タケノコ弁当をもってピックニックに出かけましょう
タケノコは灰汁(あく)が多いので、必ず下茹でしましょう
ずんぐりしていて、ずっしり重いものを選ぶのがタケノコ選びのコツ
古くは、古事記に登場し、日本食文化を代表する食材、タケノコ。
そのコリコリッとした歯ごたえと独特の香りが、春らしさを演出する
料理にピッタリです。
日本で使われるハレの食材、タケノコ
タケノコを食べると、「春の訪れを感じる」方も多いはず。コリコリッとした歯ごたえと良い香りが食欲をかきたて、日本ではハレの料理に使われることもしばしば。その歴史は、古く、日本の古事記の一節に登場するほど、日本人の味覚にあった食材といえます。旬は、3月~5月位で、1日で1cm、10日で竹に成長してしまうほどの驚くべき成長力。約70種類程あるタケノコの中でもっとも一般的なのが「孟宗竹」。大型で肉厚、茶色い毛が生えているのが特徴で、吸い物や和え物などに使われ、味も抜群に良い品種です。ちなみに、ラーメンにのっているメンマもタケノコの一種「麻竹」から作られています。ほんのり春らしさを感じるタケノコ料理でおいしい食卓を演出してみてください。
アミノ酸の一種、チロシンの力
「チロシン」という成分ですが、みなさんご存じのアミノ酸の一種。タケノコの切り口にある白い粒々がこれで、脳や神経の働きを活発にすると言われています。その他、細胞の老化を抑えるなど優秀な成分です。
タケノコの下ごしらえ
(1)タケノコの穂先を斜めに切り落とし、縦半分に切る。(2)たっぷりの水にタケノコ、ぬか2カップ、赤唐辛子2本を入れ、沸騰したら落としぶたをして、弱火で一時間位茹でます。(3)竹串がすっと通るくらいまで茹でたら、取り出して皮を剥き、ぬるめの水にさらしてぬかの臭みをとります。
タケノコの成分値
(生・可食部100g当たり)

- エネルギー
- 26kcal
- たんぱく質
- 3.6g
- 脂質
- 0.2g
- 炭水化物
- 4.3g
- 食物繊維
- 2.8g
- カリウム
- 520mg
- カルシウム
- 16mg
- マグネシウム
- 13mg
- リン
- 62mg
- 鉄
- 0.4mg
- 亜鉛
- 1.3mg
- βカロテン
- 11mcg
- ビタミンK
- 2mcg
- ビタミンB1
- 0.05mg
- ビタミンB2
- 0.11mg
- ビタミンB6
- 0.13mg
- ナイアシン
- 0.7mg
- 葉酸
- 63mcg
- パントテン酸
- 0.63mg
- ビタミンC
- 10mg
5訂増補「日本食品標準成分表」より引用
タケノコの炊き込みご飯
調理時間約50分

作り方
(1)米は、炊く30分前に洗い、ザルにあげておく。(2)下ごしらえしたタケノコは、イチョウ切りにする。(3)油揚げは、一度湯通しして油抜きをして細切りにする。(4)炊飯器に米と昆布だし、醤油、酒、みりんを入れた後、たけのこ、油揚げを加え、混ぜ合わせてから炊く。(5)炊きあがったら10分~20分位蒸らす。よく混ぜて茶碗に盛り、木の芽を飾ってできあがり。
材料(4人分)
タケノコ1/2本、米3合、油揚げ1枚、昆布だし大さじ3、醤油大さじ1、酒大さじ2、みりん大さじ1、木の芽適宜
タケノコの筑前煮
調理時間約30分

作り方
(1)下ごしらえしたタケノコと人参は、乱切りにする。鶏もも肉、里芋、れんこんは、一口大に切り、ごぼうは、皮を包丁の背でこそげ取り、乱切りにする。しいたけは、2~3枚のそぎ切り、こんにゃくは、湯通しして臭みを取ったあと、手でちぎる。さやいんげんは、さっと下茹でして、半分に切る。(2)鍋にサラダ油を入れて熱し、鶏肉を炒めて取り出す。(3)(2)の鍋にごぼう、人参、れんこん、たけのこ、こんにゃくの順に入れて炒め、里芋を加える。(4)(3)の鍋に和風だし、醤油、砂糖、みりん、酒を入れて強火で煮る。煮立ったら、鶏肉を戻し、弱火にしてアルミホイルなどで落としぶたをする。汁がなくなるまでじっくり煮る。(5)途中で鍋返しをしながら下と上の具を入れかえ、均一に味を染み込ませる。(6)器に盛りつけ、(1)のさやいんげんをあしらってできあがり。
材料(4人分)
タケノコ1/2本、鶏もも肉200g、里芋4個、れんこん100g、ごぼう1/2本、人参1/2本、しいたけ4枚、こんにゃく1/2丁、さやいんげん5枚、サラダ油大さじ2、醤油大さじ5、砂糖大さじ2、みりん大さじ3、酒大さじ2、昆布だし2カップ
タケノコの水餃子
調理時間約40分

作り方
(1)白菜とにらは、みじん切りにする。白菜は、ザルに入れ、塩をふって揉み、水分が出てきたらしっかりと絞る。(2)豚ひき肉をボウルに入れ、醤油大さじ1を加える。(3)しょうがと長ネギをみじん切りにして(1)の豚肉に加える。(4)(3)に(1)とごま油、塩適宜を入れ、よく混ぜ合わせる。(5)(4)の具を餃子の皮で包んでいく。(6)沸騰した湯に(5)を落とし入れ、中の具材が透き通って見えるまで茹でたらお皿などにあげておく。(7)チンゲンサイは、3cmの長さに切り、長ネギは白髪ネギにする。(8)鍋に水、鶏ガラスープの素を入れ、煮立たせたら(7)のチンゲンサイを加える。(9)(8)に(6)の水餃子を入れ、醤油小さじ2、塩大さじ1、こしょう適宜を入れ、味を調える。ひと煮立ちしたら火を止める。(10)器に盛り、(7)の白髪ネギを飾りできあがり。
材料(2~4人分)
タケノコ1/3本、豚ひき肉150g、白菜1/6個、にら1束、長ネギ1/3本、しょうが1かけ、醤油大さじ1+小さじ2、サラダ油大さじ1、塩適宜+大さじ1、ごま油少々、餃子の皮1パック、チンゲンサイ3~4枚、水5カップ、こしょう適宜、鶏ガラスープの素大さじ2
料理/岡崎晴美先生
晴美先生の本業は世田谷区北沢にて開業している「岡治療室」の針灸師さん。「人が大好き」という先生は子供三人を育てたパワフルおかん。家族の健康に気を遣い、常に栄養のある献立を考えている。撮影中も「いっぱい作ったから食べてね」とスタッフを気にかけてくれる優しいお人柄です。日頃から患者さんに慕われ、通いつめる方も大勢いらっしゃいます。今回もおかんの栄養いっぱいの料理がうまい!