13 :借りるか買うか

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今が買いどき?控えどき?マイホーム購入を決断する分かれ目とは

「賃貸に住み続けるか、マイホームを購入するか」は悩ましいテーマ。
どちらを選択するかは、金銭的な負担だけで判断できないものがあります。
将来的なライフプランも含めてよく検討しながら、堅実にマイホーム購入の計画を立てていきましょう。

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1.賃貸住宅と持ち家、支出の比較。どっちがお得?

マイホームを購入したきっかけの一つとして多いのが経済面。
判断材料の一つとして、月々の支払いだけでなく、賃貸住宅と持ち家の経済的なメリット・デメリットも把握しましょう。

家賃と住宅ローンの支払い額(図1)だけで比較してみると住宅ローンの返済額の方が割高。それ以外に、賃貸住宅と持ち家はどう違うのかを把握しておきましょう。

●持ち家の場合
メリット/
将来、住宅ローンの返済期間が過ぎた後は、ローンの返済がなくなり、支出が大幅に減少します。住宅ローン借り入れの際、一般的に世帯主が「団体信用生命保険」に加入するので万が一世帯主が死亡しても住宅ローンの残債は保険金で精算できます。
デメリット/
固定資産税、修繕積立金などの維持費が加算されます。また修繕費は基本的にすべて自己負担になります。
●賃貸住宅の場合
メリット/
固定資産税が不要。ライフプランに合わせて手軽に引越しできます。
デメリット/
賃貸住宅に住む限り、家賃は一生払い続けなくてはいけません。室内のリフォームなども独自の判断ではできません。また、家主が入居を拒むなどの理由で高齢になってからの転居が難しいという問題もあります。
図1 賃貸住宅とマイホームの支出面の比較

これらのメリット・デメリットを見ると、持ち家が絶対にお得とは言い切れません。それでも「いつかはマイホーム」と考えるならば、次は予算面からマイホーム購入を考えてみましょう。

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2.今、購入できるかどうかの「買いどき」を判断しよう!

購入に踏み切るかどうかの目安として、住宅ローンが借入可能かどうかを把握することも重要。諸費用を支払うための自己資金や安定した収入などの条件を満たしていれば、マイホームの購入も夢ではありません。

住宅ローンの返済計画

現在の貯蓄や借金の有無など、住宅ローンの返済計画から、不動産購入が可能かどうか判断してみましょう。

●自己資金は足りている?
頭金や税金、各種保険、手数料、引越し費用などの諸費用を支払うために、購入価格の2割の自己資金があればベストです。
●現在、他のローンを組んでいる?
住宅ローンを申し込むとき、注意しなければならないのが、現在返済中のマイカーローン、教育ローン、カードローンなどです。それらの返済額も年間返済額に含めて計算されるためローン返済率が高くなります。そうなると金融機関が「貸してもいい」と判断する借入可能額が少なくなる可能性もあります。
●安定した収入のメドがある?
余裕を持った返済計画を立てるためには年間返済額が年収の1/4以内に収まるのが理想的。各金融機関のホームページでは、記入形式の住宅ローンシミュレーションがあります。それを利用して、現在借りられる価格、年収に対する返済負担率※などを調べてみることも大切です。
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3.ライフスタイルを見極めて、購入を本格的に検討しよう!

自分にとって「買いどき」と言えるならば、迷わず購入計画を進めていきましょう。
不動産の購入は人生設計の一部なので、将来的なライフスタイルを分析することも大切です。

住宅購入のタイミングは、住宅ローンの金利や不動産相場の状況という外部的な要因のほかに、自分や家族にとってのタイミングも重要です。今現在、購入できる条件が揃っていて、自分の人生にとってマイホームが必要という強い意志があるなら、あとは思いきって購入に踏み切ってもよいでしょう。また、不動産の購入は、自分たちの暮らしの拠点をつくるということであり、人生設計そのもの。「ずっと同じ土地に根を下ろす」覚悟を決めることも大切です。転勤や子育てなど、様々なライフスタイルの変化を予測したうえで、通勤、通学の利便性や学校、スーパーといった周辺環境、必要な広さや間取りなど、自分たちの暮らしにあった住まいを選んでいきましょう。

2008年6月制作

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