8 :マンションの管理組合

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建物の維持と快適な生活に欠かせない管理組合

住み心地に大きくかかわるマンションの管理。管理組合の役割から長期修繕計画、マンションの管理規約まで、しっかり把握して疑問点があれば納得するまで質問しましょう。

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1.マンション買ったら誰もが区分所有者の一員に

マンション管理は、簡単に言うとマンションという共有財産を維持するためのもの。その運営は、自分たちが毎月支払う管理費・修繕積立金などからまかなわれているだけに、他人事では済まされません。

管理組合とは、文字通りマンションを管理する組織。マンションを購入したら、管理組合に加入することが法律で定められています。マンション管理業務の内容は多岐にわたります。日常的な業務は、エントランスや廊下をはじめとする共用施設の掃除、見回り、マンションの受付、各種立会いなどがあり、管理員によって行われます。その他の管理業務といえば、管理組合で管理費や修繕積立金などを徴収し、必要に応じて支出・収納する会計業務。さらに、建物の補修工事や設備点検、数年~10数年に一度の大規模な修繕工事の実施などもあります。これらのマンションの管理には、住民が行う「自主管理」、業者に委託する「全部管理」「一部管理」という3つの選択肢があります。ただし、管理業務を住民自らがすべて行うことは大変な負担。しかも会計業務にあたって毎月数百万のお金を集め、修繕積立金の残高が一億円を超える場合もあるので、たいていのマンション管理は管理会社が請け負っています。だからこそ、管理業務がきちんと行われているかどうか、組合の理事会や総会で報告されるので、しっかり把握しておくことが大切です。

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2.長期修繕計画はココを見よう

いずれ劣化していく建物。そのため、部位によって異なる経年変化に即した修繕計画が必要。適正な時期に適正な管理をすることで、最適なマンション管理を実現できるのです。

建物の劣化を防ぎ、快適な住まいを維持するために立てられるのが長期修繕計画です。最近のマンションは、分譲時に大規模修繕計画を立て、計画的に修繕を実施するものとして、居住性や耐久性などの維持に努めているので、しっかりチェックしておきましょう。修繕を実施する時期等については、個々のマンションによって異なります。修繕内容は、屋根、外壁、床、バルコニー、外部建具などが挙げられ、修繕周期も築10~30年と修繕項目によって様々。ただし、作成時には非常によくできた長期修繕計画でも、使用状況や自然災害によって想像以上に劣化が進んでしまうこともあるので、10年以上経過すると内容が現状に合致しなくなることも。そのため、修繕を実施するかどうかの判断は、専門家による劣化診断を受け、現在の建物がどの様な状態になっているかを確認した上で修繕の時期や工事の内容などを決めていきます。

長期修繕計画例

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3.管理規約は、事前に熟読しておきたい!

マンション生活の法律ともいえる管理規約。入居後の住み心地を左右するものだから、購入前にしっかり目を通して疑問点は確認するようにしましょう。

マンションに住むということは集団生活の中の一員になるということ。それぞれが快適に住まうためのルールが管理規約です。また住民それぞれの権利や義務を明確化するという側面も持ち合わせています。管理規約は、国土交通省の「マンション標準管理規約」をベースに個々のマンションに合致した規約があらかじめ作られます。主な内容は、管理の対象となる、敷地、建物、共用(附属)施設、共用部分の範囲や共用施設などの使用方法、管理費・修繕積立金、管理組合の業務内容、管理組合の総会といったことが挙げられます。その中にはペット飼育・ピアノ演奏の可否、共有部分である鍵の交換など、普段の生活に直結する項目があるので、購入前にしっかり読んでおきたいもの。中古マンションの場合は、規約が着実に守られているかどうかをチェックすることも、判断材料のひとつになります。

2008年1月制作

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