14 :一戸建てか、マンションか

一戸建てか、マンションのどちらを選ぶかを検討することは、
住まい選びの重要な第一ステップ。
自分たちが快適に生活できる「いい住まい」を見つけるためにも、
両方の特徴を理解して十分に考えましょう。
1.自分たちの暮らし方はどちら向き?
知っているようで意外と知らない一戸建てとマンションの違い。
まずは自分たちのライフスタイルは、マンション向きなのか、
それとも一戸建てに向いているのかを知ることから始まります。
一戸建てかマンションかを検討する際、自分たちの暮らしはどちらが向いているかを考えることから始めるのが大切です。
使い勝手の部分で考えると、ワンフロアのマンションと違って2階建て、3階建ての建物が多い一戸建ては、高齢者のいるご家庭にとって不便に感じるかもしれません。
また制約の部分で考えると、マンションには住民同士のルールを定めた管理規約があり、エレベーターやエントランスなどの共用部分は「自分のものであって他人のもの」という意識を持たなくてはなりません。さらに、ペットを買いたくても「管理規約でペットの飼育が禁止されているので飼えない」というケースは多くあります。一方、一戸建ては、敷地内は気兼ねなく利用でき、ペットの飼育も基本的にその家の判断にゆだねられます。
このようなメリット・デメリットを含めたそれぞれの特徴をよく理解し、家族構成や生活時間帯なども含めたライフスタイルから、一戸建て、マンションのどちらがマッチしているかを考えてみましょう。
2.一戸建てとマンションの違いをこだわり部分で整理を。
快適性や構造など、一戸建て、マンションの基本的な違いなどを把握しておきましょう。
どれを優先するかを考えながらチェックしていくと、より理解しやすくなります。
マンション | 一軒家 | |
---|---|---|
快適性 | 南向きが多く、陽当たりは良好。また、高層階を購入すると眺望が得やすいです。 | 4方向に開口部がとれるので、ほとんどの部屋で開口が可能。 |
維持 | 敷地内の掃除や、建物の維持管理は管理会社がしてくれるからラク。 | 敷地内の掃除は、業者に依頼しない限りすべて自分でしなくてはなりません。 |
基本構造 | 耐久性、耐火性に優れた鉄筋コンクリート造(RC造)、耐震性の鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)がほとんど。 | 耐震性や断熱性に優れた2×4工法や鉄骨造の物件もありますが、主流は木造軸組み構造となっています。 |
リフォームなど | 建物全体は、マンションの所有者全員で組織する管理組合が主体となって、毎月修繕積立金が集められ、長期的な修繕計画を立てられています。住戸内のリフォームは、管理組合の許可が必要になります。 | 増改築やリフォームも自由に行うことができ、建物の老朽化による建て替えも自分たち家族の意思で行うことができます。毎月の修繕積立金は不必要なものの、修繕修理の費用はすべて自己責任。 |
3.一戸建て、マンション。購入費用の違いとは?
住まいを購入する際、最初にまとまったお金が必要です。
購入諸費用の内容もチェックして、長い目で見てベストな方法を選択したいものです。
住まいの購入費用の目安を知っておくことも重要なポイント。住宅購入の諸費用として、ローンの借入費用のほかに、登録免許税や司法書士への報酬などの契約にまつわる登記費用などが必要です。ローンの諸費用、登記費用ともに、マンションも一戸建ても違いはほとんどありません。物件によっては仲介業者が入っている場合もあり、仲介手数料も必要になってきます。その額も物件価格のおよそ3%が目安と、消費税に次ぐ大きな負担に。また、木造で耐火性能が高くない一戸建ての場合は火災保険料が高めに設定されています。一方マンションは、管理組合に支払う修繕積立金が必要となりますが、一戸建ては個人で必要に応じてこの金額を差し引いても、初期費用ではマンションのほうが安く抑えられる傾向にあります。
マンション | 一軒家 | |
---|---|---|
ローンの借入費用 | □ 仲介手数料 (売主の不動産会社から直接購入の場合はかからない) |
□ 仲介手数料 |
□ 契約印紙税 | □ 契約印紙税 | |
□ 融資手数料 | □ 融資手数料 | |
□ 火災保険料 | □ 火災保険料 | |
登記費用 | □ 登録免許税 | □ 登録免許税 |
維持、管理費、税金など | □ 修繕積立金 |
2008年7月制作