「ゴボウは歯ごたえがあって、食べごたえ充分!
毎日、摂りたいぐらいの野菜ですね」
泥がついていたり、長細い形がかさばるからといって、
つい買うのをためらったりしていませんか?
食物繊維がたっぷり含まれていて、低カロリー。
女性におすすめの野菜なのです。
泥んこゴボウがいい!
油との相性もよくて、シャキシャキ歯ごたえがたまりません
独特の歯ごたえが魅力のゴボウ。食物繊維を豊富に含み、低カロリーなのでダイエット食材としても人気です。旬は4~5月、11~2月と、年に2回あることから、食卓に並ぶこともしばしば。そのゴボウの歴史は10世紀以前に中国から薬草として渡来、日本人の品種改良によって食用にされたといわれています。ゴボウを食べているのは日本人くらいで、欧米人にゴボウを食べさせたところ「木の根と勘違いした!」と言われたほどです。そんな逸話からも、日本人の味覚に合った野菜として長く食されています。
お腹の調子をよくするリグニン。
現代人の弱った内臓機能を癒してくれます
ゴボウの食物繊維にはリグニンという成分が含まれています。この成分は、腸内の水分を吸収し便の量を増やす働きがあるとか。それにより、有害物質も一緒に排出するといわれています。さらに、利尿にも働きかけ、腎臓の機能に役立つ野菜として知られています。
いいゴボウの見分け方
お店で見かけるゴボウには、泥つきと泥なしがあります。少し下ごしらえに手間がかかるかもしれませんが、泥つきのものを選びましょう。ゴボウ本来の香りと味を楽しめます。また、大きすぎず小さすぎず、まっすぐ伸びていて、ひげ根が少ない肌のきれいなものを選びましょう。
調理のヒント
ゴボウの香りを損なわないように、包丁ではなくタワシでこすって泥を落としましょう。新鮮なゴボウで、アクが気にならないときは水でさらさなくても大丈夫です。また、下ゆでする時は、酢を少し落とすと色が黒ずみません。
ゴボウの成分値
(生・可食部100g当たり)

- エネルギー
- 65kcal
- たんぱく質
- 1.8g
- 脂質
- 0.1g
- 炭水化物
- 15.4g
- 食物繊維
- 5.7g
- ナトリウム
- 18mg
- カリウム
- 320mg
- カルシウム
- 46mg
- マグネシウム
- 54mg
- リン
- 62mg
- 鉄
- 0.7mg
- 亜鉛
- 0.8mg
- βカロチン
- 1mcg
- ビタミンB1
- 0.05mg
- ビタミンB2
- 0.04mg
- ビタミンB6
- 0.10mg
- ナイアシン
- 0.4mg
- 葉酸
- 68mcg
- パントテン酸
- 0.23mg
- ビタミンC
- 3mg
5訂増補「日本食品標準成分表」より引用
ゴボウと豚肉の柳川風
調理時間約20分

作り方
(1)水をはったボウルに、ゴボウをささがきにして落としていく。しっかりと水をきる。(2)豚肉は食べやすい大きさに切り、タマネギはうす切りにする。 (3)フライパンにだし汁、砂糖、みりん、お酒、醤油を入れ、中火で煮立たせる。 (4)(3)に(1)と(2)を入れ、味がしみ込むまで煮る。(5)といた卵を回し入れ、ふんわりするまで蓋をして煮る。 (6)お皿に盛り付け、みつ葉をあしらって、できあがり。
材料(4人分)
ゴボウ1本、タマネギ1個、豚薄切り肉100g、卵3個、みつ葉適宜、水100cc、和風だしの素大さじ1、砂糖小さじ2、みりん大さじ2、お酒大さじ1、醤油大さじ2
ゴボウのけんちん汁
調理時間約30分

作り方
(1)分量の水に昆布と花がつおを入れ、中火でだし汁をとる。(2)鳥肉は一口大に切って、お酒、醤油で下味をつけておく。(3)干し椎茸は水につけて戻し、3、4片にそぎりする。(4)こんにゃくはスプーンで適当な大きさにちぎり、下ゆでしておく。(5)豆腐はザルにあげて水が切れたら、小鍋でサラダ油、ごま油をフライパンにしき軽く炒めておく。(6)ゴボウは乱切り、人参は半月切り、大根はいちょう切り、レンコンは皮をむき半月切りにし、それぞれ下ゆでしておく。里芋は皮をむき、5、6mmの厚さの輪切りにし、ゆでてさっとぬめりをとっておく。たけのこはうす切りにする。(7)長ネギは、小口切りにしておく。(8)深鍋にサラダ油、ごま油をしき、(2)、(3)、(4)、(6)を硬いものから順に入れ、全体に油がなじんできたらだし汁を入れて、コトコト煮る。(9)(5)とお酒、みりん、醤油、塩で味を調え、野菜が柔らかくなったら水溶き片栗粉を入れてとろみをつける。(10)お椀に盛り付け、(7)の長ネギを散らしてできあがり。お好みで七味唐辛子をどうぞ。
材料(4~5人分)
ゴボウ1本、人参1本、大根1/3本、レンコン1個、たけのこ水煮1パック、里いも4個、こんにゃく1パック、長ねぎ1/2本、木綿豆腐1丁、干し椎茸4個、鳥もも肉300g、水1000cc、かつお節100g、だし用昆布20cm、ごま油適宜、サラダ油適宜、みりん大さじ1、お酒大さじ2、醤油大さじ2、塩小さじ1、水とき片栗粉適宜
ゴボウの牛肉巻き
調理時間約15分

作り方
(1)ゴボウと人参は10cm程に切り、巻きやすいように5mm幅の棒状に切る。(2)(1)といんげんをサッと塩ゆでする。(3)すき焼き牛肉を広げ、(2)を置き、巻いていく。(4)熱したフライパンにサラダ油をしき、(3)を中火で転がすように焼いていく。(5)お肉の表面にこんがりと焼き色がついたらだし汁、砂糖、みりん、お酒、醤油をまわし入れる。(6)調味料が絡まってきたら火を止め、まな板に置き、半分に切る。(7)切った断面を上に、ラディッシュを添えて、お皿に盛り付けたらできあがり。
材料(2人分)
ゴボウ1/2本、人参1/2本、いんげん6本、すき焼き用牛肉300g、ラディッシュ数個、サラダ油適宜、砂糖小さじ1、みりん大さじ1、お酒大さじ1、醤油大さじ2、塩適宜
ゴボウと人参のきんぴら
調理時間約15分

作り方
(1)ゴボウと人参を、長さ5cm程の棒状に切る。(少々太めがゴボウの風味が残って美味)(2)唐辛子は半分に切り、中の種をとる。(3)熱した鍋にサラダ油をしき、弱火で(2)を軽く炒め、香りを出しておく。(4)ゴボウを入れて油をなじませてから、人参を加え、更に炒める。(5)だし汁を加えてしんなりしてきたところで、砂糖、みりん、お酒、醤油を加えて味を調える。(6)汁気がなくなってきたら香り付けにごま油をまわりからかけて炒める。(7)器に盛り付け、いりごまをふりかけたらできあがり。
材料(2人分)
ゴボウ1本、人参1/2本、いりごま(白)適宜、唐辛子1本、サラダ油適宜、ごま油適宜、水20cc程度、和風だしの素小さじ1、砂糖大さじ1/2、みりん大さじ2、お酒大さじ2、醤油大さじ2、塩適宜
料理/岡崎晴美先生
晴美先生の本業は世田谷区北沢にて開業している「岡治療室」の針灸師さん。「人が大好き」という先生は子供三人を育てたパワフルおかん。家族の健康に気を遣い、常に栄養のある献立を考えている。撮影中も「いっぱい作ったから食べてね」とスタッフを気にかけてくれる優しいお人柄です。日頃から患者さんに慕われ、通いつめる方も大勢いらっしゃいます。今回もおかんの栄養いっぱいの料理がうまい!