9 :重要事項説明とは

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事前に理解することがとっても“重要”な重要事項説明

契約したら後戻りはできないからこそ、契約前に行われる「重要事項説明」を聞いて物件の内容や契約について十分理解・納得しておきたいもの。ヨメさまも契約するかの勢いで臨んでいましたね。前もって知っておきたい、重要事項説明の段取りをご紹介します。

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1.契約前の正念場! 法律で決められたことなのだ!

売買契約に先立って行われる重要事項説明。これを抜きに物件の売買は行えません。しっかり内容を把握するためにも気合を入れて臨みましょう。

重要事項とは、簡単に説明すると、不動産の売買にあたって不動産会社が購入者に説明しなければならない事項のことを指します。”重要“という言葉が表す通り、重い意味合いを持っています。宅建業法という法律においても「宅建業者は、宅地建物取引に際し、売買に係る取引の各当事者に対して契約が成立するまでに、その者が取得しようとしている宅地建物に関する一定の事項、すなわち私法上、公法上の権利関係・取引条件等について書面(重要事項説明書)を交付して、宅地建物取引士から説明をさせなければならない」と定められています。

実際にどういうことが行われるかというと、マンション・一戸建て・新築・中古を問わず、物件に関する重要な情報に関して、「重要事項説明書」という書面が交付されます。売買契約時に取り交わす約束ごと(契約条項)の中で、特に重要な事柄や、購入者が事前に知っておくべきことがズラリと書かれているので、しっかり内容を理解することが大切です。その重要事項説明書に沿って、売主である不動産会社、仲介物件の場合は仲介会社が購入者に対して説明を行います。途中、専門的でわかりにくい部分は補足資料が提示されます。

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2.記載内容には専門用語がずらり! 疑問はその場で質問を

権利関係はもちろん、都市計画法や建築基準法に基づく制限、契約に関することなどが記載されています。事前に書面を熟読し、不明点を明らかにしておきましょう。

重要事項説明の内容は、物件の登記簿に記載されている権利関係や物件を使用するうえでの法制限、契約解除に関する事項など事細かに書かれています。特に注意したいポイントをピックアップしてみました。

[1]
物件の表示について、物件の所在地や面積などパンフレットと見比べましょう。
[2]
登記簿に記載された事項について、登記簿と照らし合わせ記載事項を確かめ、抵当権がついている場合は、引き渡しまでに抵当権の抹消がされるかどうかを確かめましょう。
[3]
法令制限に関する事項について、「用途地域」や「建ぺい率・容積率」を確認しましょう。

[4]
完成時の形状・構造等について、未完成物件の場合はパンフレットや図面集など具体的な資料を用いて完成時の様子が説明されます。
[5]
管理について、管理形態や管理費などの資料が添付されますので、管理の内容や管理費、修繕積立金の金額も確認しましょう。
[6]
共用部分について、建物の共用部分や施設の内容や使用料など規約を確認しましょう。
[7]
住宅性能評価について、住宅性能評価機関による住宅性能評価書の交付を受けている場合はその旨を確認しましょう。
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3.重要事項説明から契約までの段取りは、ここに注意!

契約ではないといっても、「内容を理解したうえで署名・捺印するのが大原則」と心得ておきましょう。

購入予定の物件が新築分譲物件ならば、重要事項説明会と契約会を別の日に行うケースが多くあります。それでも、事前勉強は大切です。ぶっつけ本番で説明を受けても、内容を理解するのは至難の業。よく分からないままに、契約を締結するということのないよう、渡される重要事項説明書とそれに添付される、不動産登記簿(コピー)や管理関係の書類などは読んでおくことをおすすめします。読んで分からないことがあれば、担当者に質問しましょう。

2008年2月制作

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