アレンジの一杯は
ゆったりとした時間にぜひおすすめです。
1日の中で、お茶を飲む機会はたくさんあると思います。
だから、その日、その時間に合ったお茶を選び、
淹れ方や飲み方にもこだわって、
お茶をもっとおいしく、楽しく味わえたら素敵ですね。
まだ目の覚めやらぬ朝に、すっきりと一杯。
ランチのあと、甘いお菓子とともに一杯。
夜ぐっすりと眠りにつくために、心と体をほぐす一杯。
移り変わる1日の時間の中で、いろんなお茶と向き合いながら、
自分をもてなすお茶を淹れてみてはいかがでしょうか。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
- 目覚めがスッキリしない朝に、おすすめなのが高温で淹れた緑茶です。高い温度のお湯で淹れるほどカフェインも多く溶け出し、渋味も増すので、眠気もすっきり。
さらに、さっぱりとした香りのフレーバー緑茶なら、アロマ効果も手伝って、心もリフレッシュでき、爽やかな朝を迎えるのに最適です。
- 【協力】世界のお茶専門店 ルピシア
- 緑茶の持つさわやかな味わいと、グレープフルーツのフレッシュな香りが調和して、すっきりしたい朝に最適な柑橘系のフレーバード緑茶。緑茶のほのかな苦みと柑橘系らしい酸味がプラスされた大人の味わいです。水出しでもさっぱりとしたのどごしが楽しめます。
- 「楽園」は、トロピカルフルーツの甘酸っぱい香りが広がる香り高い緑茶。色とりどりの花びらが南国のリゾートを思わせる、爽快な味わいです。紅茶感覚で、手軽に南国気分に浸れるおすすめの緑茶です。
- 食後には、抗菌効果のあるカテキンが多く含まれている中・上級煎茶がおすすめです。
また、食後のデザート感覚で甘い香りのフレーバー緑茶を味わってみるのは
いかがでしょうか。
鉄瓶を使って淹れれば保温効果もあり、ゆったりとした昼下がりを演出できます。
- 上質な緑茶に和風のお菓子をイメージして、香ばしいきなこと甘く濃厚な黒蜜で香りづけしたフレーバード緑茶です。緑茶に粉末のきなこと抹茶がブレンドされていてミルクや砂糖を入れれば緑茶の新しい味が楽しめます。
- 緑茶にドライミントをたっぷり加えたハーブとお茶のブレンド緑茶。清涼感溢れる味わいは、気分をリフレッシュしたいときや暑さでいまいちシャキッとしないときなどにおすすめです。
- 就寝前の憩いのひとときには、カフェインの少ない番茶やほうじ茶がおすすめです。軽い口あたりで、胃にも優しく、特にほうじ茶は体をあたためる効果も期待できます。
夜のお茶は、1日の疲れをリセットし、肩の力を抜いてくれそうです。
- 甘く香ばしい加賀棒茶(ほうじ茶)に、緑茶、梅の果肉、塩漬けの赤紫蘇をブレンドしたお茶です。昔ながらの優しい味わいの「加賀棒梅茶」は、寝る前にホッとひと息つかせてくれる一杯です。
- 熱めのお湯で気軽に淹れられるほうじ茶。そんな飾らない味わいのほうじ茶に、あんずの甘い香りをつけたお茶です。ほんのり感じる甘みと素朴なほうじ茶の風味が見事にマッチした自信作です。
- 緑茶の「渋み」と「苦み」が体にいい
- 緑茶にはタンニン、カフェイン、アミノ酸類、ビタミン類が多く含まれます。渋みの成分タンニンはその多くがカテキン類で、緑茶の薬効として知られている抗酸化、抗ガン、抗菌作用が期待できます。他にも苦みの成分カフェインは眠気防止に、うま味成分アミノ酸の中で最も多く含まれるテアニンはリラックス効果が期待できるとされ、「朝茶は七里帰っても飲め」とのことわざにも納得です。
- お茶のうまみをひきだす水の話
- お茶の味、お茶を淹れたときのお湯の色、これらを決めるのに最も影響するのが、水の硬度だといわれています。硬度200以上の水を硬水といい、硬水はお茶の味や香りが出にくいため、昔からお茶は硬度100以下の軟水で淹れるのがよいといわれてきました。とりわけ日本茶は硬度30~80位の軟水がおすすめですが、水道水でも十分おいしく淹れることができます。どうしても水道水のカルキ臭が気になるという方は、水を沸騰させてから蓋を取って2~3分煮立たせたり、やかんの中に炭を入れて沸かしてみてください。また、鉄瓶で沸かすのも効果的です。
水道水を使うなら、「カルキ抜き」のひと手間を。
- 茶葉はデリケートな生鮮食品
- お茶は味や香りが命。気温や湿度、光などで成分が変化してしまい風味が損なわれてしまいます。出来るだけ少量ずつ購入して、冷暗所で保存するようにしましょう。ガスコンロや流し台の近く、日当たりのよい窓際などは避けてください。また、未開封のものを長期保存したいときには、冷蔵庫の中に入れるのもおすすめです。しかし、お茶には他の匂いを吸収する性質があるので、ビニール袋などで何重にも包んで密封してあげましょう。
- そして開封後は、密封できる茶筒や袋に移して保管し、なるべく早めに飲むことが大切です。
開封後のお茶の保存は茶筒や袋でしっかりと。
- くつろぎの一杯をカフェで楽しめる
日本茶カフェが増えています。 - 日本茶の魅力をもっと知りたい方におすすめなのが日本茶カフェ。現代風インテリアで気軽に楽しめるカフェや静かな和の空間でくつろげるカフェ、日本茶インストラクターの資格を持つソムリエならぬ、茶ムリエのいるカフェなど大小様々に登場しています。どのお店も数十種類の日本茶を揃え、相性の良い料理や和菓子、スイーツなどを厳選。
今回、取材した「鳴神」では、量りや温度計を使い、繊細なお茶作りがなされ、新しい日本茶の楽しみ方を手ほどきしてくれます。個性豊かな日本茶カフェでその魅力の奥深さをもっと身近に感じて頂けるはずです。 (1)7132釜炒り茶。(2)徳川家も愛した上品で爽やかな香りが魅力の本山煎茶。(3)宇治玉露は、とろっとしたまろやかな味わい。コーヒーカップでお洒落に頂く。(4)釜で沸かした水を温度計で測り、お茶の葉それぞれの適温でお湯を注ぐ。(5)厳選されたお茶の葉が入った銅製の茶筒。インテリアのひとつひとつにもこだわりが配されている。
|
|
- 鳴神(なるかみ)
- 東京都中央区銀座4-13-3 TEL:03-6226-4360 月~金曜10:00~20:00 土日祝10:00~18:00
- 火曜休(月の最終、月・水曜休)http://www.narukami-cafe.com/
- 古くなった茶葉や茶がらは
捨てずに再利用 - 古くなった茶葉や茶がらを再利用した昔ながらの生活の知恵が数多く残っています。例えば、古くなった茶葉や茶がらはよく乾燥させ、冷蔵庫に入れれば消臭に、タンスや下駄箱なら脱臭とともに、湿気防止にも効果的です。他にも、湿った茶がらをガーゼに包み鉄瓶など錆びやすいものを拭くことで、錆びを防ぐ効果もあります。すぐ出来るものですので、ぜひ試してみてください。
- 日本茶インストラクターって何?
- 近年、お茶に含まれるさまざまな成分が健康に対して効果・効能を持つことが明らかになり、お茶への関心は一層高まっています。そうした中、日本茶と消費者の接点となり日本茶文化の発展及び日本茶の正しい理解と普及を目的とした「日本茶インストラクター認定制度」が1999年に制定されました。現在、約2450名の日本茶インストラクターが、文化センター等で開講される日本茶セミナーや、幼稚園や小学校で「食育」の一環として日本茶の淹れ方を指導するなど、日本茶と消費者との架け橋となって全国各地で活躍しています。そんなお茶博士、日本茶インストラクターにいろいろ相談すれば、もっとお茶の楽しみ方の幅が広がりそうです。
-
- 日本茶インストラクターがいるお茶カフェ
- つきまさ下北沢店:東京都世田谷区代沢5-28-16 TEL:03-3410-5943
- 茶匠おくむら園:東京都足立区関原3-15-1 TEL:03-3886-2863
- GINZA 茶楽:東京都中央区銀座7-10-5 銀座 萌 2階 TEL:03-3571-1917
編集協力・原稿監修 日本茶インストラクター協会 東京都港区東新橋2-8-5 東京茶業会館5階 TEL 03-3431-6637
編集協力・写真提供 お茶の郷博物館 静岡県島田市金谷3053-2 TEL 0547-46-5588