風邪予防に最適なビタミンCも豊富です
冬キャベツは、煮込むとより甘みが増すんですよ
丸いもの、小さいもの、赤いものと
仲間がいっぱいのキャベツ。
甘みや歯ざわりも季節によって違うから
素材の良さを引き出すコツが必要です。
冬キャベツと春キャベツの長所を引き出そう
色や形、それぞれに個性を持つキャベツの仲間達は、実に様々な調理法によって食卓に並んできました。一年中が旬の万能野菜だからといって、調理法がいつも同じだと楽しみも広がりません。季節によって水分が多かったり、甘みが強かったりと味も見た目と一緒で違います。今が旬の冬キャベツは、寒さによって実が締まり、甘みを増していますが、葉が固く生食には適していません。煮くずれしない長所と甘みが引き出される煮込み料理には最適です。一方で春キャベツは、みずみずしくて葉が柔らかく程良い甘さから歯ざわりを楽しむサラダやお漬けものに最適。このように、季節によって素材の引き出し方は様々、一番適した調理法で料理をすることがコツです。
ビタミンC&Uを摂って丈夫なお腹になろう
キャベツには、風邪予防に最適なビタミンCがいっぱい。2~3枚食べるだけで1日の必要量を50%も摂れます。また、ビタミンUは、胃もたれなど胃腸のトラブルを解消する味方になります。他に、ビタミンK、葉酸など栄養素をまんべんなく持つ頼りになる野菜といえます。
いつまでもおいしい保存方法
長期間保存のきく野菜ですが、新聞紙などで包み、日が当たらない涼しい場所に置いておくとより長持ちします。
キャベツの成分値
(生・可食部100g当たり)

- エネルギー
- 23kcal
- たんぱく質
- 1.3g
- 脂質
- 0.2g
- 炭水化物
- 5.2g
- 食物繊維
- 1.8g
- ナトリウム
- 5mg
- カリウム
- 200mg
- カルシウム
- 43mg
- マグネシウム
- 14mg
- リン
- 27mg
- 鉄
- 0.3mg
- 亜鉛
- 0.2mg
- βカロテン
- 49mcg
- ビタミンK
- 78mcg
- ビタミンB1
- 0.04mg
- ビタミンB2
- 0.03mg
- ビタミンB6
- 0.11mg
- ナイアシン
- 0.2mg
- 葉酸
- 78mcg
- パントテン酸
- 0.22mg
- ビタミンC
- 41mg
5訂増補「日本食品標準成分表」より引用
キャベツの山海漬け
調理時間約20分

作り方
(1)わかめは、水に浸して約15分塩抜きする。(2)かぶは、蔕(へた)のところを綺麗にむいて半分にして3mm幅に切ったらかるく塩をふる。葉は、長さ4cmに切り、やや強めの塩をふり、軽く重しをのせておく。(3)人参は長さ5cmのせん切り、きゅうりは幅1cmの斜め切り、キャベツは芯を取り、ざく切りにする。それぞれにひとつまみの塩をふり、漬けておく。(4)(1)のわかめを食べやすい大きさにざく切りにする。(5)大きめのボウルに塩、砂糖大さじ3、酢大さじ6、輪切りにした唐辛子を入れ、合わせ調味料を作る。塩や砂糖を溶かしながら少し火にかける。(6)(2)のかぶ、(3)、(4)の具を軽くしぼる。人参と(2)のかぶの葉はきつくしぼる。(7)(5)に(6)を入れて混ぜ合わせる。ビニール袋などに入れ、空気を抜いて半日ほどおく。(3、4日は、おいしく食べられます)(8)食べる分だけ器に盛りつけ、お好みで七味唐辛子をふりかけてできあがり。
材料(4人分)
キャベツ1/2、かぶ(葉を含む)3個、人参1/3、きゅうり2本、わかめ20g、塩適宜+大さじ1、砂糖大さじ3、酢大さじ6、唐辛子1本
キャベツとしらすと桜えびのかき揚げ
調理時間約30分

作り方
(1)パセリは、葉の部分だけ食べやすい大きさにちぎっておく。(2)キャベツは、長さ5・6cm幅2cmの細切りにする。(3)ボウルに卵をとき、塩水、小麦粉を加え、軽く混ぜ合わせる。(4)(3)にしらす、桜えびを加えてさっくり混ぜ、(1)、(2)も加えて混ぜる。(5)160~180℃のサラダ油に適当な大きさの(4)をしゃもじに入れて落とし、やや低めの温度でじっくり揚げる。(6)キッチンペーパーを敷いたお皿に(5)をとり上げ、余分な油をきる。お皿に盛りつけてできあがり。
材料(2~4人分)
キャベツ1/5、パセリ2束、卵2個、塩水(塩大さじ1+水50cc)、しらす40g、桜えび10g、小麦粉50g、サラダ油適宜
ロールキャベツ
調理時間約40分

作り方
(1)キャベツは、葉を一枚ずつはがし、軸をそぎ切りにする。沸騰した湯に入れ、軽く下茹でする。(2)玉葱は、みじん切りにして、サラダ油でしんなりするまで炒める。お皿にあげてあら熱を取り、冷ましておく。(3)山芋は、皮をむいて1cm角のサイコロ切りにする。(4)ボウルに(2)、(3)、ミンチ肉、卵、塩、こしょうを入れて練り合わせる。(5)大きい鍋に水、ブイヨン、ローリエ、トマトピューレ、塩を入れてスープを作る。(6)(4)の具を(1)のキャベツで巻き、それをベーコンで巻いて、最後に煮くずれしないようにつまようじで固定させる。(7)(5)に(6)を静かに置いていき、弱火で約15分煮た後、塩、こしょうで味を調える。時々、鍋をゆすり、焦げないようにする。(8)器に盛りつけ、イタリアンパセリを飾ったらできあがり。
材料(4人分)
キャベツ8~10枚、玉葱1個、サラダ油大さじ2、山芋2個、ミンチ肉400g、卵1個、塩適宜+大さじ3、こしょう適宜、水200cc、トマトピューレ200g、ローリエ5枚、固形ブイヨン3個、ベーコン8~10枚、イタリアンパセリ適宜
料理/岡崎晴美先生
晴美先生の本業は世田谷区北沢にて開業している「岡治療室」の針灸師さん。「人が大好き」という先生は子供三人を育てたパワフルおかん。家族の健康に気を遣い、常に栄養のある献立を考えている。撮影中も「いっぱい作ったから食べてね」とスタッフを気にかけてくれる優しいお人柄です。日頃から患者さんに慕われ、通いつめる方も大勢いらっしゃいます。今回もおかんの栄養いっぱいの料理がうまい!