6 :共用部分と専有部分の区別
1.共用部分と専有部分の違いを理解しよう!
マンションで自分たちが自由に使えるのは「住戸の壁の内側だけ」。その他は、共用部分や専用使用権をもつ部分にあたります。それぞれの違いを理解して、施設や設備のチェックに役立てましょう。
共用部分はマンションの入居者全員が使用する部分。例えば、エントランスや通路、エレベーターなどが共用部分にあたります。最近では、共用部分に大浴場やプールなどがついたリゾート感覚のマンションもありますが、メンテナンスの費用がかかります。それらの豪華な施設があっても、家族によっては全く使わないこともあるので、自分たちにとって本当に必要なものかどうか、検討しましょう。
一方、専有部分は、「完全に自分だけのもの」として使用できる部分。住戸の壁の内側が専有部分にあたります。ところが、バルコニー、ポーチや専用庭などは「専用使用権」といって、敷地と共用部分の一部を、特定の区分所有者が専用に使用できる権利をもつことになります。勝手にリフォームしたり、手を加えたりできなので、注意しましょう。
2.共用部分にはセキュリティやインターネットなど、暮らしに重要な設備がいろいろ
共用部分は、セキュリティ対策が必須。加えてインターネットなどの通信環境など、安心、快適な暮らしに欠かせない設備があります。それらが、どの程度充実しているかをチェックしましょう。
暮らしの安全を確保するには、二重、三重の対策が必要不可欠。セキュリティ設備は、主として共用部分にあります。まずは、エントランスのセキュリティをチェックしてみましょう。一般的なのは、オートロックです。最近ではエレベーターを連動させ、不審者の侵入を困難にするシステムもあります。また、マンションには、死角となる場所がたくさんありますが、これを防犯カメラで監視していれば、防犯対策として有効といえます。最近では、24時間遠隔監視システムを採用しているマンションもあり、火災や不審者などの緊急事態をいち早く察知し、集中監視センターから警察、消防、警備員の手配などが行われます。
住戸の専用使用権にあたる玄関ドアやバルコニーも侵入を防ぐ工夫がされているかチェックしてみましょう。玄関ドアには、ピッキングを防ぐディンプルキー、バルコニー側には、防犯ガラスや防犯センサーなどが、最新設備として知られています。
また共用部分の設備は多様化していて、高速・大容量の光ファイバー高速専用回線と住戸内のLAN配線を導入したインターネット対応も、今やすっかり当たり前になっています。