2010.1.29:Vol.219

住宅版「エコポイント制度」が創設されました
昨年12月に閣議決定された「明日の安心と成長のための緊急経済対策」に「住宅エコポイント制度の創設」が盛り込まれました。すでにポイント発行対象期間に入っていますので、ポイント取得の機会を逃さないためにも、どのような制度なのか、確認しておきましょう。
- 制度創設の目的は景気対策(住宅投資・設備投資等への支援)と環境対策(家計部門のCO2削減)にあります。
- エコポイントの発行対象は期間内に行われた(1) エコリフォーム(同時に行ったバリアフリー改修含む)または(2) エコ住宅の新築で、持家・借家に寄らず対象となります。対象範囲をまとめると以下の通りです。
■住宅版エコポイント発行の対象範囲
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対象工事(下記いずれか) ※1 |
対象期間※2 |
申請期限※3 |
エコリフォーム |
- 1. 窓の断熱改修(内窓の新設、外窓交換、ガラス交換)
- 2. 外壁、屋根・天井、床の断熱改修
※1.又は2.と同時に行うバリアフリー改修(手すり設置、段差解消、廊下幅等の拡張)も対象。
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H22/1/1
~H22/12/31
に工事着工 |
H23/3/31迄 |
エコ住宅の新築 |
戸建 |
- 1. 基準(省エネ法のトップランナー基準)相当の住宅※4
- 2. 基準(省エネ基準・平成11年基準)を満たす木造住宅※4
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H21/12/8
~H22/12/31
に建築着工 |
H23/6/30迄 |
共同住宅等 |
10階建迄 |
H23/12/31迄 |
11階建以上 |
H24/12/31迄 |
- ※1:工事は一定の基準を満たしている必要があります。
- ※2:平成21年度第2次補正予算の成立日(H22/1/28)以降に工事が完了し、引き渡されたものに限ります。
- ※3:予定していた発行ポイント数に達した場合は、申請期間内でもポイント発行は終了となります。
- ※4:申請には、基準を満たすことを証明するための第三者評価が必要です。
- 発行されるポイント数はエコ住宅新築で一戸あたり300,000ポイント、エコリフォーム工事で1戸あたり300,000ポイントを限度として対象工事ごとに加算されます。
■エコリフォームのポイント数 (注)窓は大きさに応じて付与されるポイントが異なります。
内窓取付け ・外窓交換 |
大(2.8m2~) |
中(1.6m2~2.8m2) |
小(0.2m2~1.6m2) |
18,000ポイント |
12,000ポイント |
7,000ポイント |
複層ガラス交換 (ガラスごと) |
大(1.4m2~) |
中(0.8m2~1.4m2) |
小(0.1m2~0.8m2) |
7,000ポイント |
4,000ポイント |
2,000ポイント |
外壁、床、屋根・天井の断熱改修 |
外壁 |
床 |
屋根・天井 |
100,000ポイント |
50,000ポイント |
30,000ポイント |
バリアフリー改修 ※1※2 |
廊下幅等の拡張 |
手すりの設置 |
段差解消 |
25,000ポイント |
5,000ポイント |
5,000ポイント |
- ※1:具体的な施工内容は原則バリアフリー改修促進税制の取扱いに準じます。
- ※2:バリアフリー改修による発行ポイントは、50,000ポイントが上限です。
- エコポイントの交換対象サービス・商品は今後明らかになるようですが、家電エコポイントの交換商品を踏まえつつ、多様化される予定です。
- 判明しているサービスとして「即時交換」制度があります。これは、住宅所有者(又は建築主)がポイント発行対象となった工事の施工者に追加工事を発注した場合、その工事費用をエコポイントで充当できる、というものです。
- エコポイントの申請は原則として住宅の所有者が行いますが、個人・法人の別、建築主・購入者の別は問われません。今後、「住宅版エコポイント」を廻って新たな販売手法が出てくることも予想され、住宅市場の活性化による景気の下支え効果に繋がることを期待したいところです。