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特集・お茶にしよう。

普段何気なく飲んでいるお茶。

その中でも、日本を代表するお茶といえば、緑茶ですね。

「お茶の子さいさい」とか「お茶を濁す」といったことわざがあるように、
日本茶とよばれる緑茶は、わたしたちの暮らしの中に深く根づいて、
緑茶のもつ優れた効能も、多くの人が知るところとなりました。

ひとくちに緑茶といっても、
煎茶、かぶせ茶、玉露、抹茶など、
その種類の豊富さにも目を見張るものがあります。

そんな緑茶を、まずはいろいろと飲み比べてみてはいかがでしょうか。
それぞれの色や香り、味わいに、実際触れてみることで、
毎日何気なく飲んでいたお茶が、
「気分転換の時にはこのお茶」、
「リラックスしたいときにはこのお茶」と、
お茶を選ぶ楽しみがでてきます。

お茶の淹れ方や、急須、茶器にもこだわれば、
「あれっ」と驚くほど、
おいしいお茶が引き出せるのでおすすめです。

お気に入りの一杯で、
ホッとひと息、つきませんか。

自分だけのお茶時間を演出してくれる茶器。シンプルな形、色を選べば、緑茶の本来の色も美しく映えます。
毎日飲むお茶に、気取らず使える湯呑みを用意しましょう。手なじみも良く、口が広いと、お茶の色、香りも引き立ちます。
日本茶を淹れる道具といえば、やっぱり急須。どんなお茶を飲むかなど、使い勝手に合わせて急須もさまざまです。
注ぎ口の垂直線上に取っ手がある、「後ろ手」といわれる急須。右利き、左利きにかかわらず使いやすく作られています。
緑茶、紅茶、ウーロン茶。製造の仕方が違うだけで、どれも同じ「茶」という植物から作られています。
おいしい緑茶は、葉の形を見れば分かります。細くきれいな形に作られた緑茶は柔らかい若芽で作られた証です。
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お茶の種類はさまざまです。特長を知って飲み分けてみませんか。

緑茶といっても、栽培方法や、製造方法、ブレンドされた茶葉かどうかなどによって、その香り、色、味わいに違いが出てきます。そこでまず、緑茶を代表するにふさわしい11種類の茶葉をご紹介。それぞれの特長を知って、あなたのお気に入りを探してみませんか。

碾茶(てんちゃ)
抹茶の原料である碾(てん)茶。碾茶は玉露と同じく、茶園を覆って育てられた新芽を蒸し、揉まずに乾燥させて作られます。生産地は主に、京都府や愛知県などです。
玉露
新芽に覆いをかけ、うす暗い中で栽培された茶の葉で作られる玉露。小ぶりの急須を使用して60℃位に冷ましたお湯でゆっくり淹れると、玉露の覆い香と濃厚なうま味、甘みが楽しめます。
かぶせ茶
藁(わら)などで茶園を覆い、直射日光を遮って栽培されるかぶせ茶。茶葉にまろやかな甘みが蓄えられており、煎茶よりやや低めのお湯で淹れると、より濃厚な甘さとかぶせ茶独特の香りが引き出せます。
釜炒り茶
蒸して作られるグリ茶に対し、茶葉を鉄釜で炒り、揉みながら乾燥させて作られるのが釜炒り茶。そのため、釜炒り製玉緑茶ともいわれます。グリ茶と同じく高温で淹れると、釜香と呼ばれる香ばしい香りを引き出せます。
蒸し製 玉緑茶(グリ茶)
茶葉をまっすぐな形状に整えず、曲がった形にすることからその名がついたグリ茶。摘んだ葉を蒸して作られます。沸騰させてから一呼吸おいたお湯で淹れると、すっきりとした風味が味わえます。
抹茶
碾(てん)茶を茶臼でひき、微粉末にした抹茶。茶葉が丸ごと摂れるので、健康面でも人気が高いお茶です。抹茶は、茶碗に入れ80℃位のお湯を注いだら素早く茶せんを使いダマにならないように混ぜて飲みます。
玄米茶
番茶や煎茶に炒った玄米を加えたブレンド茶。番茶、ほうじ茶同様、玄米茶も比較的カフェインが少ないお茶です。最近は抹茶をブレンドしたものもあり、種類も豊富です。
ほうじ茶
番茶や下級煎茶を強火で炒って作られるほうじ茶。番茶同様、沸騰した熱めのお湯で淹れると、香ばしい味わいが楽しめます。カフェインが少なめで、渋みもあまりなく、小さいお子様にもおすすめです。
番茶
一般的には、新芽が伸びて硬くなった葉や茎などを原料にして作られるのが番茶。煎茶に比べると苦渋味が少なく、また、地方特有の番茶もあり、様々な味わいが楽しめます。

煎茶

北は新潟県から、南は沖縄県まで、
日本列島を縦断するお茶の産地。
それだけに、あるわ、あるわ、日本茶の数々。
一般的によく飲まれている煎茶から、
日本茶を使用したブレンドティーでおなじみの玄米茶まで、
バラエティ豊かなお茶を飲み分けるのも
楽しみのひとつです。
みんなでゴクゴク飲むのなら、
たっぷり淹れたほうじ茶がおすすめ。
その香ばしさ、さっぱりとした味わいで
何杯でも飲めちゃいます。
ひとりでじっくりと飲むのなら、
濃厚な甘みの玉露はいかがでしょうか。
口の中で優しくころがせば、
心にまで染みわたる贅沢な一杯に。
「今日はどれにしようかな」と、
茶葉を眺めて、迷う時間もまた楽しいものです。

深蒸し煎茶
蒸す時間を煎茶よりも2~3倍長くして作られる深蒸し煎茶。茶葉も普通の煎茶に比べるとより細かくなっているため、短時間で淹れられます。煎茶に比べて濃厚で、苦渋味を抑えたまろやかな味わいが楽しめます。
煎茶
新葉を摘んですぐ蒸し、針のように細い形に作られる煎茶。
最も多くの方が口にし馴染みの深いのが煎茶で、日本で生産される緑茶の約75%を占めています。
高温のお湯で淹れると渋味、低温だと甘味の二つの味が楽しめるのも煎茶の魅力です。
お湯の温度とお茶の関係
少し赤みがかった緑色。味は渋め。
少し赤みがかった緑色。味は渋め。
100℃
葉が完全に開ききった状態。
葉が完全に開ききった状態。
きれいな緑色。バランスのとれた味。
きれいな緑色。バランスのとれた味。
80℃
茶葉がきちんと蒸らされ、しっかり開く。
茶葉がきちんと蒸らされ、しっかり開く。
薄い色。渋みがなく、甘みが強調された味。
薄い色。渋みがなく、甘みが強調された味。
60℃
温度が低いので、茶葉は開ききらない。
温度が低いので、茶葉は開ききらない。

煎茶をおいしく飲む4つのポイント

  1. お茶の葉の味が出やすい軟水を使いましょう。
  2. お湯の温度を使い分けて、お茶の渋み、甘みを楽しみましょう。
  3. お湯を入れたら揺らさずに約30秒~1分程蒸らしましょう。
  4. 淹れたお茶は、最後の1滴まで急須から注ぎましょう。
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こんな時間に、こんなお茶を