不動産投資の最新動向
2013/2/25

不動産投資成功のカギは?

不動産投資をするときに、不動産会社をパートナーとして進めることのメリットは小さくありません。どのようなサポートをしてくれるのか、どう活用すれば良い物件をスムーズに購入できるかを紹介しましょう。

信頼関係を結んで個人情報をオープンにする

希望条件に合った投資物件をスムーズに購入するには、パートナーとして選んだ不動産会社との付き合い方も大切です。営業マンの立場からいうと、「必要な情報をオープンにしていただきたい」ということです。

なかには、不動産会社を警戒して「個人情報はなるべく開示したくない」という方もいます。全額キャッシュで買う方なら別ですが、金融機関から融資を受けるときには、図2のような項目が審査されます。

融資の審査項目の違いを示す図版

居住用物件(マイホーム)の場合は、審査対象が申込み本人中心で、年収の5~7倍程度が融資限度額になるのが一般的です。

しかし、投資物件の場合は、連帯保証人となる配偶者、将来、相続財産を残してくれる予定の親や祖父母、事業承継をする子や孫など、親族の資産状況なども審査されます。融資限度額も年収の10~20倍と幅があります(この倍率はあくまで一般的な目安で、金融機関、人や資産背景によって、限度額は大きくも少なくもなります)。

こうした個人情報を知らせていただけないと、その人がいくら借りられるか、いくらの物件を購入できるかがわからず、購入能力に合った物件の紹介も難しいのです。

さらに、正しい情報を伝えていただけないと、希望に合った物件が見つかっても最終的に取引ができない、ということにつながります。たとえば、大きな借金があるのに「借金はない」とおっしゃった方がいましたが、金融機関に融資を申し込んだ段階で審査が通らず、この時は土壇場で契約が流れてしまいました。

また、夫婦関係に問題はないとおっしゃっていたのに、実は離婚寸前で、配偶者が連帯保証人になることを拒否されて契約できなかった、という例もあります。

かなり立ち入った内容に踏み込みますから、誰にでも教えるわけにはいかないのはわかります。それだけに、不動産会社と信頼関係を結べるかどうかが前提になるでしょう。

購入の真剣さをアピールして、営業担当者を味方につける

より良い物件に出逢うために、営業担当者のやる気を引き出すコツもあります。「こういう条件なら必ず購入します」と、具体的な希望条件と明確な購入意思を示すことです。

購入検討者の真剣さが伝われば、営業担当も一所懸命に良い物件を紹介しようと頑張ります。逆に、買うかどうかが曖昧で「なにか掘り出しものがあったら紹介して」といった方には、優先的に良い情報を伝えようとは、あまりならないかもしれません。

知識やノウハウがあり、お客様のために親身になってくれる不動産会社を見つけ、「信頼できるパートナーとして協力してもらう」、それが不動産会社を活用する一番のポイントといえるでしょう。

  • 1
  • 2

新着記事一覧

ガイド:宮澤 大樹
(野村の仲介+ 資産コンサルティング部)

1998年から不動産業界に携わり、首都圏のマンション販売・投資用マンションの販売を経験。その後、2005年より主に一棟マンション・ビル等の投資事業用不動産を中心とした仲介業務に従事。

他の投資商品との比較から不動産投資の具体的な投資・運用方法まで、初心者の方にも、経験者の方にも参考になる内容を、わかりやすく丁寧にご説明いたします。