは、区切りのよいところで改行します。
- あて名は、はがきの中央にバランスよく書きます。大きな文字でていねいに。
- 差出人名は、はがきの半分より下に書きます。はがきの左端に余裕を持たせて、ていねいに。住所・郵便番号も忘れずに。
手作りの暑中見舞いを作ってみませんか。
身近なものでチャレンジ!
使わなくなった消しゴムや市販のスタンプを使ってオリジナリティ溢れるはがきを作ってみましょう。
身近にある風鈴や買ってきたスイカなどを写真に撮って、はがきに印刷してみましょう。
市販されているシールを使ってデコレーションしてみましょう。イルカやクジラなどのシールで夏っぽさを。
監修 (株)日本習字普及協会 http://www.nihonshuji.jp/