この街が好き!

注目の街とその街を代表するお店、
そして、そこに暮らす人々の生活をご紹介します。

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小ざさ

吉祥寺駅北口に位置する商店街。一坪足らずのお店が建ち並ぶその周辺は、ハモニカ横町と呼ばれ、戦後できた闇市の名残だという。その一角にある「小ざさ」は行列のたえない和菓子店として評判だ。「戦前に開業して、私で二代目です」と、吉祥寺に生まれて75歳を迎える小ざさ代表の稲垣さん。35歳の時に和菓子作りに専念し、先代から引き継いだ小鍋と木炭を使った昔ながらの製法を守り続けている。「若さの秘訣は仕事です、125歳までやります」と、今も羊羹や最中の小豆あんを練る毎日。多忙な合間を縫って井の頭恩賜公園へ散歩によく出掛けるという。「ものづくりに必要な感性を、自然からもらうんです」と稲垣さん。厳選された原料と配合、その時の気候や天候など予測し、細心の注意を払ってあんを作るという知恵と技術は、まさに感性の賜物。自然を想う心が、羊羹の繊細な味わいに表れている。

小ざさ 小ざさ 小ざさ

小ざさ

小ざさ 店長 稲垣さん

小ざさ マップ

東京都武蔵野市吉祥寺本町1-1-8 
連絡先/0422-22-7230

武蔵野市吉祥寺

華やかさと潤いが共存する吉祥寺。かつては徳川将軍が鷹狩りを楽しんだ場所であり、幕府の御用林として大切に保護されていたところ。その系譜を色濃く受け継ぐ吉祥寺は、現在も第一種低層住居地域に指定される邸宅街を形成している。三代将軍家光により「井の頭」と名付けられた美しい池と四季を感じさせる豊かな緑を育む井の頭恩賜公園は、この地に住まう方々の憩いの場所として今なお、長く愛されている。

JR「吉祥寺」駅からは、JR中央線と京王井の頭線が交わり、「新宿」駅へ15分、「渋谷」駅へ16分でダイレクトに繋がっている。首都圏を代表する都市と直結していながらも、適度な距離が賑やかな繁華街と一線を画している。フットワークの軽さと穏やかな自然を背景にもつ街とが融合し、独自の文化を形成した街ともいえる。

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