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不動産コラム vol.83
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東京都各区市では、来年度「用途地域変更」へ向けて「見直し案」を検討中
各自治体では、
来年夏の都市計画用途地域変更を目指して
「素案」を検討・作成しています。今回、世田谷区についで、目黒区でも「住居系用途地域での高さ制限の導入」が発表され、注目を集めています。
公表されている各区の素案から、その動きを追ってみました。
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今回の見直しは、昨年7月に発表された「東京都用途地域等に関する指定方針及び指定基準」並びに、今年1月から施行された「建築基準法等の改正」に沿って行われるものです。 東京都では、概ね8年毎に用途地域が見直されていますが、今回は「街づくり」という視点に立った「規制」型の動きが特徴となっています。注目すべき改正は次の2項目です。
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敷地面積の最低限度の指定
(敷地細分化の防止)新たに建物の敷地を分割する際の、敷地面積の 最低限度を定めて市街地環境の保全を図ります。建ぺい率に合わせて最低面積を定めるケースや、一律規制するケースなど、区市によって具体的な対応は各々かなり異なります。なお、現時点では下記の取扱いとなる予定です。
①都市計画決定以前に基準に満たない敷地は新たに分割しなければ新築建替はOK。
②上記の場合の土地売買に支障は生じない。
■敷地面積の最低限度を定めたイメージ
※例えば100m
2
制限の場合、199m
2
以下の土地は 分割して建築できなくなります
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高度地区に絶対高さ制限を設定
東京都では、従来、絶対高さ制限は、1種2種低層住専地域のみに指定されており、その他地域では「高度地区」として1種~3種の北側斜線として規制されていたため、敷地によってはかなり高い建物が建つことが可能でした。今回、その斜線制限に加えて、絶対高さ制限を設定することで、突出する高層建物を制限し、街並み景観の維持を図ることを目指しています。(既に横浜市では実施されている考え方です。)
■絶対高さ制限のイメージ
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現時点で『素案』が発表されている自治体の動向
(正式には7月頃「原案」が都へ提出されます)
※別途、個別エリアの規制が係る場合があります。
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今後、上述の新しい規制の他、各地区の特性に応じて目指すべき市街地像を実現するため、 地区計画を定めるケースが増えることになります。取引には詳細な動向の把握が重要です。なお、上記以外の用途変更に関する全体像は「
不動産コラム Vol.59
」を参照してください。
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