「旬のものをキチンと摂りましょうね」
「それが健康維持のための一歩です」
最近、かぼちゃを丸ごと1個買う人は少なくなってきているかもしれませんね。
でも、かぼちゃの栄養価と、手軽においしく食べられる方法を知ってしまったら、
家族みんなの健康のために、毎日使いたくなってしまうかもしれませんよ。
食生活と健康は切り離せないもの。だからといって別に手の込んだ料理でなくてもいいのです。栄養バランスのとれた食事を3食キチンと摂っていれば、さほど健康に不安を持つこともありません。特に旬の野菜などは、その季節の体調を整えてくれるといわれる優れものたちです。今月のかぼちゃは、冷房で冷え切った身体にも優しく働きかけ、夏カゼ予防としても役立つと言われています。手軽なみそ汁など、簡単な料理で、毎日でも摂りたい野菜のひとつ。ぜひ、今日のレシピに加えてみませんか?
かぼちゃの成分値
(日本かぼちゃ・生・可食部100g当たり)

- エネルギー
- 49kcal
- たんぱく質
- 1.6g
- 脂質
- 0.1g
- 炭水化物
- 10.9g
- 食物繊維
- 2.8g
- カリウム
- 400mg
- カルシウム
- 20mg
- マグネシウム
- 15mg
- リン
- 42mg
- αカロチン
- 49mcg
- βカロチン
- 700mcg
- ビタミンB1
- 0.07mg
- ビタミンB2
- 0.06mg
- ビタミンB6
- 0.12mg
- ナイアシン
- 0.6mg
- 葉酸
- 80mcg
- ビタミンC
- 16mg
ビタミンCやカロチンが豊富。夏風邪対策に。
かぼちゃは、緑黄色野菜を代表する野菜です。ビタミンCや食物繊維、カロチンを多く含むので粘膜を丈夫にし風邪に対する抵抗力をつけてくれます。また抗酸化作用があり活性酸素を除去する働きがあるので未病対策にも最適な野菜ともいえます。
いいかぼちゃの見分け方
かぼちゃを選ぶときは、手に持ってみて、重くずっしりとしたもの。中味は色が濃く鮮やかなもの、種の部分が乾いていないものを選びましょう。
かぼちゃの切り方
まず流水できれいにかぼちゃを洗いましょう。かぼちゃを生でまるごと切る場合は皮も実も硬いので、ケガをしないよう注意が必要です。電子レンジで丸ごと約5分間加熱。その後に切ると楽に包丁が通るので、おすすめです。
みそ汁
調理時間約15分

材料(4人分) かぼちゃ1/8個、にんじん1/2本、ダイコン1/8本、さといも5個、刻んだダイコンの葉大さじ3、昆布1枚、味噌適量大さじ3~4
作り方
(1)かぼちゃは種とわたをとり、4~5mmの厚さに切る。にんじんとだいこんはイチョウ切りにし、さといもの皮をむく。(2)だいこんとさといもは約4~5分ほど下ゆでしておく。下ゆで後、さといもは水で洗ってぬめりをとる。(3)だいこんの葉は、沸騰したお湯に塩をひとつまみ入れ軽くゆでて、みじん切りに。(4)鍋に昆布と水を入れ、中火に約10分かけてだしを沸騰させたら昆布を取り出す。だし汁は好みで煮干しやカツオブシを使っても良い。(5)だし汁をはった鍋に下ごしらえをしたにんじん、だいこん、さといもを入れて中火にかける。煮立ったら弱火にし、こまめにあくをとる。かぼちゃは煮くずれしやすいため、一番最後にいれる。このときにだし汁をとった昆布も食べやすい大きさに切り、一緒に入れてしまうのが晴美先生流。(6)野菜に火が通ったのを確認したら、味噌を溶き入れる。(7)仕上げに(3)のダイコンの葉を飾ってできあがり。

(切り方)
半月切りを3等分に
天ぷら
調理時間約20分


(切り方)
半月切りを半分に
材料(4人分) かぼちゃ1/4個、小麦粉80g、水3/4カップ、塩小さじ1、揚げ油適量
作り方
(1)かぼちゃの種とわたを取り、4~5mmの厚さに切る。(2)ボウルに水と塩を混ぜ合わせ塩水を作り、小麦粉を加え少し粉っぽさが残るように菜箸でたたくように溶く。混ぜすぎるとさっくり揚がらない。(3)天ぷら鍋に揚げ油を入れて熱する。衣を落としてみたときに、鍋底近くまで沈んですぐに浮き上がってくるようになったら(170℃)、かぼちゃを衣にくぐらせて揚る。表面は色よく、中まで火が通ったらできあがり。
グラッセ
調理時間約30分


(切り方)
約3cm角に
材料(4人分) かぼちゃ1/4個、さとう(三温糖)大さじ2~3、バター40g、塩少々
作り方
(1)かぼちゃは種を取り、ひと口より少し大きめ(7~8mmの厚さ)のくし形に切る。一切れずつ面取りをし、わたがついている部分も薄く削り取る。(2)かぼちゃを鍋に入れ、水をひたひたに入れる。中火にかけ鍋が沸騰したらさとう、塩を加える。(3)煮汁がなくなり串がサッと通るくらいになったら、バターを入れ、溶けたら軽くからめてできあがり。
ポタージュ
調理時間約30分

材料(4人分) かぼちゃ1/3個、玉ねぎ大1個、バター40g、水1カップ、牛乳500ml、生クリーム1/2カップ、塩・コショー少々
作り方
(1)かぼちゃは種を取り粗切りに、玉ねぎはみじん切りにする。(2)温めた鍋にバターを入れる。バターがとけたら玉ねぎを入れて、飴色になるまでよく炒める。かぼちゃと水をくわえて煮込んだ後、ミキサーにかける。(3)(2)を鍋に入れ、煮立ったら牛乳・生クリームを入れ、塩・コショーで味を調えてできあがり。

(切り方)
皮のかたい部分を取り除き一口大に切る


料理/岡崎晴美先生
晴美先生の本業は針灸師。世田谷区北沢で開業されている。先生を慕い、新幹線で地方から通ってくる人もいるほどの知恵と技術を持った達人おばあちゃんだ。多くの体調不良の患者さんを見てきた経験から、その原因のひとつに食生活の乱れがあると気がつき、時には手作りの総菜を渡されることもある。「先生から健康だけでなく元気ももらえる」と評判のある元気いっぱいの先生だ。