15 :資金計画

住宅ローンには金利も種類もさまざまなタイプがあるので、
上手に選べば「予算的に無理」とあきらめていた住宅購入を実現できる可能性も。
自分たちにぴったりのローンを組むためにも情報収集をしっかりして、まず自分たちの可能な範囲を予測した上で不動産会社と相談しながら資金計画を立てていきましょう。
1.覚えておきたい資金計画の基本
頭金や諸費用などの自己資金の準備はもちろんのこと、返済計画までしっかりと考えて、資金計画を立てましょう。
住宅購入価格の決め手は、大きく分けて二つあります。ひとつは頭金と諸費用分に必要な自己資金、もうひとつは月々の返済額です。
頭金については、最近の新しい住宅ローンだと融資率最大10割のタイプも登場しています。その場合、諸費用の準備だけになります。
諸費用には、税金や各種保険料、引っ越し費用などがかかります。大体、物件価格の6~10%位を想定しておきましょう。
住宅ローンの融資限度額はローンによって8割や9割というものもあるので、きちんと確認をしておきましょう。
次は、月々の返済額を考えてみます。住宅を購入すると固定資産税・都市計画税、マンションなら管理費・修繕積立金が発生します。そのため、身の丈に合った予算内で確実な計画を立てることが大切です。「現在支払っている月々の住宅費」から「住宅購入後の維持費」を差し引くと、「毎月支払えるローン返済額」が算出できます。例えば、毎月支払っている住宅費を15万円とし、購入後の維持費で諸々5万円かかるとすると10万円が自分が支払える住宅ローンということになります。これはあくまで目安ですが、無理なく返せるように知っておきたいものです。
2.住宅ローンの選び方
自分にぴったりの住宅ローンを見つけるためにも、住宅ローンの仕組みを把握しておくことが大切です。
返済額に大きな影響を与える住宅ローン。金利タイプは、固定金利と変動金利の2種類に分類されます。
固定金利は借入時に返済までの金利が決定。変動金利は、市場金利に連動して金利が変わります。原則半年に1度は金利が見直され、5年に1度は返済額も見直されます。そのため、返済額が最大25%まで上昇する可能性があります。
次に注目したいのは住宅ローンの種類。次の3つの種類があります。「フラット35」「銀行ローン」「公的ローン」などさまざま。自分に合った住宅ローンを見つけましょう。
3.返済方式の注意点
住宅ローンの返済方式は2種類。ローン残高が確実に減るのはどっち? 自分に合った、より理想的な資金計画を立ててみましょう。
返済負担を軽くするためには、返済方式にも注意したいもの。住宅ローンの種類によっては、元利均等返済方式または元金均等返済方式のどちらかが選べます。
元利均等返済方式とは、毎回の返済額(元金と利息の合計)が同じ金額になるように返済する方法。返済当初は利息の返済に当てられる割合が大きく、元金の減るペースが遅くなります。
元金均等返済方式は、毎回、一定額の元金を返済していく方式。元利均等返済に比べて、ローン残高が確実に減り、トータルで支払う利息は少ないのですが、当初の返済額が大きくなります。
返済方式の詳しい情報は、ノムコムの住宅ローンでも掲載しているので、ぜひ活用してください。
2008年8月制作