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特集:家時間のふつうの風景

「ごはんにしよっか」
「お風呂に入ろっか」
「寝よ~う」
お父さんがうちにいる時の口癖。
他に言うことがないのかな、と思うこともあるけど
お母さんが言うには、お父さんは毎日外で7人の敵と戦っているから
家では疲れていて、あまりしゃべらないんだって。
まるでウルトラマンみたいだ。
そう思ってお父さんを見ると、真一文字に結んだ口元がキリッとしていて
すごくかっこいい。
でもほんとは・・・お母さんと僕だけのウルトラマンになってほしいなあ。
たまに夜、目を覚ますと酔っ払ったお父さんを見かける。
お父さんが言うには、戦ったあとの1杯はすごくおいしいらしい。
そうなのかなぁ。
お母さんと僕がいないところでお酒を飲んだっておいしくないんじゃないのかな。
さみしくないのかなぁ。

お父さん

僕のお父さんは余計なことをあまりしゃべりません。もっと話をしたいけど、戦いで疲れているからあまり話しかけてはいけないとお母さんに言われています。だけど2人の時、男としてこうあるべきだという話をしてくれます。この間、お父さんが僕にこう言いました。「家族があるからお父さんはがんばれるんだ」と。なんかよくわからなかったけど、お母さんに次の日それを言ったら、うれしそうでした。その日の晩御飯はお父さんの大好きな「から揚げ」でした。お父さんは帰りが遅かったのでお母さんと二人で食べました。お父さんは夜中に一人で食べたのかなぁ…

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週末は、わが家レストランの営業日。家族で一緒に食事をとる貴重な時間。

週末の食卓は、レストランのように賑やか。
お父さんがいてうれしいのは僕だけではなく、お母さんも同じ。
だからこの日だけは、お母さんはどんなに疲れていても
家族のために腕によりをかけてがんばってくれるんだ!

わが家レストランは、家族の好物がズラリと並ぶ最高の日。
お父さんの大好きなから揚げ、浅漬のきゅうり・・・
僕の大好きな三角おにぎり、ウインナーソーセージにハンバーグ・・・
家族みんなでいろんなものを楽しめるように、たくさん並ぶんだ。
家族みんなで食事をすると、
知らないうちにたくさん食べてしまう。不思議だなぁ。
僕がたくさん食べるとお母さんはニコニコ、笑顔。
お父さんのコップにビールを注ぐお母さんは
いつものお母さんと違ってなぜかはしゃいでる。
さっきから気になって仕方ないのが
端っこに追いやられているカラフルなお菓子たち。
手を伸ばそうにも届かない位置にしてあるのが少し残念。
家族でワイワイできるわが家レストランは
毎日続けばいいな、と思うけど
家族のために頑張っているお父さんのことを思えば
そんなわがままなんて言ってられないなぁ。

さ、ごはんにしよっか。と言うお父さん。平日はいないけど……。

「お母さんもうれしそう。うれしいのは僕だけじゃないんだな」

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お風呂はお父さんと僕の貴重なコミュニケーションタイム

僕がテレビを見てる時に限ってお父さんは声をかけてくる。
口答えするとさっさと一人で入ってしまうから、
グッとこらえて、お父さんの後を追いかけるんだ。
だって、お父さんと一緒のお風呂はすごく楽しいから。

僕はお父さんとお風呂に入るのが大好き。
お母さんは心配性で、
おなかの中には赤ちゃんもいるから、
お兄ちゃんらしく静かに温まって、静かにあがりなさいって言うんだ。
わかってるんだけどさ…。
でもお父さんは「どんなことでもまずは
男の子ならやってみろ!」って。
お母さんには秘密だけど、お風呂の中で潜ったりもするんだ。
やっぱり遊びのコツはお父さんの方が知ってんのかな。
今日はシャボン玉を買ってきてくれた。
お父さんが一息吹くとシャボン玉がそこら中、いっぱい。
ついでに僕もシャボン玉になりたいっていったら
お父さんは僕を泡だらけにして泡戦士にしてくれたんだ。
ポーズをつけて立ち上がろうとしたらすべりそうになったんだけど
お父さんの大きい手に支えられて
びしっとポーズを決めることができて、うれしかった。

さ、お風呂に入ろっか。と僕に突然言うお父さん。あせるよ。

「お父さんと一緒に入るお風呂って最高だよ!」

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さ、寝るぞ。と言うお父さん。いつもは残業でいないけど……。

僕はお父さんとお母さんと川の字で寝るのが大好き。

お父さんとお母さんの間は世界で一番しあわせな場所。
誰にも渡したくない最高の場所。
第2の秘密基地みたいなものかもしれない。
第1は?って。それは秘密……

お父さんって毎日何時に帰ってくるんだろう。
目をさますと横に寝てるんだけど
戦って疲れているから起こさないようにってお母さんから言われているけど
そっと起きるつもりがいつもお父さんにつまずいて
起こしてしまうんだ。でもやっぱり疲れているのか
「お休み~」と言ってまた寝てしまう。
でも、休日の夜は僕だけのお父さんになって絵本を読んでくれるんだ。
読み方がすごく上手だから布団の中でつい起き上がってしまって
お父さんにコラ、と叱られるけど…この時とばかりに
抱きついて、キスをいっぱいして、
しあわせ気分で、おねむりタイムに入れるから、叱られてもうれしいよ。
おなかに赤ちゃんのいるお母さんもお父さんがいると寝るのが早い。
お父さんがいると安心だからかな。
お父さんがいて、お母さんがいて、僕がいる。
そんなふつうの生活が一番だ。

絵本はお母さんが買ってきてくれるのだけど、たまにはお父さんが買ってきたものも読んでほしいな。どんなものを買ってきてくれるんだろう。

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