 |
登録免許税とは登記を行う場合に、必要となる税金です。固定資産税評価額(新築建物は登記官が認定した価額)に基いて計算します。
|
 |
今回の登録免許税についての税制改正を理解するには、3年前に遡る必要があります。
|
 |
平成15年度税制改正の際、不動産登記に係る登録免許税の税率が根本的に見直され、以後3年間、軽減税率を適用するという改正が行われました。この軽減措置は平成18年3月末で期限切れを迎える内容でしたが、今回の税制改正において、不動産登記に係る登録免許税の税率の特例措置は所要の措置を講じたうえ、適用期限の到来をもって廃止することとなりました。
|
 |
つまり、平成15年度税制改正において適
用税率を本則の1/2としていた特例が廃止されることにより、平成18年4月以降は、現行の2倍の税率が適用されることとなります。(表参照)
|
 |
但し、マイホーム(建物)の不動産登記については、表の通り、軽減税率がH19年3月末まで適用できますので、今回の特例廃止の影響を受け納税負担増となるのは、主に相続・贈与に係る登記や、マイホーム以外の建物の登記といえます。 |
 |
平成18年度税制改正大綱(自由民主党)では、「近年、一部の地域を中心に土地取引が活発化しつつある。こうした動きをより広範かつ確実なものとするためには、土地の更なる流動化を促進し、土地取引の活性化を図ることが重要である」、と述べています。 |
 |
今回の税制改正においては、そうした目的によるためか、不動産(土地・建物)に係る特例措置から土地のみの特例措置へとシフトした形となり、前述の通り、「不動産」に係る登録免許税の軽減措置の延長はされませんでしたが、別途、新たに「土地」に関する軽減措置が講じられました。それが、「土地の所有権移転登記」「土地の所有権の信託の登記」の税率軽減措置(~H20年3月末)です。その内容をみると、平成15年度の軽減税率を引き継ぐものとなっていることが分かります。(上表参照) |
 |
何をもって適用時期を決めるかについては明確には規定はされていませんが、不動産取得の日ではなく、実際に法務局で『登記申請をする日』における、税法や税率により課税されると考えられています。3月末の不動産取引や、既に発生している相続・贈与については、3月中の登記申請をするか否かで、納税額に最大2倍の差が生じることとなる点を留意しておく必要があるでしょう。 |
 |
※ 制度の活用に際しては、税理士等の専門家にご相談の上、実行して下さい。 |